関連業務 通関業務の違い範囲から事前教示代理代行まで

通関業務と関連業務は混同されやすいですが、実は法的な扱いも対応範囲も大きく異なります。通関業者への委託や業務の範囲を正しく理解していますか?

関連業務と通関業務の違い

外国為替法に基づく許可申請は関連業務に含まれない

この記事の3つのポイント
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通関業務と関連業務の法的区分

通関業務は通関業法で定義された独占業務で、輸出入申告から許可取得までの手続を指します。関連業務は通関業務に先行・後続する税関関係の手続です

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関連業務の具体的な範囲

事前教示照会、外国貨物運送申告、保税運送承認申請などが関連業務に該当します。他法令に基づく許可申請は通関業務に含まれません

⚖️
代理と代行の違い

通関業務は代理または代行で行いますが、関連業務は通関業者の名称で依頼者のために実施します。責任の所在が異なる点に注意が必要です

通関業務の法的定義と独占性


通関業務は通関業法第2条で明確に定義されており、財務大臣の許可を受けた通関業者のみが行える独占業務です。具体的には、他人の依頼により輸出入申告からそれぞれの許可を得るまでの手続、特例輸入者の承認申請、船用品・機用品の積込み申告、保税地域への外国貨物蔵置承認申請などが該当します。


参考)通関業者に通関業務を委託する際の注意点:日本


つまり通関手続そのものですね。


この独占性により、通関業の許可を持たない者が業として通関業務を行うことは法律で禁止されています。通関業者は税関官署に対する手続を依頼者に代わって代理または代行する役割を担い、関税の確定及び納付に関する手続も含まれます。


参考)https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/sonota/9105_jr.htm

輸出入に関わる企業は、通関業務を自社で行うか通関業者に委託するかを選択できますが、実務上は専門知識と経験を持つ通関業者への委託が一般的です。通関士という国家資格保持者が通関業務の適正を確保する仕組みも整備されています。


参考)通関事業|輸出入通関業務|極東海運株式会社

関連業務の定義と範囲

関連業務は通関業法第7条で規定され、通関業務に先行し、後続し、その他当該業務に関連する業務を指します。通関業者は他の法律で制限されていない範囲で、通関業者の名称を用いて他人の依頼に応じこれらの業務を行うことができます。


参考)通関士ポータル


通関業務の周辺手続ということです。


具体的には以下のような手続が関連業務に該当します:

関税法第7条第3項に基づく輸入貨物に係る関税率表の適用上の所属の教示の求めも、他人の依頼によって代理して行う場合は関連業務に含まれます。


参考)https://ankimaker.com/workbooks/e9af9471-c7b8-4894-9f90-69735497d10d

ただし重要な例外があります。輸出に関して必要とされる外国為替及び外国貿易法の規定に基づく経済産業大臣の輸出許可申請など、他法令に関する申請手続は通関業務にも関連業務にも含まれません。

他法令申請は別扱いですね。


これらの手続は通関業者が代行することは可能ですが、通関業法上の位置づけとしては通関業務でも関連業務でもない「その他の業務」として扱われます。

通関業務と関連業務の業務主体の違い

通関業務と関連業務では、業務を行う際の法的な立場が異なります。通関業務は依頼者の「代理」または「代行」として行われるのに対し、関連業務は通関業者が自らの名称を用いて他人の依頼に応じて行います。


参考)通関実務🛃 ✅関連業務 通関業者は、他の法律で制限がされてい…


代理と代行では責任が違います。


代理の場合、通関業者は依頼者の法律上の代理人として行動し、その行為の効果は直接依頼者に帰属します。一方、代行の場合は通関業者が依頼者に代わって手続を実施しますが、法律行為そのものではなく事実行為を行う側面が強くなります。


関連業務の場合、通関業者は「通関業者の名称」を用いることが法律で明記されています。これは通関業者としての信用と専門性を背景に業務を遂行することを意味し、依頼者との関係性において通関業務とは異なる契約形態となる場合があります。


また、関連業務には財務大臣による料金規制が設けられる可能性があり、この定めがなされた場合には通関業者はこれに反して料金を受けることができません。通関業務の報酬とは別の規制体系が適用される点も両者の違いの一つです。


参考)http://kumashikaku.web.fc2.com/2tsukangyoumukanren.pdf

通関業務における事前教示制度の活用

事前教示制度は関連業務の中でも特に重要な位置を占める制度です。この制度は輸出入者やその代理人が税関に対して、事前に輸入予定の商品に関する情報を提供し、関税率や規制の適用について確認を受けることができるものです。


参考)通関士をも救う!?事前教示制度の概要と利用方法を徹底解説! …


新規通関には必須の手続です。


事前教示制度には以下の4種類があります:​

  1. 📌 品目分類関係 - どのHSコードに分類されるかの確認
  2. 💰 関税評価関係 - 課税価格の算定方法の確認
  3. 🌏 原産地関係 - EPA適用のための原産地判定
  4. 🎫 減免税関係 - 特定用途免税などの適用可否

事前教示を受けておくことで、実際の輸入時に税関との見解の相違によるトラブルを防ぐことができます。特に新規取引商品や判断が難しい商品については、通関業務をスムーズに進めるために事前教示の利用が推奨されます。


参考)通関 事前教示


利用方法は文書による申請、インターネット(電子メール)による申請、口頭による照会の3つがあり、案件の複雑さや記録の必要性に応じて選択できます。文書による事前教示では税関から正式な回答文書が交付され、一定期間その内容が保証されるメリットがあります。

通関業者が依頼者のために事前教示照会を行うことは関連業務として位置づけられ、通関業務の円滑化に大きく貢献しています。


関連業務から見る通関業者の役割の広がり

関連業務の範囲は「通関業務に先行し、後続し、その他当該業務に関連する業務」と広く定義されており、通関業務に関連して行われる一切の業務を含むとされています。この柔軟な定義により、通関業者は輸出入に関わる総合的なサポートを提供できる立場にあります。


参考)Redirecting to https://tsukans…

実務では多様な業務を担います。


例えば輸入関連業務では、貨物を保税蔵置場へ搬入する手配、税関への輸入申告、関税や消費税の代理納付、輸入許可証の取得、輸入貨物の引取手配まで一連の流れを通関業者がサポートします。これらの中で税関への申告行為は通関業務ですが、その前後の物流手配や納税代行は関連業務またはその他の付随サービスとして提供されます。


参考)国際物流に必須!貿易の鍵を握る「通関業務」とは?業務内容・流…

通関業者の業務内容には書類チェック及び税関への申告、貨物引取、税関検査の立会い、関税及び消費税の立替納付、国内配送の手配、船の手配、その他他機関への申請などが含まれます。このうち通関業務に該当するのは税関への申告手続の部分であり、その他は関連業務や付随業務として整理されます。


参考)通関業務とは-通関業者や関連事業者・通関業務について解説 -…

この業務範囲の広さが通関業者の価値です。


貿易実務において企業が直面する複雑な手続を一元的に任せられることが、通関業者を利用する最大のメリットといえます。通関業者は単なる申告代行者ではなく、国際物流における総合的なパートナーとしての役割を果たしています。


参考)https://www.digima-japan.com/knowhow/world/17010.php


税関公式サイトでは通関業務と関連業務の範囲について詳細な定義と具体例が掲載されています




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