通関士難易度偏差値は57で勉強500時間必要な国家資格

通関士試験の難易度は偏差値57程度で合格率は10~20%台と変動が大きい資格です。3科目すべてで60%以上を取らないと不合格になる足切り制度が最大の壁となっています。実務経験者でも落ちる理由や独学での合格戦略を知っていますか?

通関士難易度偏差値と合格基準

実務経験者でも1科目の足切りで不合格になる

この記事の3ポイント要約
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偏差値57の難易度

通関士試験の偏差値は57~59程度で日東駒専レベル。合格率は10~24%と年度により大きく変動し、偏差値の割に合格率が低い特殊な試験です

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3科目すべてで足切り

通関業法・関税法等・通関実務の3科目すべてで60%以上取る必要があり、1科目でも基準未達なら総合点が高くても不合格になる厳格な制度です

勉強時間500時間

初学者は400~500時間の学習が目安。独学の場合は1.5倍の750時間必要とされ、科目配分は通関業法:関税法等:通関実務=1:6:3が推奨です

通関士試験の偏差値は57~59程度


通関士試験の偏差値は57~59程度とされており、大学入試でいえば日東駒専(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)レベルの難易度に相当します。この数値だけを見ると、それほど高くないように感じるかもしれません。しかし、偏差値60前後の資格試験としては合格率が異常に低いのが特徴です。


参考)通関士試験の難易度は?合格率や難しい理由を解説! - 通関士…


偏差値57という数字に惑わされてはいけません。
実際の合格率は直近5年間で13.7%~24.2%と大きく変動しており、2024年度(第58回)は12.4%、2025年度(第59回)は15.1%でした。これは同程度の偏差値を持つ宅建士(合格率15~16%)やFP2級(合格率20~25%)と比較しても、年度による差が激しいことがわかります。


参考)通関士の偏差値と合格率から見る難易度を徹底解説


通関士試験が偏差値の割に合格率が低い理由は、試験制度の特殊性にあります。これは単なる暗記試験ではなく、法律知識と実務的な応用力の両方が求められるからです。


参考)通関士になるには?難易度はどれくらい?合格率や合格に必要な勉…


通関士試験の合格率は10~20%台で推移

通関士試験の合格率は年度によって大きなバラつきがあり、過去のデータを見ると10%台前半から20%台前半まで変動しています。受験者数は例年6,000人台と一定の水準を保っているにもかかわらず、合格率が安定しないのが大きな特徴です。


参考)通関士試験の難易度は?他資格と難易度ランキング比較も紹介


令和5年度(2023年、第57回試験)の合格率は24.2%と、概ね4人に1人が受かる結果になりました。一方、2024年度(第58回)は12.4%まで下がり、2025年度(第59回)は15.1%へ回復しています。


参考)【2025年(令和7年度)合格発表】第59回通関士試験の結果…


合格率が倍以上変動するんです。
この変動の大きさは、問題の難易度が年度により異なることを意味しています。どんな問題が出ても対応できる得点力を身につけなければならない難しい試験といえます。予備校大手TACの受講生の合格率は60.7%と全体平均の約4.9倍ですが、これは体系的な学習と過去問演習の重要性を示しています。


参考)通関士試験の難易度は?合格率は?詳しく解説|TAC通関士講座…


合格率の変動に惑わされず、確実に60%以上を各科目で取れる実力を養成することが合格への近道です。


通関士試験は3科目すべてで60%以上必要

通関士試験の合格基準は、各科目で満点の60%以上を取ることです。科目は「通関業法」(45点満点)、「関税法等」(60点満点)、「通関実務」(45点満点)の3つがあり、それぞれ27点、36点、27点が合格ラインになります。


参考)https://www.lec-jp.com/tsuukanshi/about/difficulty.html


最も重要なのは、合計点が高くても1科目でも6割を下回ると不合格になる「足切り制度」です。例えば、通関業法で40点、関税法等で50点取っても、通関実務が26点(59.9%)なら不合格になってしまいます。


参考)知識ゼロスタート!?誰でも、30日で突破する通関士試験戦略|…

総合点は関係ありません。
特に実務経験者でも落ちる最大の壁が「通関実務」です。この科目は申告書作成の問題で独特な計算問題が出題され、時間が足りなくなって焦りから凡ミスを起こすケースが多発します。ある受験者は「申告書作成のところで凡ミスをおかし、輸出・輸入の問題合わせて合計8点失点」という経験を語っています。


参考)2024年度通関士試験を終えて|とと子


3科目バランスよく学習し、苦手科目を作らないことが合格の絶対条件です。実務経験がある人でも、試験問題の指示に従わず自分の実務経験に無理矢理引っ掛けて考えるクセがあると不合格になります。


参考)https://www.miko-sakura5523.com/tsukan/experience/

通関士に必要な勉強時間は400~500時間

通関士試験を合格するためには、初学者の場合、概ね400~500時間程度の勉強時間が必要とされています。ただし、独学の場合はこれに1.5倍程度の割増時間が必要とされており、750時間が目安になります。


参考)通関士試験は独学で合格できる? - 通関士の通信教育・通信講…


つまり、独学だとさらに時間がかかります。


3つの科目「通関業法」、「関税法等」、「通関実務」に対する勉強の時間配分は1:6:3くらいが良いとされています。具体的には、通関業法75時間、関税法等450時間、通関実務225時間の合計750時間くらいを目安に学習すれば合格率は上がります。


参考)https://www.lec-jp.com/tsuukanshi/about/selfstudy.html

関税法等に最も時間をかけるべきです。
半年程度のスパンでスケジュールを組み、試験日から逆算して計画を立てるのが効果的です。ただし、人によってマスターできるまでの時間は違うため、自分のペースで調整することも重要です。過去問や模擬試験を積極的に使い、間違えた部分を徹底的にフォローする学習法が推奨されています。

実務経験者の場合、通関業法と関税法等の二科目については経験の有無はそこまで関係がないため、未経験者と同程度の学習時間が必要です。

通関士と他資格の難易度比較ランキング

通関士試験を他の資格と比較すると、以下のような難易度ランキングになります。

資格名 偏差値 合格率 勉強時間目安
通関士 57 13.7~24.2% 400~500時間
宅建士 55 15~16% 400~600時間
FP2級 57 20~25% 300~400時間

偏差値57は同じでもFP2級より厳しい試験です。


通関士試験の特徴は、偏差値の割に合格率が低いことです。これは3科目すべてで60%以上を取る必要がある足切り制度と、法知識・専門用語・実務対応力が求められる試験内容の特殊性を表しています。


通関士と相性のいいダブルライセンスとしては、貿易実務検定、国際航空貨物取扱士、通関ビジネス実務検定、安全保障輸出管理実務能力認定試験(STC Advanced)、EPAビジネス実務検定、行政書士、税理士などが挙げられます。特に貿易実務検定は、通関士試験を受験する前にまずチャレンジするというステップを踏む人もいます。


参考)通関士とのダブルライセンスに最適な相性の良い資格7選!行政書…


通関士は貿易業界唯一の国家資格であり通関のスペシャリストとされ、商社への就職で法的手続きが求められる場面では際立った強みとなります。


参考)通関士資格で商社への就職が有利に?その理由とリアルな声 - …


通関士試験の独自視点:択一式でも正解がない問題がある

通関士試験は全科目マークシート方式ですが、単なる5択問題ではありません。正解がない問題も含まれており、その場合は「0」を選ばなければなりません。これは他の資格試験ではあまり見られない独特の形式です。


参考)通関士試験の難易度・合格率は?難易度が高い理由、合格基準、試…

正解が「0」の問題は驚きですね。


勘やあてずっぽうで加点しにくい仕組みになっており、しっかりとした知識が身についていないと点が取りづらい問題形式といえます。5つの選択肢をすべて検討し、どれも正しくないと判断できる確実な知識が求められます。

さらに、過去には午後の試験問題で結果的に答えが2通りあるという奇問が出たこともあります。このような不測の事態にも対応できる柔軟性と、問題文の指示を正確に読み取る力が必要です。


参考)https://ameblo.jp/gangbenzhouye/entry-12633198423.html

試験と実務は別物という認識が大切です。
実務経験者の中には、試験問題の指示に従わず自分の実務経験に無理矢理引っ掛けて考えるクセがある人もおり、これが不合格の原因になります。実務で経験したことに似た事例が出題されると、そのときの方法で処理してしまい問題文の指示に反してしまうケースが多いのです。

受験資格は学歴、年齢、経歴、国籍等について制限がなく、どなたでも試験を受けることができます。ただし、試験の合格者が通関士として通関業務に従事する場合には、勤務先通関業者の申請に基づく税関長の「確認」が必要です。


参考)通関士 合格点・日程 おすすめ本、過去問などを教えます


税関ホームページ - 通関士試験
通関士試験の実施要領や過去問題、合格発表など公式情報が掲載されています。




通関士試験まるわかりノート2025