関税法基本通達e-gov確認と実務活用の手順

関税法基本通達をe-govで検索・確認する際の具体的な手順と、通関業務従事者が見落としがちな重要ポイントを解説します。実務で役立つ参照方法を知っていますか?

関税法基本通達e-gov確認実務

e-govで関税法基本通達を検索しても全文は出てきません。

この記事の3ポイント要約
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e-govは通達非掲載

e-gov法令検索には関税法基本通達の全文が掲載されていないため、税関公式サイトでの確認が必須

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通達は年複数回改正

関税法基本通達は年度末や年度内に複数回改正されるため、最新版の確認が不可欠

⚠️
外為法申告漏れリスク

電子通関でライセンス番号入力を失念すると外為法申告漏れとなり、経産省が情報にアクセス不可になる

関税法基本通達のe-gov掲載状況


e-gov法令検索は、デジタル庁が提供する法律・政令・府省令・規則を検索できるWebサービスです。利用登録は不要で、法令名や法令番号での検索、用語を指定した法令内容の検索ができます。しかし、通達はe-govの掲載対象外です。
参考)法令等|国税庁


関税法そのものはe-govで全文閲覧可能です。関税法施行令も同様に掲載されています。一方、関税法基本通達は法令ではなく行政機関内部の運用指針であるため、e-govには掲載されていません。
つまり条文は見られるということですね。
通関業務従事者が実務で参照する関税法基本通達は、財務省税関の公式サイトで確認する必要があります。税関ホームページの「所管法令等一覧」から、関税法基本通達のPDFファイルにアクセスできます。
参考)https://www.customs.go.jp/kaisei/hourei.htm


関税法基本通達の改正頻度と確認方法

関税法基本通達は年度末に大規模な改正が行われます。令和7年度では3月31日と12月19日に改正通達が公表されました。年度内に複数回改正されるため、実務では常に最新版を参照することが求められます。
参考)https://www.customs.go.jp/kaisei/tsutatsu/2025tsutatsu/2025tsutatsu1273/2025tsutatsu1273.html


改正の概要は税関ホームページで公表されます。別紙として関税法基本通達、税関様式関係通達、輸出入・港湾関連情報処理システム関連の改正内容がPDF形式で提供されます。​
改正が年に何度もあるんですね。
通関業務では、許可期間の更新に関する規定など実務に直結する内容が改正されることがあります。例えば令和6年度末改正では、許可期間の更新期間を6年を超えない範囲で指定する旨が明記されました。過去3年以内に非違があった場合の取り扱いも詳細化されています。
参考)https://www.kanzei.or.jp/wp-content/uploads/2025/06/202505282930_ho_tsutatsu_shiryo.pdf


通達の改正情報を見逃すと、古い基準で業務を進めてしまうリスクがあります。財務省税関ホームページを定期的にチェックし、改正通達が公表されたら速やかに内容を確認する習慣が重要です。

関税法基本通達の条文参照実務

関税法基本通達は、関税法の条文ごとに実務上の取り扱いを規定しています。通達の番号は「章-条-項」の形式で構成されており、例えば「3-1」は第3章第1条の通達を示します。
参考)https://www.customs.go.jp/kaisei/zeikantsutatsu/kihon/TU-S47k0101-01~02.pdf

通達では、税率の適用関係や輸入申告時の証明書の対査方法など、具体的な手続きが記載されています。EPA税率の適用条件や少額輸入貨物に対する簡易税率の取り扱いなど、実務で頻繁に参照する内容が網羅されています。​
条文番号がわかれば探しやすいです。
通達の全文PDFは税関ホームページからダウンロードできます。ファイルは章ごとに分割されており、必要な章のPDFを選んで閲覧できます。例えば第6章「通関」に関する通達は、輸出通関や輸入通関の具体的な手続きを規定しています。
参考)https://www.customslegaloffice.com/fta/wp-content/uploads/2018/01/6b45b63ffbddc510ac4c1b7283a61398.pdf


実務では、関税法の条文とe-govで確認し、その解釈や運用方法を関税法基本通達で確認するという二段階の参照が基本になります。条文だけでは判断できない実務上の細かな取り扱いが通達に記載されているため、両方を参照することが正確な業務遂行につながります。

通関業務におけるe-gov活用の限界

e-gov法令検索は法令の改正履歴を確認できる機能があります。新旧対照表示機能を使うと、改正前後の条文を比較でき、変更箇所がハイライト表示されます。この機能は関税法そのものの改正を追う際に有効です。
参考)e-Gov法令検索の機能 - 通関情報調査室

しかし通達の改正はe-govでは確認できません。通達は法令ではないため、e-govのデータベースに含まれていないからです。​
法令と通達は別物だということですね。
通関業法関税定率法などの関税関係法令は、e-govの「事項別分類検引」から検索できます。しかし、実務で最も参照頻度が高い関税法基本通達は、税関公式サイトでしか確認できないという点を理解しておく必要があります。
電子通関システム(NACCS)を使った申告業務では、法令と通達の両方を正確に理解することが求められます。e-govで法令を確認し、税関サイトで通達を確認するという使い分けが実務の基本です。

関税法基本通達参照時の注意事項

電子通関における外為法関連の申告漏れは、通関業務で最も注意すべきトラブルの一つです。電子ライセンスの番号を税関への申告で入力する必要がある貨物について、ライセンス番号を入力せずに申告してしまうケースが発生しています。
参考)『電子通関に関する実務上の注意点』ー① : 貿易ともだち

この申告漏れが発生すると、外為法と無関係な「一般貨物」としてシステム上処理され、経済産業省が情報にアクセスできなくなります。電子ライセンスに裏書がされないため、残数管理ができず、ライセンスが未使用のまま残ってしまいます。​
完全にリカバリ不能になるんですね。
事後訂正も不可能で、ライセンス発行元の経済産業省審査官に相談するしかなくなります。審査官が職権で電子ライセンスを紙ライセンスに切り替えてくれたとしても、過去の申告に対して税関が裏書を確認することは困難です。残数がある場合は、以降すべて紙ライセンスとして使用することになります。​
このトラブルを防ぐため、荷主から通関業者への連絡を徹底し、外為法関連貨物であることを明確に伝える体制を整える必要があります。NACCS入力前に、外為法該当貨物かどうかをチェックリストで確認する手順を導入すると、申告漏れのリスクを大幅に減らせます。
税関公式サイト所管法令等一覧
関税法基本通達を含む関税関係法令の最新版が掲載されています。通関業務従事者が実務で参照すべき一次情報源です。
e-gov関税法条文
関税法の条文全文をオンラインで確認できます。改正履歴や新旧対照表示機能も利用可能です。
関税法基本通達第6章通関
輸出入通関の具体的な手続きを規定した通達のPDFです。実務での申告手続きの詳細を確認できます。




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