保税蔵置場コード 検索と変更手続き 通関業務の基礎知識

保税蔵置場コードは通関業務で毎日使う重要な番号です。NACCS入力での検索方法や変更手続き、コード体系の仕組みを理解すると、通関ミスを防げます。あなたの申告業務、本当に正しいコードを使えていますか?

保税蔵置場コードの基本と仕組み

入力ミスした保税地域コードは通関後の訂正が原則不可です。


この記事で分かる3つのポイント
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保税蔵置場コードの構成と意味

NACCSで使う英数字5~7桁のコード体系と税関別の分類方法を解説

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コードの検索方法と最新情報の確認

NACCS掲示板での最新CSV取得と効率的な場所コード検索の手順

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変更手続きと入力ミスへの対処

蔵置場変更時の届出タイミングと誤入力時のリカバリー方法

保税蔵置場コードの構成と税関別の分類

保税蔵置場コードは、通関業務で貨物の蔵置場所を特定するために使う識別番号です。NACCSシステムに登録された全国の保税地域ごとに、英数字を組み合わせた5~7桁のコードが割り当てられています。


参考)保税地域コード


コードは税関管轄ごとに最初の文字が決まっており、東京税関管轄なら「1A」、大阪税関管轄なら「9」で始まるというルールがあります。たとえば東京税関本関の「セイノースーパーエクプレス株式会社 東京国際保税蔵置場」のコードは「1AW71」、大阪税関本関の「アサヒコーポレーション株式会社 北港第1号倉庫」のコードは大阪管轄の番号体系に従います。


参考)https://bbs.naccscenter.com/data/code/hozei/hozei.csv


税関別のコード体系は地域ごとに異なります。


このコード体系により、通関業務従事者は貨物がどの税関管轄のどの施設に蔵置されているか即座に判別できます。同じ企業でも複数の営業所があれば、それぞれ異なるコードが付与される仕組みです。


参考)https://bbs7.naccscenter.com/data/code/hozei/hozei.csv


保税蔵置場コードに含まれる情報と役割

保税地域コードには、場所の特定だけでなく、その施設が対応できる業務範囲の情報も含まれています。NACCS掲示板で公開されているCSVデータには、コードとともに「CY対応」「保税蔵置場」といった区分が記載されており、その施設でどのような保税作業が可能かが分かります。


たとえば「保・CY」と記載された施設は、保税蔵置場としての機能とコンテナヤード機能の両方を持つことを示しています。「株式会社日新 東京ロジスティクスセンター 保税蔵置場」のコード「1AW72」には、この両方の機能が付与されています。


コードは業務の効率化に直結します。


通関業務では、輸入申告や蔵入承認といった手続きの際に、このコードをNACCSに入力することで、税関が貨物の所在を正確に把握できます。間違ったコードを入力すると、貨物の所在が不明になったり、別の施設への搬入指示が出たりするリスクがあります。


参考)https://bbs.naccscenter.com/system/shiyou/docs/2019121000057/file_contents/besshi01_6n19_10.pdf


また、保税地域コードは定期的に更新されるため、新設・廃止・変更があった施設の情報は最新のデータで確認する必要があります。NACCS掲示板では、前回との差分情報も公開されているので、変更箇所だけを素早くチェックできます。

保税蔵置場コードの検索方法とNACCS掲示板の活用

保税蔵置場コードを調べるには、NACCS掲示板の「保税地域コード」ページが最も信頼できる情報源です。このページでは、全国の保税地域コードをCSV形式でダウンロードでき、月に1~2回のペースで最新データが更新されます。

CSV形式のデータには、施設名称・所在地・コード・利用者コード・対応業務区分が一覧で記載されています。エクセルやテキストエディタで開けば、特定の施設名や地域名で検索できるため、目的のコードをすぐに見つけられます。


検索は施設名か所在地で行います。


たとえば「ヤマト運輸株式会社 有明TSS 保税蔵置場」を探す場合、CSV内で「ヤマト」または「有明」で検索すれば、コード「1AW99」と所在地「東京都江東区有明四丁目3番地4」が表示されます。


NACCS掲示板には「次回更新予定」の日付も記載されているので、定期的にブックマークして確認すると、コード変更の見落としを防げます。また、前回との差分情報も提供されているため、追加・削除・変更された施設だけを効率的にチェックできます。

各税関のホームページでも、管轄内の保税蔵置場一覧がPDF形式で公開されていますが、NACCSで使う最新コードはNACCS掲示板で確認するのが確実です。


参考)https://www.customs.go.jp/tokyo/content/zouchijyou.pdf


NACCS掲示板 保税地域コード
このページでは、全国の保税地域コードの最新CSV版と差分情報が毎月更新されています。


保税蔵置場コード変更時の届出手続きと期限

保税蔵置場の施設が移転したり、名称変更したりした場合、事業者は税関長に届出を行い、新しいコードが付与されます。この変更手続きには一定の期間が必要で、通常は変更予定日の数週間前に税関への申請が必要です。


参考)https://www.iactcgo.co.jp/iactweb/wp-content/uploads/2022/06/20101202naccs_buildup_code.pdf


変更が決まったら、取引先や通関業者への通知も必須です。実際の事例では、輸出搭載貨物を受け入れる保税地域コードが変更される際、事業者から取引先へ書面で「○月○日より保税地域コードが変更になります」と案内が出されています。

通知は変更前に必ず行います。


変更後のコードを誤って使う前に通関申告してしまうと、システムエラーや貨物所在不明のトラブルにつながります。逆に、変更後も旧コードを使い続けると、税関のシステムで受け付けられず、申告がエラーになる可能性があります。


参考)https://bbs.naccscenter.com/data/customs/jimu/pdf/tetsu/air/kamotsu/tak_010_030_000.pdf


保税蔵置場の許可期間更新の際にも、変更内容の届出が必要です。役員や主要従業者が変わった場合も、遅滞なく税関長に届け出る条件が許可時に付されているため、人事異動があったら速やかに連絡する必要があります。


参考)https://www.customs.go.jp/kobe/hozei/pdf/202411_hozei_qanda.pdf

また、施設の一部を他社に賃借した場合は減坪届を、工事を行った場合は工事届を提出しなければなりません。これらの届出を怠ると、税関の業務検査で指摘を受け、保税業務の許可に影響する可能性があります。


参考)https://www.kanzei.or.jp/kobe/kobe_files/pdfs/220308_hozeisiryo1.pdf

保税蔵置場コード入力ミスのリスクと防止策

通関申告でコードを誤入力すると、貨物の所在が税関システム上で不一致となり、搬入確認ができないトラブルが発生します。特に輸入申告では、到着即時輸入申告扱いの場合、保税地域コードの変更が原則できないケースがあり、誤入力すると申告自体をやり直す必要が出てきます。


誤入力が発覚するタイミングは、NACCSの突合処理です。保税蔵置場側が貨物到着を登録した情報と、通関業者が申告したコードが一致しない場合、システムがエラーを出します。この時点で訂正が必要になりますが、既に他の処理が進んでいると、訂正業務(業務コード:CAI)を使っても修正できない場合があります。

コード確認は申告前に必ず行います。


防止策として最も効果的なのは、蔵置場所を決定した段階で、最新のNACCS掲示板データと照合することです。取引先から連絡された施設名を元に、自分でCSVデータを検索し、正式なコードと所在地を確認する習慣をつけると、入力ミスを大幅に減らせます。


また、社内でよく使う保税蔵置場のコード一覧表を作成し、定期的に更新するのも有効です。NACCS掲示板の更新日をカレンダーに登録し、差分情報を確認する担当者を決めておけば、コード変更の見落としも防げます。


通関業務では、HSコードの誤入力が追徴課税や過少申告加算税につながるのと同様に、保税地域コードの誤りも業務遅延や信用低下のリスクを伴います。入力前のダブルチェック体制を整えることが、トラブル回避の基本です。


参考)通関作業とは?手続きの流れや所要時間などを解説


保税蔵置場コードと許可番号の関係と独自の管理方法

保税蔵置場コードとは別に、各施設には関税法に基づく「許可番号」も付与されています。許可番号は税関が保税蔵置場の許可を出した際に発行される13桁の数字で、法的な許可の証明として使われます。


参考)https://www.customs.go.jp/osaka/news/hozeichiiki/20220112_hozeizochijo.pdf


一方、保税地域コードはNACCSシステムでの業務処理用に割り当てられた識別子で、通関手続きや貨物管理で実際に使われるのはこちらです。同じ施設でも、許可番号とコードは別々に管理されており、コードだけでは許可の有効期限や許可条件は分かりません。


許可番号は法的根拠を示します。


通関業務従事者が実務で頻繁に使うのはコードですが、保税業務の許可期間更新や変更届出の際には許可番号が必要です。保税蔵置場の許可は通常3年間で、期間満了の30日前までに更新申請を行わないと、許可が失効してその施設は使えなくなります。

また、独自の視点として、社内での保税蔵置場情報の管理方法も重要です。実際の業務検査では、NACCS民間管理資料の取得漏れにより、輸出許可済み貨物の記帳がされていないケースが指摘されています。

このようなミスを防ぐには、コードと許可番号を紐付けた一覧表を作成し、許可期限や担当者連絡先も一緒に記録しておくと便利です。CSV形式で管理すれば、施設名・コード・許可番号・有効期限でソートや検索ができ、期限切れのリスクも早期に気づけます。


税関 保税地域一覧表・承認工場一覧表
このページでは、全国の税関が公開している保税蔵置場の許可情報が、Excel形式で一覧化されています。