特定輸出者一覧最新版と承認要件メリット申請手順徹底解説

特定輸出者一覧の最新情報と承認要件、制度のメリット、申請の流れをわかりやすく解説。2026年1月時点で226社が承認され、保税地域を経由せず輸出許可を取得可能です。

コスト削減効果や意外な落とし穴も紹介。


あなたの会社も特定輸出者になれるでしょうか?

特定輸出者一覧最新版とメリット

特定輸出者制度の3つのポイント
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最新の承認事業者数

2026年1月5日時点で全国226社が特定輸出者として承認されており、税関のウェブサイトで企業名・法人番号・管轄税関を確認可能

大幅な時間とコスト削減

保税地域への搬入が不要となり、保税輸送に係る人件費・燃料費を削減でき、工場や倉庫から直接輸出許可を取得可能

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厳格な承認要件と維持責任

過去3年間の法令違反歴がないこと、法令遵守規則の整備、NACCS利用能力などが必要で、承認後も継続的な管理が求められる

承認取消から3年間は再申請できません。


特定輸出者一覧の最新状況と確認方法

特定輸出者として承認されている事業者は、2026年1月5日現在で全国に226社存在します。この一覧は税関のウェブサイトで公開されており、各企業の正式名称、英語表記、法人番号、管轄税関が掲載されています。


参考)https://www.customs.go.jp/kyotsu/aeo/export/exporter.pdf


一覧にはキヤノン株式会社、日東電工株式会社、丸紅株式会社など、日本を代表する大手メーカーや商社が含まれています。管轄税関は東京、横浜、大阪、名古屋、神戸、門司など主要な税関が中心です。

つまり全国規模です。


特定輸出者の一覧は税関公式サイトからPDF形式またはExcel形式でダウンロード可能で、定期的に更新されています。自社の取引先が特定輸出者かどうかを確認する際、この一覧を参照することで信頼性の高い輸出管理体制を持つ企業かを判断できます。


参考)https://www.customs.go.jp/kyotsu/aeo/export/exporter.xlsx


特定輸出者制度のメリットと物流コスト削減効果

特定輸出者になると、保税地域に貨物を搬入せずに輸出申告を行い、輸出許可を受けることができます。通常の輸出では貨物を港や空港の保税地域に運び込む必要がありますが、特定輸出者は自社の工場や倉庫、港や空港への移動中でも輸出許可を取得できます。


参考)https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/extsukan/5601_jr.htm

これが最大のメリットです。


保税地域への輸送を省略できるため、保税輸送に掛かる人件費や燃料費などの物流コストを削減できます。例えば東京から横浜港まで貨物を運ぶ保税輸送が不要になれば、トラック1台あたり数万円のコスト削減につながります。


参考)輸出業務を簡素化する特定輸出申告制度のメリットと仕組み

さらに輸出入申告官署の自由化により、貨物の所在地に関係なく全国どこの税関でも申告が可能です。輸出許可後の訂正手続きも簡素化され、通い容器に関する免税手続きも簡単になります。

これは使えそうです。


AEO事業者としての社会的信用も高まり、取引先からの評価向上にもつながります。セキュリティ管理とコンプライアンス体制が整備された企業として税関から認められることで、ビジネス上の優位性を得られます。

税関公式サイトの特定輸出者一覧PDFでは、最新の承認企業リストと法人番号を確認できます。

特定輸出者の承認要件と申請前のチェックポイント

特定輸出者の承認を受けるには、厳格な要件を満たす必要があります。最も重要なのは、過去3年間において関税法関税定率法その他関税に関する法令に違反して刑に処されたり、通告処分を受けていないことです。


参考)https://www.customs.go.jp/zeikan/seido/aeo/faq/a1-1-2.htm


違反歴は致命的です。


暴力団員等ではないこと、暴力団員等を役員や従業員として使用していないこと、暴力団員等により事業活動を支配されていないことも必須条件です。特定輸出者の承認を取り消された日から3年を経過していない者も申請できません。


参考)https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/extsukan/5602_jr.htm


業務遂行能力として、NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)を使用して特定輸出申告を行える環境と、特定輸出申告に関する業務を適正かつ確実に遂行できる能力が求められます。

NACSが必須です。


法令遵守規則の整備も重要で、業務を総括する部門・責任者の明示、特定輸出申告に関する業務を行う部門の設置、特定輸出貨物の管理部門の設置、法令遵守状況の監査部門の設置などを規定した規則を定める必要があります。

さらに税関との連絡体制、法令違反時の対処措置、帳簿書類の管理、従業員教育・研修、法令違反者への懲罰なども法令遵守規則に含めなければなりません。

特定輸出者申請の流れと審査期間の実態

特定輸出者制度の利用を希望する場合、税関長の承認を受ける必要があります。申請先は原則として主たる貿易業務を行っている事業所の所在地を管轄する税関のAEO制度担当部門です。

まず事前相談です。


税関への申請前に、自社の業務体制が承認要件を満たしているか事前に確認することが重要です。経済産業省の事前相談制度と同様に、税関でも申請前の相談に応じています。


参考)https://www.meti.go.jp/policy/anpo/law_document/tutatu/tutatu24fy/jizen_soudan.pdf

特定輸出者承認申請書を提出すると、税関による審査が開始されます。審査では法令遵守規則の内容、業務フロー、セキュリティ管理体制、過去の法令違反歴などが詳細にチェックされます。


審査期間は案件によって異なりますが、一般的な輸出許可の審査が原則90日以内とされているのに対し、AEO制度の承認審査はさらに時間がかかる場合があります。申請書類の補正を求められた場合、その補正に要する期間は審査期間に含まれません。


参考)https://www.meti.go.jp/policy/tsutatsutou/tuuti1/aa259.pdf

厳しいところですね。


承認後も継続的な法令遵守が求められ、税関による定期的な監査や指導を受けることになります。承認要件を満たさなくなった場合や重大な法令違反があった場合、承認が取り消される可能性があります。


参考)『特定輸出申告での輸出「許可の取消し」』 : 貿易ともだち


税関カスタムスアンサー5602番では、特定輸出者制度の具体的な手続きと承認要件の詳細が確認できます。

特定輸出者になれない貨物と制度の限界

特定輸出者として承認を受けても、すべての貨物に特定輸出申告制度を利用できるわけではありません。制度の対象外となる貨物があることを理解しておく必要があります。


参考)特定輸出申告制度とは?メリットと仕組みやAEO制度との関係を…

意外ですね。


特定の法令により厳格な管理が求められる貨物や、税関による現物確認が必須とされる貨物は特定輸出申告制度の対象外です。また、輸出貿易管理令に基づく厳格な輸出管理が必要な貨物については、別途経済産業省への輸出許可申請が必要になります。


特定輸出者の承認を取り消されると、その日から3年間は再申請できません。これは非常に重いペナルティで、一度承認を失うと長期間にわたって制度のメリットを享受できなくなります。


痛いですね。


特例輸出貨物が輸出されないこととなった場合、特定輸出者は許可を取り消すべき旨を税関長に申請できますが、この手続きを怠ると法令違反につながる可能性があります。輸出許可後の貨物管理も継続的な責任として求められます。


参考)『特定輸出者等による”輸出の許可後における輸出の許可の取消し…


通関業務従事者としては、特定輸出者制度のメリットだけでなく、このような制限や責任も十分に理解した上で、自社や取引先の輸出業務を適切にサポートする必要があります。


税関AEO制度のメリット解説ページでは、各制度の具体的な緩和措置と注意点が詳しく説明されています。