サンプル意味ビジネスの基礎と通関実務での正しい扱い方

ビジネスにおける「サンプル」の意味を正しく理解していますか?通関業務では無償サンプルでも申告価格の記載が必須で、誤った処理が追徴課税リスクを招きます。見本品・試作品・試供品の違いから輸入申告の実務ポイント、インボイス記載の注意点まで徹底解説。あなたの通関業務は本当に安全ですか?

サンプル意味ビジネス

無償サンプルでもインボイスに0円と書くと税関で差し止められます。


この記事の3ポイント
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ビジネスでのサンプル意味

見本・試作品・試供品の3つの用途と業界ごとの使い分けを解説

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通関実務の落とし穴

無償貨物でも申告価格が必要な理由と誤記載によるペナルティ

正しいインボイス記載方法

免税適用条件と実務で使える記載テンプレート

サンプルのビジネスにおける基本的な意味


ビジネスシーンにおける「サンプル」とは、英語の「sample」に由来する言葉で、見本・試供品・標本といった意味を持ちます。語源はラテン語の「exemplum(たくさんの中から取り出されたもの)」で、母集団から抽出された一部を指す概念です。


参考)サンプルとは


製造業や商社では本格的な製造開始前に試作品を作り、問題がないか最終チェックを行います。販売店への売り込み用の見本として活用することもあります。化粧品業界では無料で試せる小分け品のイメージが強く、スーパーの試食も代表例の一つです。


参考)サンプルの意味とは?意外と知らない使い方やビジネスシーンの例…


業界によって使い分けがあります。自社で検証する場合は「試作品」、顧客側の試作に使う商品として提供する場合は「見本品」となるのが原則です。統計調査やマーケティングリサーチの分野では、母集団から抽出された調査対象を「サンプル」と呼びます。


参考)ビジネスでの「サンプル」とは?化粧品、アパレルなど分野ごとの…


通関業務では、これらすべてが「サンプル品」として扱われますが、用途が異なっても申告手続きは共通です。つまり見本・試作・試供の区別より、輸出入時の正しい申告方法を理解することが重要ですね。


サンプル品の通関業務における3つの分類

通関実務でサンプル品は大きく3つに分類されます。注文取り集めのための見本は、営業活動で使用する展示用サンプルで、関税定率法第14条第6号により関税・消費税が免除される対象です。見本用にのみ適するもの、著しく価額の低いもの、または輸入後に無償で配布されることが明らかなものが条件となります。


参考)海外から見本を送ってもらう際の免税手続き:日本

試作・検証用のサンプルは、製品開発や品質確認のために輸入される貨物です。自社で検証する場合と、取引先に提供して評価を受ける場合があります。こちらは免税条件を満たさないケースが多く、通常の関税評価が適用されることがあります。
参考)無償サンプル品の金額の不記載による国際輸送トラブル


プロモーション用の試供品は、販売促進を目的として消費者に配布する小容量の製品です。


化粧品の小包やイベント配布品が該当します。


無償配布が前提でも、税関申告では適正な価格記載が必須となります。
参考)【サンプルとは?】ビジプリ販促・マーケ用語集


分類によって免税適用の可否が変わるため、輸入目的を明確にすることが大切です。同じ「無償サンプル」でも、営業見本なら免税、市場調査用なら課税対象になる可能性があります。事前に税関へ問い合わせることをおすすめします。


参考)サンプル品の輸入通関方法と課税の有無について - 通関士ブロ…

サンプル輸入時の申告価格で多発する誤解

無償サンプルだからといって、インボイスに「0円」と記載することはできません。これは多くの通関業務従事者が陥りやすい誤解です。クーリエ業者やフォワーダーに「0円」記載のインボイスを提出すると、「いくらでも良いので価格を書いてください」と必ず指摘を受けます。


参考)「0円」で書けない!?無償サンプルのインボイスの書き方とは?…


理由は申告価格の考え方にあります。税関へ申告する価格とは、その製品の「価値」を意味するからです。製品を製造するには原材料、包装資材、輸送、梱包資材といったあらゆる物やサービスを要しており、それらが製品の価値を構成しています。取引上は無償でも、製品そのものに価値がゼロということはありません。

金額記載不備で問題になる最大の理由は、無料貨物に対する記載方法の認識違いです。税関は「商業価値なし(No Commercial Value)」という表記と「申告価格0円」を区別しています。前者は取引条件を示し、後者は製品価値がないという意味になってしまうということですね。

受取国の関税制度によっては、無償サンプル品にも市販される場合と同様の関税評価が適用され、輸入者が高額な関税を支払わなければならないケースもあります。送る側と受け取る側の間で事前に費用負担について確認していないと、予期せぬトラブルの原因となります。

サンプル品で60%の関税を課される条件

サンプル品を日本国外に持ち出し再入国する際、正式な手続きを取らなければ60%の関税と消費税が課される可能性があります。これは自分の持ち物であっても例外ではありません。海外でトランクショーや展示会に参加する際、この点を見落とすと大きな損失につながります。


参考)海外トランクショーと関税──サンプル品を持ち出す際の落とし穴…

回避するには事前に「輸出・輸入託送品(携帯品・別送品)申告書(C-5340)」の手続きを行う必要があります。さらに渡航先の国の入国時にも関税がかかるため、サンプル品であっても「往復で課税されるリスク」が存在します。一足の靴を海外に持ち出すだけで往復の関税が発生する可能性があるわけです。

関税を回避するならATAカルネを利用する方法がありますが、手数料とデポジット(保証金)が必要になります。デポジットは通常、貨物価格の40~50%程度で、手続き完了後に返金されます。ただし初期費用の負担が大きいため、持ち出すサンプルの価値と比較して判断すべきですね。

無申告通関は絶対にNGです。発覚すれば追徴課税に加えて重加算税のリスクがあり、最終的な負担は正規の関税額をはるかに上回ります。

サンプル品インボイスの正しい記載方法とテンプレート

無償サンプルのインボイスには、適正な価格とともに取引条件を明示する必要があります。一般的な記載文言は以下の3つです:​

  • No Commercial Value(商業価値なし)
  • Value for customs clearance purpose only(税関手続き用の価格)
  • Sample(サンプル品)

これらの文言は商品明細の記載欄に記入します。例えば同じ製品が市場で100ドルで販売されている場合、その価格を記載し「100ドル For Customs Purpose Only(税関手続き用)」と明記するのが標準的な方法です。


さらに「Not for Resale(転売不可)」や「Sample – No Commercial Value(商業価値なしのサンプル)」といった補足説明を加えることも有効です。これにより税関側が商業貨物と区別しやすくなり、審査がスムーズに進みます。

インボイスのタイトルを変更する方法もあります。通常の「COMMERCIAL INVOICE」ではなく「PROFORMA INVOICE」や「SAMPLE INVOICE」とすることで、取引上無償であることを明確にできます。社内の経理処理の都合を考えても、有償と無償の見分けがつかないのでは困るため、書類上の工夫が必要ですね。

ヨーロッパ等の国・地域の税関検査では、送信された通関電子データに基づいて輸入可否の判断や関税等の税額算定を行うため、入力内容に誤りがあると手書き修正を行っても認められず、通関手続きに時間を要したり高額な関税が課される場合があります。


電子データの正確性が重要です。



参考)作成した通関電子データの金額が誤っていました、ラベルとインボ…

サンプル品の関税免除を受けるための実務手順

関税免除を受けるには、輸入申告書に「関税定率法第14条第6号による関税免除を受ける旨」を明記して税関に提出します。注文の取り集めのための見本として輸入する場合、輸入の際の消費税も免除されます。この特例により、営業活動に必要なサンプル品を税負担なしで持ち込めるわけです。

ただしサンプル品であっても、通関手続きは通常の貨物と同様に必要です。インボイスやパッキングリストのほか、サンプルであることを示す明細(INVOICE上で"Sample, No Commercial Value"などの記載)を明確にしておくことが重要です。書類が不十分だと税関で疑義が生じ、通関が遅延する原因となります。

関税トラブルを避けるため、製品にSAMPLE刻印やラベルを付けることをおすすめします。物理的なマーキングがあれば通関時の疑義を回避しやすくなります。


同一品の大量輸入はNGです。


サンプル名目でも同じ商品を多数輸入すると「販売目的」と判断される可能性が高まります。

申告価格に誤りがあった場合、修正申告または更正の請求という2つの方法で対応できます。修正申告は申告価格が実際よりも低額だった場合に自ら誤りを申告する手続きで、税関による指摘を受ける前に行えば速やかな納付によりペナルティが課されることを回避できる可能性があります。逆に過大申告した場合は更正の請求により過払い分の返還を求めることができます。不適切な申告価格が税関により指摘された場合、ペナルティや追徴課税が発生するだけでなく、輸入業務全体の信頼性にも影響を及ぼすため、慎重な対応が求められますね。

ジェトロによる見本輸入の免税手続き詳細(サンプル品の関税免除に関する公式ガイド)
税関による無償商品サンプルの課税価格の評価事例(実務での判断基準を示す公式資料)




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