延滞税 税率 国税庁 令和7年と計算方法

関税の延滞税率は本則年7.3%ですが、令和7年は特例で2.4%に軽減されています。しかし、2か月超過後は8.7%に上昇し、通関業務で見落とすと多額の延滞税が発生する可能性があります。延滞税の計算方法や免除条件を知っていますか?

延滞税 税率 国税庁

関税の延滞税は1年超経過分は免除される

この記事の3ポイント要約
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令和7年の延滞税率は特例適用

納期限から2か月以内は年2.4%、2か月超過後は年8.7%に上昇します

延滞税の計算は日数単位

法定納期限翌日から完納日まで日数に応じて計算され、1万円未満は切り捨てです

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1年超過分は計算対象外

輸入許可後1年を超えた期間は延滞税の計算期間に含まれません

延滞税の税率は令和7年どう変わる


延滞税は、関税を法定納期限までに完納しなかった場合に課される遅延利息です。本則では納期限の翌日から2か月以内が年7.3%、2か月超過後が年14.6%と定められていますが、特例措置により実際の税率は大幅に軽減されています。


参考)https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/entaizei/keisan/entai.htm


令和7年(2025年1月1日から12月31日)の延滞税率は、納期限の翌日から2か月以内が年2.4%、2か月超過後が年8.7%です。これは国税庁が告示する延滞税特例基準割合に基づいて計算されています。特例基準割合は、前々年の9月から前年の8月までの銀行の短期貸出約定平均金利をベースに算出されるため、毎年変動する可能性があります。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/f2b93a8ac0c1101a1212664491f47acf3ce0a68b


令和8年(2026年1月1日以降)は、2か月以内が年2.8%、2か月超過後が年9.1%に上昇する予定です。つまり納期限から2か月が経過すると税率が3倍以上に跳ね上がる仕組みですね。

通関業務では輸入許可日が法定納期限となるため、許可後すぐに納付しないと延滞税が発生します。修正申告の場合も同様に、輸入許可日の翌日から延滞税の計算が始まる点に注意が必要です。


国税庁が定める延滞税の計算方法

延滞税の計算式は「納付すべき本税の額 × 期間(日数) × 延滞税の割合 × 1/365」です。日数は法定納期限の翌日から数え、うるう年でも365日で割る点が特徴です。


計算時の端数処理には厳密なルールがあります。本税が1万円未満の場合は延滞税は課されません。本税に1万円未満の端数がある場合は切り捨てて計算します。最終的に算出した延滞税が100円未満の場合も切り捨てです。


参考)関税と延滞税の計算方法と免除条件について

異なる延滞税率で計算する場合は、それぞれの期間の税率で1円単位まで計算し、合算してから端数処理を行います。


年をまたぐ場合も同様の処理が必要です。


たとえば30万円の関税を60日遅れで納付した場合、延滞税は約1,100円です。しかし同じ30万円を90日遅れで納付すると、2か月超過後の高い税率が適用される期間が増えるため、延滞税は大幅に増加します。納期限から2か月以内に納付することが、延滞税の負担を最小限に抑える鍵ですね。


参考)確定申告で納税し忘れたら延滞税はいくら?具体例と早見表で解説…


国税庁の延滞税計算ページでは、所得税や消費税の延滞税を自動計算できるツールが用意されています。

延滞税が免除される条件とは

延滞税は原則として免除されませんが、特定の条件下では免除される可能性があります。国税通則法第63条に基づき、災害や事故により納付ができなかった場合、その期間に対応する延滞税が免除されます。


参考)延滞税を免除してもらうことは可能?税率や計算を確認!


税務職員の誤った申告指導により納付が遅れた場合も、延滞税の免除対象です。ただし納税者が信頼したと認められる指導に限られます。その災害や事故が納税者の責めに帰すべき事由による場合は除外されるため、客観的な証明が必要です。


参考)https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/chosyu/010622/01.htm


納税の猶予または換価の猶予を受けた場合、猶予期間中に発生する延滞税の一部または全額が免除されます。財産の状況が著しく不良である場合や、事業の状況により延滞税の納付が困難な場合が該当します。


参考)税金滞納し続けたら全額免除になる?納税できないときの対処法を…

期限内申告後1年以上経過してから修正申告または更正があった場合、重加算税が課されない限り、1年経過後の期間は延滞税の計算期間から控除されます。5年前の輸入でも最初の1年間分の延滞税だけでよいということです。税関調査で過去の輸入を修正申告する場合、延滞税が意外に少なく済む理由がここにありますね。


参考)税関調査で修正申告することになっても延滞税は意外に少ない。


通関業務で延滞税を防ぐポイント

通関業務において延滞税を防ぐ最も確実な方法は、輸入許可と同時に関税を納付することです。輸入許可日が法定納期限となるため、その日のうちに納付すれば延滞税は発生しません。


参考)https://www.daito-koun.co.jp/dictionary/index_3.html


NACCSを利用した電子申告では、リアルタイム口座振替(RIP)やダイレクト方式による即時納付が可能です。これらの方法を使えば、輸入許可と納付が同時に完了するため延滞税のリスクがゼロになります。許可後の納付忘れを防ぐ仕組み作りが重要ですね。


修正申告が必要になった場合は、税関の事後調査通知前に自主的に修正申告すれば過少申告加算税が免除されます。ただし延滞税は免除されないため、修正申告書の提出と同時に速やかに納付する必要があります。


社内の納付管理システムを整備し、輸入許可から納付までの期間を追跡することで、2か月の境界線を意識した納付計画が立てられます。2か月を超えると延滞税率が8.7%に跳ね上がるため、この期限を厳守する体制を作ることが損失回避につながります。


延滞税と加算税の関係を理解する

延滞税と加算税は性質が異なる付帯税です。延滞税は納付の遅延に対する利息的性格を持つのに対し、加算税は申告内容の誤りや無申告に対する行政罰です。


過少申告加算税は、修正申告または更正により増加した税額の10%に相当します。ただし税関の調査通知前に自主的に修正申告すれば課されません。調査の事前通知があった後の修正申告では5%に減額されます。

無申告加算税は、輸入申告をせずに輸入した場合に納付税額の15%が課されます。調査通知前の自主申告では5%、調査があったことを予知しない修正申告では10%に軽減されます。50万円を超える部分にはさらに5%が加算される仕組みです。

重加算税は、隠ぺいまたは仮装という不正手段があった場合、過少申告加算税に代えて35%、無申告加算税に代えて40%が課されます。これらの加算税に加えて、延滞税も別途計算されるため、不適切な申告は二重のペナルティとなります。過少申告の増差税額が1万円未満の場合は加算税が徴収されない点は覚えておけばOKです。




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