パラメータシートのフォーマットは自社で自由に作成してよいと思っている通関担当者がいますが、法改正のたびに最新版への切り替えが必要で、古いフォーマットを使い続けると経済産業省から違反指摘を受けるリスクがあります。

パラメータシートのフォーマットは、CISTEC(安全保障貿易情報センター)が発行する分野別チェックシートが業界標準として広く使われています 。2026年2月現在の最新版は、コンピュータ(B02)、通信・情報セキュリティ(B03)、エレクトロニクス(B04)、音響センサー・レーダー(B05)、先端材料(B06)、化学製剤原料(B07)などに分かれており、それぞれ一般価格3,300円〜880円で購入できます 。 cistec.or(https://www.cistec.or.jp/publication/gaihi.html)
対象貨物の技術分野が明確なら、対応するフォーマットを1冊選べばOKです。
ただし、1つの製品が複数の分野にまたがる場合は、複数のシートを使用する必要があります。たとえば通信機能を持つコンピュータ機器であれば、B02とB03の両方を確認するケースがあります。どのシートを使うか迷ったときは、「項目別対比表(B01)」が全分野を網羅しているため、初心者や汎用的な用途には最も適しています 。 cistec.or(https://www.cistec.or.jp/publication/gaihi.html)
| フォーマット | 分野 | 一般価格 | 会員価格 |
|---|---|---|---|
| B01 項目別対比表 | 全分野 | 8,800円 | 4,400円 |
| B02 パラメータシート | コンピュータ | 3,300円 | 1,650円 |
| B03 パラメータシート | 通信・情報セキュリティ | 3,300円 | 1,650円 |
| B04 パラメータシート | エレクトロニクス | 3,300円 | 1,650円 |
| B05 パラメータシート | 音響センサー・レーダー | 3,300円 | 1,650円 |
| B06 パラメータシート | 先端材料 | 3,300円 | 1,650円 |
| B07 パラメータシート | 化学製剤原料 | 880円 | 440円 |
CISTECの会員であれば半額で購入できるため、年間に複数の貨物を輸出する企業では会員登録を検討する価値があります 。 systemlab(https://systemlab.jp/index_rs_bouekikanri_047)
記入の基本的な流れは、対象貨物の仕様をメーカースペックシートや技術資料と照らし合わせながら、各質問項目にチェックを入れていくかたちです 。チェックを進める中で「非該当」に至れば、そのシートが非該当証明として機能します 。 eilconsulting(https://www.eilconsulting.com/Parameter_sheet.html)
これは使えそうです。
ただし、未記入のフォーマットを第三者に渡すことは禁止されています 。たとえばサプライヤーに「白紙のシートを何枚か送っておいて」というやりとりは、規則違反にあたります。また、用紙はコピーして使用することは認められていますが、空白のまま渡すことは禁止という点が実務上の落とし穴です。 eilconsulting(https://www.eilconsulting.com/Parameter_sheet.html)
記入時に特に注意が必要なのは、スペック値の転記ミスです。たとえば通信速度や暗号化アルゴリズムの規格番号など、数値や型番を1字でも誤って記入すると、判定結果が変わる可能性があります。原則として、メーカーが発行した技術仕様書と一字一句照合しながら記入することが原則です。
CISTEC公式サイト:該非判定帳票の一覧と購入ページ(フォーマット選定の参考に)
パラメータシートのフォーマットは、輸出貿易管理令や外国為替及び外国貿易法(外為法)の改正に合わせて毎年改訂されます 。CISTECのシートは2026年2月版が最新です 。改正があった場合、旧版のフォーマットで作成した該非判定書は無効となる可能性があります。 systemlab(https://systemlab.jp/index_rs_bouekikanri_047)
法律が変わったら、すぐに確認が必要です。
違反指摘を受けた案件のうち74%が「該非判定の未実施またはやり方の誤り」に起因するとされており、フォーマットの更新を怠ることが直接的な法令違反につながります 。経済産業省による輸出管理の違反は、外為法第69条の6により最大で懲役10年または1,000万円以下の罰金が科される可能性があります。通関担当者が個人として責任を問われるケースもあるため、フォーマットの版管理は業務として正式に組み込むべきです。 eilconsulting(https://www.eilconsulting.com/Parameter_sheet.html)
実務上は、CISTECのウェブサイトやメルマガを定期的に確認し、新版が出たらすぐに旧版のシートをファイルから除去して差し替えるフローを社内で確立しておくことが推奨されます。シートのファイル名や保存フォルダに「版数と発行年月」を付けておくと、誤使用を防ぎやすくなります。
経済産業省 安全保障貿易管理ページ(法改正情報・最新ガイドラインの確認に)
通関実務において、メーカーが独自に発行するパラメータシート(メーカー作成シート)を要求されるケースがあります 。これはCISTECの標準フォーマットとは別物で、メーカーが自社製品の仕様に合わせて判定経緯を記載したものです。 tgsj.cocolog-nifty(http://tgsj.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-4b09.html)
メーカー作成シートがなくても通関は可能です。
ただし、メーカー作成シートがない場合は、それに代わる「同等以上の確認書類」を準備しなければなりません 。たとえば、輸出者自身がCISTECのフォーマットに製品仕様を正確に記入し、根拠として技術資料を添付する方法が一般的です。メーカーに依頼する場合は通常1〜2週間の発行期間がかかるため、スケジュールに余裕がないときは早めの申請が必要です 。 vibra.co(https://www.vibra.co.jp/system/certificate/23_file.pdf)
一方、メーカーが特定の様式しか発行しないケースも珍しくありません。たとえば、発行業者によっては「当社取扱様式以外の指定様式での発行は行っていない」と明示されている場合があります 。この場合は、メーカー提供のシートをそのまま使用するか、その内容をCISTECフォーマットに転記して補完する対応が求められます。 interface.co(https://www.interface.co.jp/svc_pu/rq_param/islw_support_sp_parameter_pu.htm)
通関業者として荷主から「パラメータシートを提出してほしい」と依頼された場合、作成の主体には注意が必要です。非該当証明書は、税関・経済産業省に提出することを前提とした書類であるため、行政書士法第19条により、本人(設計・製造者・輸入者・輸出者)以外が業として作成することは違法です 。 eilconsulting(https://www.eilconsulting.com/Parameter_sheet.html)
厳しいところですね。
つまり、通関業者は「作成を代行する」のではなく、荷主に対して「どのフォーマットを使えばよいか」「どの項目に何を記入すればよいか」を指導・支援する立場にとどまる必要があります。行政書士資格を持たない通関業者が作成を請け負うと、1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象となりえます 。 eilconsulting(https://www.eilconsulting.com/Parameter_sheet.html)
実務的な回避策として、荷主企業の輸出管理担当者が記入し、通関業者はそのシートの形式的な確認(必要な項目が埋まっているか、版が最新かなど)を行うという役割分担が有効です。また、判断が難しい貨物については、経済産業省の安全保障貿易相談窓口を活用することも有効な選択肢です。
CISTEC(安全保障貿易情報センター)公式トップページ(パラメータシート購入・最新情報確認)