CFSチャージを3,980円と思っていると2倍近く請求される場合があります。
CFS to CFSとは、Container Freight Station to Container Freight Stationの略で、海上輸送においてLCL(Less than Container Load:コンテナ1本未満の小口貨物)を取り扱う際の輸送形態を指します。
参考)Understanding CFS and CY Logis…
この用語が示すのは、荷送人が出発地のCFSに貨物を搬入し、そこで他の荷主の貨物と混載(コンソリデーション)され、目的地に到着後は再び目的地のCFSでデバン(デコンソリデーション)されて各荷受人に引き渡されるプロセスです。つまり、両端でCFS施設を利用することになります。
参考)Container Freight Station (CFS…
通関業務従事者の立場では、このCFS to CFS形態の貨物は複数荷主の貨物が1つのコンテナに混載されるため、通関書類の準備やHSコードの正確な申告がより重要になります。1つのコンテナ内に他社貨物が含まれるため、税関検査が入った場合には自社貨物以外の理由で全体の搬出が遅れるリスクもあります。
参考)What is Container Freight Stat…
CFS to CFSとCY to CYの最大の違いは、取り扱う貨物の種類と施設の役割にあります。
参考)CFS (Container Freight Station…
CY(Container Yard)は主にFCL(Full Container Load:コンテナ1本分の貨物)を保管する場所で、コンテナ単位での受け渡しが行われます。対してCFSは倉庫機能を持ち、貨物の仕分け、混載作業、デバン作業を実施する施設です。CY to CYではコンテナを開封せずそのまま引き渡すのに対し、CFS to CFSでは必ずコンテナの開閉と貨物の取り扱い作業が発生します。
参考)Understanding the Distinction …
使い分けの基準は貨物量です。コンテナ容積の約10~15立方メートル以下の貨物であればCFS to CFS(LCL)が経済的で、それ以上ならCY to CY(FCL)の方がコスト効率が良くなります。ただし、LCL貨物は混載のため輸送日数が3~7日延びる傾向があります。
参考)CFS Costs for Logistics
通関業者としては、LCL貨物の場合はCFS施設での保管期間(フリータイム)を確認し、超過保管料の発生を避けるためのスケジュール管理が不可欠です。保管料は1日あたり10~30ドル程度加算されるため、通関遅延は直接的なコスト増につながります。
参考)Container Freight Station (CFS…
CFS to CFS輸送では、貨物は明確な5つの段階を経て目的地に届きます。
参考)CFS in international logistics…
第1段階は「受け取り(Reception)」で、荷送人が出発地CFSに貨物を搬入し、CFSスタッフが貨物の検査とラベリングを行います。この時点で貨物の容積・重量測定(検量)が実施され、運賃計算の基礎となるレベニュー・トン(RT)が確定します。
第2段階は「混載(Consolidation)」で、同じ目的地向けの複数荷主の貨物が1つのコンテナにバンニングされます。10件のシンガポール向けLCL貨物があれば、それらがすべて1つの20フィートまたは40フィートコンテナに詰められる仕組みです。
第3段階は船積みと海上輸送です。混載コンテナは港のCYに運ばれ、本船に積み込まれます。
第4段階は目的地港到着後の「デバン(Deconsolidation)」で、コンテナが目的地CFSに運ばれ、中身が取り出されて各荷受人別に仕分けられます。
第5段階は「通関と引き渡し」です。CFSで通関手続きが完了した貨物は、荷受人またはその代理人によって引き取られます。通関業者はこの段階でCFSに出向いて貨物確認を行うことが多いです。
CFSチャージは単一の料金ではなく、複数の費用項目から構成されています。
主な費用項目は以下の通りです。港からCFSへのコンテナ輸送費、荷役費(積み下ろし)、混載・デバン作業費、パレタイジング費用、ドキュメント処理費、通関リリース手続き費用、CFSからトラックへの積み込み費用などです。
日本では、2017年時点でアジア・欧州からの輸入貨物のCFSチャージは1RTあたり3,980円が一般的でしたが、2025年には約20年ぶりの価格改定が行われ、7,000円前後に引き上げられるケースも出ています。
つまり約2倍近い値上げです。
この変動を把握していないと、荷主への見積もりが大幅に狂うことになります。
参考)CFSチャージ20年ぶりの価格改定へ!混載業者のコスト吸収が…
国際的には、2025年のCFSハンドリング料金は1立方メートルあたり50~100ドル、保管料はフリータイム超過後1日あたり10~20ドルが相場です。さらに、HSコードの誤記載があった場合、再ハンドリング費用として10~15%の追加料金が発生します。
参考)CFS Charges for Logistics
通関業者としては、CFSチャージの請求明細を必ず確認し、不明瞭な項目があれば船社やフォワーダーに説明を求めることが重要です。特に輸入者が予期しない追加費用が発生していないか、事前にチェックする習慣をつけるべきです。
CFS to CFSでのLCL輸送には、通関業務特有のリスクが存在します。
参考)FCL LCL Shipping: Differences …
最大のリスクは「遅延の連鎖」です。混載コンテナ内の他社貨物に税関検査が入った場合、自社の貨物に問題がなくても全体の搬出が遅れます。この遅延により保管料が日割りで加算され、予算外の出費につながります。実際、混載のための待機時間とデバン作業の順番待ちで、トータルリードタイムが3~7日延びることが一般的です。
第2のリスクは「貨物の損傷リスクの増加」です。CFS to CFSでは出発地と到着地でそれぞれ荷役作業が発生するため、FCL貨物に比べて取り扱い回数が増え、破損や汚損の可能性が高まります。特に他社が液体貨物や粉塵の多い貨物を混載している場合、コンタミネーション(汚染)のリスクもあります。
第3のリスクは「書類の複雑化」です。1つのコンテナに複数荷主の貨物が含まれるため、B/L(船荷証券)やインボイスの照合がより慎重に必要になります。
対策としては、まず梱包強度を確認することです。角部分の保護、カートンのストラップ固定など、追加ハンドリングに耐える梱包が必須です。次にラベルが書類と完全に一致しているか、荷送人・荷受人・カートン数を再確認します。さらに、脆弱な貨物や高額貨物については貨物保険の付保を書面で確認しておくことが重要です。
インコタームズの明確化も欠かせません。CFS費用や目的地チャージを誰が負担するのか、契約段階で明記されているか確認しましょう。曖昧なまま輸送が開始されると、後で荷主とフォワーダー間でトラブルになります。
CFS施設での手続きミスは、重大な通関ペナルティにつながる可能性があります。
参考)CESTAT Allahabad Sets Aside Pe…
2018年にインドのCONCOR CFS(Dadri ICD)で発生した事例では、2つの積載済みコンテナが誤って別のCFS施設のコードで入場許可を受けてしまいました。本来All Cargo Logistics CFSに入るべきコンテナが、施設コードの混同によりCONCOR CFSに搬入されたのです。
この手続きミスに対し、税関当局はダミーの輸出申請書とShipping Billの不正使用だと判断し、2023年3月にShow Cause Notice(弁明通知)を発行しました。最終的にCONCOR CFS法人とその従業員2名に対し、関税法114AA条、117条、158条(2)項、および貨物取扱規則12条(8)項違反として複数のペナルティが科されました。
この事例が示すのは、CFS施設での書類処理ミスや施設コードの誤入力が、単なる事務ミスでは済まされず、法的責任を問われる事態に発展する可能性があるということです。通関業者としては、CFSへの搬入指示書に記載する施設名・施設コード・ブッキング番号・Shipping Mark・仕向地を必ず二重チェックする体制が必要です。
さらに、米国では航空貨物を扱う間接航空運送業者や認定貨物スクリーニング施設に対する民事制裁金が増額されており、2025年時点でTSA違反の最高額は17,062ドル、危険物規則違反では最高102,348ドル、死傷事故を伴う場合は238,809ドルに達します。これらのペナルティは現在すでに執行されています。
参考)Regulatory Update: Forwarders …
HSコードの誤申告も見過ごせません。誤ったコードで申告された貨物がCFSで発見された場合、再検査と再ハンドリングが必要になり、その費用は元の料金の10~15%増しになることが報告されています。
海上輸送には、CFS to CFS以外にもCY to CY、CFS to CY、CY to CFSという3つの組み合わせがあります。
参考)What is a CFS (Container Freig…
CY to CYは、出発地のCYでコンテナを受け取り、目的地のCYでそのまま引き渡す形態です。荷送人が自らコンテナにバンニングし、荷受人が自らデバンします。これはFCL貨物で、荷送人と荷受人が各1社の場合に使われ、FCL/FCL輸送とも呼ばれます。コンテナを開封しないため、貨物の安全性が最も高く、輸送スピードも速いという利点があります。
CFS to CYは、出発地CFSで混載された貨物が、目的地のCYに直接引き渡される形態です。複数荷送人の貨物を混載しつつ、目的地では単一荷受人が受け取る場合に使われます。この形態はLCL/FCL輸送とも呼ばれます。
CY to CFSは、出発地CYで荷送人がコンテナを引き渡し、目的地CFSでデバンされて複数荷受人に配送される形態です。単一荷送人が複数荷受人に配送する場合に適しており、FCL/LCL輸送と呼ばれます。
選択基準は貨物量、コスト、リードタイム、リスク許容度の4つです。貨物が10~15立方メートル以下ならCFS利用(LCL)が経済的で、それ以上ならCY利用(FCL)が有利です。2025年時点で、LCL料金は1立方メートルあたり100~300ドル、FCLは20フィートコンテナで2,000~5,000ドルが相場です。
リードタイムを最優先するならCY to CY、コストを最優先するならCFS to CFSという判断になります。ただし、CFS利用では共有コンテナのため損傷リスクが高まる点を考慮し、高額貨物や壊れやすい貨物の場合は追加の保険付保を検討すべきです。
通関業者としては、荷主の貨物特性とコスト感度を把握した上で、最適な輸送形態を提案することが付加価値になります。Door to Doorサービスを利用してCFS料金を一括化する方法も、費用の透明性を高める選択肢として有効です。
Maersk社の公式解説ページでは、CFS/CY各形態の詳細なプロセスと適用場面が図解されています
JETROの混載貨物料金ガイドでは、日本でのCFS関連費用の内訳と相場が具体的に説明されています

Creality CFS、マルチカラー3Dプリンターフィラメントシステム、自動材料識別、スマートスイッチング/リレー、K2 Plus/Hiコンボ/K1シリーズCFSアップグレードキットに対応