conventional vessel 意味とは|在来船の定義と通関実務の注意点

conventional vesselは「在来船」を意味し、コンテナ船とは異なる輸送方式を持ちます。通関業務従事者が知っておくべき在来船の定義や荷役の特徴、コスト面の違い、実務上の注意点を詳しく解説します。あなたの業務で見落としがちなリスクはありませんか?

conventional vessel 意味と在来船の基本

在来船は荷役の遅れで1日100万円の滞船料が発生する

この記事の3ポイント
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conventional vesselの意味

在来船を指し、コンテナ以外の特殊貨物を運ぶ貨物船のこと

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荷役時間の管理が重要

天候や作業遅延で滞船料が発生し、追加コストがかかるリスクあり

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通関実務の注意点

書類審査や本船扱い承認など、コンテナ船とは異なる手続きが必要

conventional vesselの意味と在来船の定義


conventional vesselは日本語で「在来船」と呼ばれ、Break Bulk Vesselとも表現されます。コンテナ船に積めない大型貨物やバルク原料などを輸送する貨物船のことを指します。


参考)Conventional Vessel

在来船という名前は、新しい船形であるコンテナ船に対比して、昔からあったという意味で付けられました。


つまり昔からあるということですね。



コンテナ輸送を特に考慮せず設計された定期船を在来船または在来定期船といい、主にコンテナ船が就航していない航路で使用されています。船自体にクレーンがついているので、岸壁やはしけなどから直接貨物を積むことが可能です。


参考)https://www.proz.com/kudoz/japanese-to-english/other/286582-%E5%9C%A8%E6%9D%A5%E8%88%B9.html


通関業務従事者にとっては、在来船とコンテナ船の違いを理解することが輸送計画や通関スケジュールの調整に直結します。コンテナに入らないような大きな貨物も扱える点が特徴です。


参考)コンテナ輸送の仕組みについて初心者にもわかり易く解説 - 国…

conventional vesselとコンテナ船の違い

在来船とコンテナ船の最も大きな違いは荷役設備と積載方法にあります。在来船は本船がクレーンを装備しており、貨物は一つ一つ手作業で直接船へ積み込みます。そのため荷役作業に数日を要する場合があります。


参考)港湾運送・国際複合輸送の株式会社三協


一方、コンテナ船は船体にクレーンが搭載されておらず、貨物の積み込みは陸上に設置されたガントリー・クレーンによって行われます。コンテナ船はスケジュール通りに決まった港を定期的に行き来し、作業効率が高い点が特徴です。


荷役時間の違いは輸送コストに直結します。在来船では強風や豪雨などの悪天候時には安全確保のため作業が中断され、天候回復後に再開されるため、スケジュール通りに運航できない可能性がある点がデメリットです。


参考)在来船とコンテナ船の違いとは?|未央

通関業務従事者は、在来船を使用する貨物の場合、天候による遅延リスクを考慮した通関スケジュールを組む必要があります。


これは予算計画にも影響しますね。


conventional vesselで運ぶ貨物の種類

在来船で運ばれる貨物は、コンテナに収めることができない重量貨物や長尺貨物などの特殊貨物が中心です。具体的には大型機械、鉄鋼製品、木材、化学薬品などがあります。


在来船には3,000DWT(デッドウェイトトン)のような小船から、400,000DWTのような大きな専用貨物船まで様々な種類があります。これだけで東京ドーム約8個分の体積を持つ貨物を運べる計算です。

Break Bulk貨物(ばら積み貨物)として扱われるため、積載時の固定や荷役計画が重要になります。不適切な積載、固定、保管により貨物が移動し、貨物損傷や船舶の安定性に問題が生じるリスクがあります。


参考)Break bulk cargoes handling pr…

通関業務従事者は、貨物の種類に応じた他法令の許可・承認が必要かどうかを確認する必要があります。特に危険物や化学薬品の場合は、事前に税関への届出や承認手続きが必要です。


参考)輸入における税関の書類審査と貨物検査:日本


conventional vessel輸送のコストとリスク管理

在来船輸送では滞船料(デマレージ)のリスク管理が極めて重要です。所定時間内に荷役が完了しなかった場合には滞船料が発生し、場合によっては1日あたり数十万円から100万円以上の追加コストが発生します。


参考)BT-BT FIOとは?在来船における基本用語と注意点を分か…


BT-BT条件(Berth Terms - Berth Terms)やFIO条件(Free In and Out)では、港での荷役作業費用は運賃に含まれていないため、荷主または現地代理店が港湾業者を手配する必要があります。


これが原則です。



事前に現地代理店を通じた通関手続きや独自の荷役計画の提出が求められる港もあり、こうした点を把握しておかないと貨物の引き取りや積込みに遅延が発生します。アフリカや中東の一部の港では特にこの傾向が強いです。

コンテナ船と比較した場合、在来船は基本的に輸送コストが高くなる傾向があります。ただし、コンテナに入らない特殊貨物の場合は在来船が唯一の選択肢となるため、現地経験のあるフォワーダーや港湾代理店と提携することがリスク軽減の現実的な手段です。


通関実務でのconventional vessel取り扱いの注意点

在来船を使用した輸入通関では、コンテナ船とは異なる特別な手続きが必要になる場合があります。税関では申告時に区分1(簡易審査)、区分2(書類審査)、区分3(検査扱い)のいずれかに分類されます。

在来船で運ばれる貨物の場合、「本船扱い」や「艀中扱い」の承認を受けることで、貨物を本船や艀(はしけ)に積んだまま輸出入の申告を行い、検査を受けることができます。木材や化学薬品などの貨物で認められることが多いです。


参考)通関


通関に必要な基本書類は、B/L(船荷証券)、INVOICE(仕入書)、PACKING LIST(包装明細書)です。特にB/Lは貨物の受取等を証する運送証券であり、船会社から輸送関係書類を入手するのに必要になります。


参考)http://www.rubiconem.com/blog/cat21/

書類審査では、品目分類課税価格関税率、関税額が正しいか、申告内容に間違いや矛盾点がないか、また輸入が禁止されている品目に該当しないか、他法令による規制をクリアしているかなどを確認されます。


これらを事前に確認しておけばOKです。



在来船で運ばれる貨物は荷役中や保管中に損傷するリスクがコンテナ船より高いため、貨物海上保険の内容を確認し、荷役中の損害も補償対象になっているかをチェックすることが重要です。不適切な梱包による損害は貨物保険では免責となるため注意が必要です。


参考)輸出貨物の作業完成後(国際輸送開始後)の危険を補償する保険


参考リンク:日本海事検定協会の通関に関する用語解説
通関
参考リンク:JETROの輸入における税関の書類審査と貨物検査の詳細
輸入における税関の書類審査と貨物検査:日本




Bob Frissell - Nothing To Something