記名式B/Lでも、荷受人の裏書なしで貨物を引き取れるケースがあります。
オリジナルB/Lの裏書(Endorsement)は、有価証券である船荷証券の所有権を正式に移転するための署名行為です。 B/Lの裏面には船会社との運送約款が細かく印刷されており、その上に社印を押してサインをするのが裏書の実務的な形です。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
裏書が必要かどうかは、Consignee欄の記載内容によって決まります。これが基本です。
記名式B/L(Straight B/L)では、荷受人の名前と住所が明記されています。 この場合、貨物が輸入地に到着した時点で所有権は輸入者に帰属しているため、輸出者(Shipper)側の裏書は原則不要です。 輸入者が貨物を引き取るときに、自社の社印とサインを裏面に記入して船会社に提出する流れになります。 hps-connect(https://hps-connect.com/column/documents-procedures/p6094/)
一方、指図式B/L(Order B/L)では、Consignee欄に「To Order」や「To Order of Shipper」とだけ記載され、実際の荷受人名は書かれていません。 このケースでは、Shipperが最初の裏書人となり、白地裏書を行ってからB/Lを輸入者へ送付します。 trade-adviser.jimdofree(https://trade-adviser.jimdofree.com/%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%AE%9F%E5%8B%99/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BC%B8%E9%80%81/b-l/)
| B/Lの種類 | Consignee欄の記載 | 最初の裏書人 | 裏書の形式 |
|---|---|---|---|
| 記名式B/L | 輸入者の社名・住所 | 輸入者(Consignee) | 白地裏書または記名式 |
| 指図式B/L(単純) | To Order | Shipper | 白地裏書 |
| 指図式B/L(銀行指図) | To Order of〇〇Bank | 銀行 | 記名式裏書 |
裏書が一通でも抜けると、船会社は貨物の引渡しを拒否できます。 これが通関現場で最も多いヒューマンエラーの一つです。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
裏書の方法には、大きく分けて「白地裏書」と「記名式裏書」の2種類があります。 混同しやすいポイントなので、整理しておきましょう。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
白地裏書とは、次の権利者(被裏書人)を特定せずに、裏書人の会社名スタンプとサインだけを記入するものです。 信用状(L/C)取引では「Made Out to Order and Blank Endorsed」という指示がされていることが多く、このケースでは白地裏書が標準的な方法です。 trade-adviser.jimdofree(https://trade-adviser.jimdofree.com/%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%AE%9F%E5%8B%99/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BC%B8%E9%80%81/b-l/)
記名式裏書は「To Order of ○○(実際の荷受人名)」という文言を加えてから、裏書人の社名とサインを入れます。 銀行が介在する取引では、銀行が記名式裏書をした後に、最終的な輸入者が自分の裏書を加えて完成となります。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
注意が必要なのは、ISBPの第102条において、指図式B/Lには荷送人の裏書が要求されていることです。 もし裏書漏れが受理後に発覚した場合、銀行が「for or on behalf of the shipper(荷送人の代理として)」として代理署名することが許されるケースはありますが、これは例外的な対処です。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
裏書の形式を間違えると、L/C審査で書類不備となります。これは痛いですね。
特に通関業務の現場で注意したいのは、B/Lを輸入者から受け取った段階で裏書の連鎖が完結しているかを確認することです。裏書が途中で断絶していると、正当な所持人であることを証明できず、輸入申告を進めることができません。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
L/C(信用状)取引では、B/Lの権利が「Shipper → 買取銀行 → L/C発行銀行 → 輸入者」という順で流れます。 この連鎖を裏書でつないでいくのが実務の核心部分です。 trade-adviser.jimdofree(https://trade-adviser.jimdofree.com/%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%AE%9F%E5%8B%99/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BC%B8%E9%80%81/b-l/)
Consignee欄に「To Order of ABC Bank」と記載されている場合、裏書の流れは以下になります。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
ここで多くの通関業者が混乱するのは、「Shipperの裏書がないのに大丈夫なのか」という点です。 結論は、Consignee欄に銀行名が指定されていれば、Shipperの裏書は不要です。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
ISBPの第101条が根拠です。信用状が記名式B/Lを要求しているのに指図式B/Lが提出された場合は受理されません。 逆も同様で、「Consigned to the order of ABC Bank」と印刷済みのフォームの「the order of」を削除しないまま提出してしまうケースは実務でよく見られます。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
参考リンク(裏書の具体的な形式と注意点)。
株式会社マリタイム:船荷証券(B/L)裏書の重要性について(記名式・指図式ごとの裏書例を図解)
裏書の不備が発覚するタイミングは、多くの場合「貨物の引取り直前」です。 本船が入港した後に書類不備が判明すると、保税倉庫での保管延長料(デマレージやデテンション)が発生します。 hps-connect(https://hps-connect.com/column/documents-procedures/p6094/)
コンテナのデマレージは1日あたり数万円から発生するケースが多く、数日で10万円を超えることも珍しくありません。これは大きな出費ですね。
対応手順として現場で取られる方法は以下のとおりです。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
補償状による仮引取りは船会社の裁量に依存します。認められないケースもあります。
通関業者として押さえておくべきポイントは、「B/Lを受け取った段階で裏書の連鎖を確認する」という習慣です。 輸入申告を開始する前に書類一式のチェックリストを運用しているかどうかが、このリスクを大きく左右します。 hps-connect(https://hps-connect.com/column/documents-procedures/p6094/)
一般にあまり知られていない点として、日本では記名式B/Lであっても荷受人が裏書をすることで第三者への譲渡が可能という規定があります。 世界の多くの国では記名式B/Lの裏書譲渡を認めていませんが、日本の国際海上物品運送法ではこれが許容されています。これは意外ですね。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)
また、指図式B/LでShipperのサインが記入されていても、肩書きや社名スタンプが抜けているだけでL/C審査で不備とされることがあります。 裏書の記入例として一般的な形式は以下のとおりです。 trade-adviser.jimdofree(https://trade-adviser.jimdofree.com/%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%AE%9F%E5%8B%99/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BC%B8%E9%80%81/b-l/)
なお、サインは「誰でもよい」という解釈が実務では定着していますが、社内規定がある場合はそちらを優先してください。 trade-adviser.jimdofree(https://trade-adviser.jimdofree.com/%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%AE%9F%E5%8B%99/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BC%B8%E9%80%81/b-l/)
もう一点の盲点として、WAYBILLやサレンダーB/Lを利用しているケースでも、船会社によっては輸入者の裏書登録をシステム上で求める場合があります。 この確認を怠ると、現地フォワーダーから「書類が受理されない」という連絡が来て対応に追われることになります。船会社ごとのローカルルールを事前に確認しておくことが、トラブルゼロへの最短ルートです。 hps-connect(https://hps-connect.com/column/documents-procedures/p6094/)
参考リンク(オリジナルB/L・Consignee欄・裏書の詳細)。
海外営業と貿易実務:B/Lの性質(Consignee欄と裏書の関係を詳細に解説)