オリジナルB/L裏書の正しい手順と注意点を解説

オリジナルB/Lの裏書は、通関業従事者なら誰もが関わる手続きです。しかし「誰が」「どのタイミングで」「どの形式で」裏書するかを誤ると、貨物の引取りが止まる事態にもなります。あなたは正しく理解できていますか?

オリジナルB/Lの裏書を正しく理解して通関トラブルを防ぐ

記名式B/Lでも、荷受人の裏書なしで貨物を引き取れるケースがあります。


オリジナルB/L裏書の3つのポイント
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裏書の要否はConsignee欄で決まる

記名式か指図式かによって、誰が最初の裏書人になるかが変わります。判断ミスが貨物引渡し拒否につながります。

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白地裏書と記名式裏書の使い分け

信用状取引では白地裏書が一般的ですが、銀行が介在する場合は記名式裏書が必要になるケースがあります。

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サレンダーB/Lとの違いを把握する

オリジナルB/Lがない場合でも、船会社によっては裏書登録を求めるケースがあり、現場確認が欠かせません。


オリジナルB/Lの裏書が必要になる基本条件とは

オリジナルB/Lの裏書(Endorsement)は、有価証券である船荷証券の所有権を正式に移転するための署名行為です。 B/Lの裏面には船会社との運送約款が細かく印刷されており、その上に社印を押してサインをするのが裏書の実務的な形です。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


裏書が必要かどうかは、Consignee欄の記載内容によって決まります。これが基本です。


記名式B/L(Straight B/L)では、荷受人の名前と住所が明記されています。 この場合、貨物が輸入地に到着した時点で所有権は輸入者に帰属しているため、輸出者(Shipper)側の裏書は原則不要です。 輸入者が貨物を引き取るときに、自社の社印とサインを裏面に記入して船会社に提出する流れになります。 hps-connect(https://hps-connect.com/column/documents-procedures/p6094/)


一方、指図式B/L(Order B/L)では、Consignee欄に「To Order」や「To Order of Shipper」とだけ記載され、実際の荷受人名は書かれていません。 このケースでは、Shipperが最初の裏書人となり、白地裏書を行ってからB/Lを輸入者へ送付します。 trade-adviser.jimdofree(https://trade-adviser.jimdofree.com/%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%AE%9F%E5%8B%99/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BC%B8%E9%80%81/b-l/)


B/Lの種類 Consignee欄の記載 最初の裏書人 裏書の形式
記名式B/L 輸入者の社名・住所 輸入者(Consignee) 白地裏書または記名式
指図式B/L(単純) To Order Shipper 白地裏書
指図式B/L(銀行指図) To Order of〇〇Bank 銀行 記名式裏書


裏書が一通でも抜けると、船会社は貨物の引渡しを拒否できます。 これが通関現場で最も多いヒューマンエラーの一つです。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


オリジナルB/L裏書における白地裏書と記名式裏書の使い分け

裏書の方法には、大きく分けて「白地裏書」と「記名式裏書」の2種類があります。 混同しやすいポイントなので、整理しておきましょう。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


白地裏書とは、次の権利者(被裏書人)を特定せずに、裏書人の会社名スタンプとサインだけを記入するものです。 信用状(L/C)取引では「Made Out to Order and Blank Endorsed」という指示がされていることが多く、このケースでは白地裏書が標準的な方法です。 trade-adviser.jimdofree(https://trade-adviser.jimdofree.com/%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%AE%9F%E5%8B%99/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BC%B8%E9%80%81/b-l/)


記名式裏書は「To Order of ○○(実際の荷受人名)」という文言を加えてから、裏書人の社名とサインを入れます。 銀行が介在する取引では、銀行が記名式裏書をした後に、最終的な輸入者が自分の裏書を加えて完成となります。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


  • 💡 白地裏書:被裏書人を特定しない → L/C取引でのShipperの裏書に使用
  • 💡 記名式裏書:被裏書人を明記する → 銀行が輸入者へB/Lを渡す際に使用
  • 💡 持参人式裏書:B/L提示者を権利者とする → 実務ではほぼ使用しない


注意が必要なのは、ISBPの第102条において、指図式B/Lには荷送人の裏書が要求されていることです。 もし裏書漏れが受理後に発覚した場合、銀行が「for or on behalf of the shipper(荷送人の代理として)」として代理署名することが許されるケースはありますが、これは例外的な対処です。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


裏書の形式を間違えると、L/C審査で書類不備となります。これは痛いですね。


特に通関業務の現場で注意したいのは、B/Lを輸入者から受け取った段階で裏書の連鎖が完結しているかを確認することです。裏書が途中で断絶していると、正当な所持人であることを証明できず、輸入申告を進めることができません。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


銀行経由取引でのオリジナルB/L裏書の連鎖を理解する

L/C(信用状)取引では、B/Lの権利が「Shipper → 買取銀行 → L/C発行銀行 → 輸入者」という順で流れます。 この連鎖を裏書でつないでいくのが実務の核心部分です。 trade-adviser.jimdofree(https://trade-adviser.jimdofree.com/%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%AE%9F%E5%8B%99/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BC%B8%E9%80%81/b-l/)


Consignee欄に「To Order of ABC Bank」と記載されている場合、裏書の流れは以下になります。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


  1. 輸出地のShipperは裏書をしない(銀行が指定されているため)
  2. 輸入地のABC Bankが「To Order of 輸入者名、ABC Bank社名、サイン」という記名式裏書を行う
  3. 最終的に輸入者が自身の白地裏書または記名式裏書を入れて船会社へ提出する


ここで多くの通関業者が混乱するのは、「Shipperの裏書がないのに大丈夫なのか」という点です。 結論は、Consignee欄に銀行名が指定されていれば、Shipperの裏書は不要です。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


ISBPの第101条が根拠です。信用状が記名式B/Lを要求しているのに指図式B/Lが提出された場合は受理されません。 逆も同様で、「Consigned to the order of ABC Bank」と印刷済みのフォームの「the order of」を削除しないまま提出してしまうケースは実務でよく見られます。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


参考リンク(裏書の具体的な形式と注意点)。
株式会社マリタイム:船荷証券(B/L)裏書の重要性について(記名式・指図式ごとの裏書例を図解)


オリジナルB/L裏書が不完全なときの通関実務への影響

裏書の不備が発覚するタイミングは、多くの場合「貨物の引取り直前」です。 本船が入港した後に書類不備が判明すると、保税倉庫での保管延長料(デマレージやデテンション)が発生します。 hps-connect(https://hps-connect.com/column/documents-procedures/p6094/)


コンテナのデマレージは1日あたり数万円から発生するケースが多く、数日で10万円を超えることも珍しくありません。これは大きな出費ですね。


対応手順として現場で取られる方法は以下のとおりです。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


  • 📌 Shipperへ至急連絡し、裏書済みのオリジナルB/Lを速達またはクーリエで再送してもらう
  • 📌 船会社に対してLetterof Indemnity(補償状)を提出し、裏書なしで仮引取りを交渉する
  • 📌 指図式B/LでShipperのサインが抜けている場合、Shipperの代理として銀行が署名するケースもある(ISBPの102条)


補償状による仮引取りは船会社の裁量に依存します。認められないケースもあります。


通関業者として押さえておくべきポイントは、「B/Lを受け取った段階で裏書の連鎖を確認する」という習慣です。 輸入申告を開始する前に書類一式のチェックリストを運用しているかどうかが、このリスクを大きく左右します。 hps-connect(https://hps-connect.com/column/documents-procedures/p6094/)


オリジナルB/L裏書で通関業者だけが知っておくべき実務の盲点

一般にあまり知られていない点として、日本では記名式B/Lであっても荷受人が裏書をすることで第三者への譲渡が可能という規定があります。 世界の多くの国では記名式B/Lの裏書譲渡を認めていませんが、日本の国際海上物品運送法ではこれが許容されています。これは意外ですね。 tokiomaritime(https://tokiomaritime.com/bl-endorse/)


また、指図式B/LでShipperのサインが記入されていても、肩書きや社名スタンプが抜けているだけでL/C審査で不備とされることがあります。 裏書の記入例として一般的な形式は以下のとおりです。 trade-adviser.jimdofree(https://trade-adviser.jimdofree.com/%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%AE%9F%E5%8B%99/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BC%B8%E9%80%81/b-l/)


  • 会社の英文社名スタンプ(斜め押しが慣行)
  • 署名者の英文氏名と役職(例:T.Yamada, Manager, Export Division)
  • 白地裏書の場合は「Pay to the order of」などの文言を加えないのが標準形


なお、サインは「誰でもよい」という解釈が実務では定着していますが、社内規定がある場合はそちらを優先してください。 trade-adviser.jimdofree(https://trade-adviser.jimdofree.com/%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%AE%9F%E5%8B%99/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BC%B8%E9%80%81/b-l/)


もう一点の盲点として、WAYBILLやサレンダーB/Lを利用しているケースでも、船会社によっては輸入者の裏書登録をシステム上で求める場合があります。 この確認を怠ると、現地フォワーダーから「書類が受理されない」という連絡が来て対応に追われることになります。船会社ごとのローカルルールを事前に確認しておくことが、トラブルゼロへの最短ルートです。 hps-connect(https://hps-connect.com/column/documents-procedures/p6094/)


参考リンク(オリジナルB/L・Consignee欄・裏書の詳細)。
海外営業と貿易実務:B/Lの性質(Consignee欄と裏書の関係を詳細に解説)