保税倉庫一覧から選ぶ通関業務効率化ガイド

保税倉庫の一覧情報と活用方法を通関業務従事者向けに解説。全国の保税蔵置場の検索方法、種類別の特徴、利用時の注意点まで、実務に直結する情報を網羅。あなたの業務に最適な保税倉庫の選び方を知りたくありませんか?

保税倉庫一覧で探す最適な蔵置場

税関の届出蔵置場一覧には636箇所の保税蔵置場が掲載されていますが、実は8割以上の通関業者が自社に最適な保税倉庫を選べていません。
参考)https://www.customs.go.jp/kyotsu/aeo/hozei/warehouse.pdf

保税倉庫一覧の3つの活用ポイント
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全国636箇所から選択可能

税関公式サイトで指定保税地域・保税蔵置場・総合保税地域など5種類の一覧を提供

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税関別の検索システム

函館・東京・横浜・名古屋・大阪・神戸・門司・長崎・沖縄の9税関管内で分類

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業務効率化への直結

立地・蔵置期間・特殊貨物対応など複数条件での絞り込みが可能

保税倉庫一覧の公式検索方法

税関のホームページでは、令和8年1月1日現在の全国保税地域一覧をExcel形式で公開しています。検索は9つの税関管内別に分類されており、東京税関・横浜税関・神戸税関など都市部の税関が管轄する保税地域の数が特に多い傾向です。
参考)https://www.customs.go.jp/hozei/hozeiichiran.htm


具体的には横浜・神戸・名古屋税関が保税地域の数と面積で上位を占めています。これは保税地域が一般的に都市部に設けにくい性質を持つため、地方を広く管轄する税関の方が多くの保税地域を抱えるという構造的な理由があります。
参考)https://www.kanzei.or.jp/osaka/osaka_files/pdfs/cus_info/hozei6_201605191.pdf

検索時には保税蔵置場だけでなく、併設蔵置場・保税工場・保税展示場・総合保税地域の一覧も同時に確認できます。各種類によって機能と蔵置期間が異なるため、貨物の性質に応じた選択が必要です。​
税関公式サイトの保税地域一覧表
通関業務で必要な全国の保税地域を税関別・種類別に検索できる公式データベースです。

保税倉庫一覧から見る種類と特徴

保税地域には5つの種類があり、それぞれ機能と蔵置期間が法律で定められています。保税蔵置場は2年間(延長可能)の長期蔵置が可能で、外国貨物の積卸・運搬・点検・改装・仕分け等の貨物取扱いができます。​
一方で指定保税地域は蔵置期間が1ヶ月と短く、財務大臣の指定が必要です。保税工場は外国貨物の加工・製造に特化しており、保税展示場は博覧会や博物館など展示目的での使用に限定されます。
参考)https://www.tmys.co.jp/column/bonded-warehouse/


総合保税地域は保税蔵置場・保税工場・保税展示場の総合的機能を持つ施設で、中部国際空港などが該当します。つまり複合的な貨物取扱いが必要な場合の選択肢です。
参考)保税倉庫とは?メリットとデメリット、一覧表と通関に対応できる…

各保税地域の面積と分布を見ると、横浜税関管内が約3,500万平方メートルと最も広く、東京ドーム約750個分に相当します。地方港でも保税地域は整備されていますが、数は都市圏に集中しています。​

保税倉庫一覧で確認すべき立地条件

保税倉庫選びでは、港や空港からのアクセス時間が保管料に直結します。富士ロジテックホールディングスの平和島倉庫は東京港や羽田空港に近く、大井流通センターは都内へのアクセスが1時間以内という立地が特徴です。​
SBSリコーロジスティクスは京浜港や阪神港を中心に国内の主要港に保税倉庫を展開しており、精密機器・化学製品・自動車部品など多様な業界との取引実績があります。立地が業種ごとの物流最適化につながっているということですね。​
保税地域が都市部に少ない理由は、土地の確保が困難なためです。このため地方港での輸入を検討する場合、近隣に適切な保税地域があるか一覧で事前確認が必須になります。​
立地条件では配送先との距離も重要で、配送コストが保税倉庫の保管料を上回るケースもあります。保税倉庫一覧から複数候補を抽出し、総合的なコスト比較をすることが基本です。

保税倉庫一覧にない他所蔵置許可の活用

外国貨物は原則として保税地域以外に置けませんが、他所蔵置許可を受ければ例外的に保税地域外での保管が認められます。ただし経済的な理由(運送料や保管料の節約)だけでは許可されません。​
許可対象となるのは、巨大重量物・大量貨物・保税地域との交通が著しく不便な地域での陸揚げ貨物などです。腐敗変質した貨物や、貴重品・危険物・生鮮食料品のように特殊な施設や管理を要する貨物で適した保税地域がない場合も該当します。​
近辺に保税地域が所在しない地方港で恒常的に他所蔵置許可を申請する場合は、開港等での積卸しを行うか、他所蔵置場所について保税地域の許可を取得すべきとされています。これは違反にならないための条件です。​
他所蔵置許可は個々の貨物に対して保税地域外に置くことの禁止を解除するものであり、その場所に保税地域的機能を持たせるものではありません。どういうことでしょうか?​
つまり他所蔵置場所では通常の保税地域と同様の貨物取扱い(見本持出しや廃棄など)ができないため、手続きの制約が発生します。保税倉庫一覧で適切な施設が見つからない場合の最終手段として位置づけるべきです。

保税倉庫一覧活用時の記帳義務と違反リスク

保税蔵置場の被許可者(倉主)には帳簿設置と記帳の法的義務があり、外国貨物の搬入・搬出・取扱いなど7つの項目を記載しなければなりません。帳簿の保存期間は記載事項が生じた日から2年間(その間に保税業務検査を受けた場合はその検査の日まで)です。​
記帳内容には貨物の記号・番号・品名・数量、搬入年月日、船名・入港年月日などが含まれ、誤った内容の記帳は関税法第34条の2違反になります。これは痛いですね。​
搬入手続では、貨物と船卸票・保税運送承認書等の関係書類を対査し、貨物の記号・番号・品名・数量およびコンテナーシールなどの異常の有無を確認する必要があります。「要確認」「要施封」の記載がある保税運送承認書に係る貨物が到着した場合は、直ちに税関保税担当部門に連絡しなければなりません。​
不審な貨物の兆候として、外装マークが通常と異なる・重量が同種の他の貨物より明らかに重い・過剰にテープが使用されている・異臭や異音がするなどのケースがあります。麻薬・覚せい剤・けん銃・テロ関連物品が混入している可能性があるため、「不審な物が入っているかも」という意識を持って搬入手続を行うことが重要です。​
記帳義務違反や不審貨物の通報遅延は、税関からの行政指導や許可取消しのリスクにつながります。保税倉庫一覧から倉庫を選ぶ際には、自社の記帳管理体制が整っているかも確認しておく必要があります。
長期蔵置貨物については、指定保税地域では搬入から1ヶ月、保税蔵置場では3ヶ月を経過した外国貨物を毎月末日現在で「長期蔵置貨物報告書」として翌月10日までに保税取締部門へ提出します。蔵置期間が原則で決まっているということですね。​
この報告を怠ると税関からの管理不十分との評価につながるため、保税倉庫一覧で選定した倉庫の蔵置期間管理ルールを事前に把握することが必須です。

保税倉庫一覧にある事業者の保管料金相場

JALカーゴの保税蔵置場料金を例にとると、施設利用料は1件につき定額750円と重量比例料金1kg当たり7円の合計で、無料保管期間内の上限は7,500円です。無料保管期間は到着日の翌日午前8時から起算して24時間と短いです。
参考)https://www.jal.co.jp/jalcargo/e-bondngo/information2/information_190404.pdf

無料保管期間経過後の基本料金は、10kg以内140円から段階的に上がり、1,000kgを超えると500kg増すごとに450円が加算されます。さらに10日間経過後は100kgまたはその端数ごとに1日1個につき150円、15日間経過後も同額ですが引取督促費用として1件につき150円が別途発生します。​
経過料金期間経過後は100kgまたはその端数ごとに1日1個につき240円に跳ね上がります。つまり長期蔵置すると費用が急増するということですね。​
冷蔵冷凍品や危険品は特殊貨物として別料金が設定されており、冷蔵冷凍品は10kg以内で150円から、1,000kgを超えると1,000kgまたはその端数ごとに50円が加算されます。貴重品は140円、動物は150円の施設利用料が別途かかります。​
保税倉庫一覧から複数の事業者を比較する際は、基本料金だけでなく無料保管期間・重量区分・特殊貨物対応の有無を確認し、自社の貨物特性に合った料金体系の倉庫を選ぶことが重要です。
保税倉庫の関税・消費税の支払猶予というメリットを活かすには、資金繰りと保管料のバランスを計算する必要があります。保管料が関税猶予のメリットを上回る前に輸入手続を完了させる計画が基本です。​
税関公式の保税倉庫一覧には料金情報が記載されていないため、候補となる倉庫運営会社に直接問い合わせて見積を取得することになります。複数社の料金比較により、年間で数十万円から数百万円のコスト削減が可能になるケースもあります。