A/Nを放置すると1日でデマレージが発生します。
A/NはArrival Noticeの略称で、日本語では「貨物到着案内書」または「貨物到着通知」と訳されます。船会社またはその代理店、あるいはNVOCC(非船舶運航業者)が、輸入貨物の到着を荷受人に通知するための書類です。
参考)A/N - 貿易用語集 - - 内外トランスライン株式会社
この書類は主に海上輸送で使用されます。航空貨物の場合は短時間で貨物が到着するため、書類を発送している時間がなく、メールまたは電話で到着案内が行われることが一般的です。
A/Nには運賃や港での諸費用などの明細が記載されており、税関への輸入申告に必要な書類となっています。
つまり通関業務の起点となるものですね。
A/Nの発行元は、B/L(船荷証券)を発行した会社またはその代理店です。具体的には、M/BL(Master B/L)の場合は船会社または船社代理店が、H/BL(House B/L)の場合はNVOCCまたはその現地代理店がA/Nを発行します。
参考)https://ameblo.jp/kuma-arihime/entry-12780221965.html
送付先について、A/Nの通知先は通常、B/LのNotify Party欄に記載された連絡先です。多くの場合、荷受人(Consignee)がNotify Partyとして記載されていますが、会社によっては利用している通関業者名をNotify Party欄に記載するよう輸出者に指示している場合もあります。
参考)「貨物到着案内(Arrival Notice)」は届いたら即…
発行の流れは「船社A/N→(NVOCC→NVOCC A/N)→荷受人」となります。NVOCCが入っていないSTRAIGHT B/Lの場合は、直接船社から荷主へ届けられます。
A/Nは通関手続きの円滑化において中心的な役割を果たします。船名・B/L番号・到着予定日などの情報により、税関や通関士とのやり取りがスムーズになります。
参考)【Arrival Notice(A/N)とは?】国際物流を円…
到着予定日に基づいて担当者が書類を準備しておけば、貨物が港に着いた当日に通関手続きを開始し、翌日にはデバンニングというスケジュールも可能になります。
この事前準備が業務効率化の鍵です。
さらにA/Nはサプライチェーンの可視化にも寄与します。到着予定日や貨物の概要を事前に把握することで、在庫管理や配送計画の最適化が実現できます。輸入貨物が到着し、荷受人が引き取るまでの輸入通関プロセス全体において、A/Nに記載された情報が基礎となるのです。
A/Nには以下の重要情報が記載されています。船名・航海番号(または航空便名)、B/L番号(船荷証券番号)、貨物の概要(数量、重量、品名など)が基本項目です。
到着予定日・到着地(港名や空港名)、コンテナ番号(コンテナ輸送の場合)、通知先・連絡先も含まれます。
これらは通関準備に不可欠ですね。
その他の料金明細として、発生しているサーチャージやローカル費用なども記載されます。海上運賃や付加チャージ等の請求書を兼ねるため、A/Nに記載されている金額を船会社指定の口座まで入金しなければなりません。
A/Nの基本的な定義や概要について、貿易用語集で詳しく確認できます
A/Nが送付されるタイミングは船会社などによって異なりますが、貨物が港に到着する1~2日前に届くことが多いです。そのため、輸入者はすぐに書類を確認しなければなりません。
参考)コンテナ輸入の流れとは?輸入申告での必要書類や平均日数など徹…
実務対応としては、多くの商社・貿易会社がフォワーダーに通関手続きを代行してもらうため、書類を確認した後すぐに送付する必要があります。データ反映は操作の2日後となるケースもあるため、早めの対応が求められます。
参考)https://www.ana.co.jp/ja/jp/biz/guide/4_2.html
コンテナ輸入の最初の流れとして、輸出者から輸入書類(A/N)を受け取ることから始まります。貨物が指定の港に到着する2~3日前に、フォワーダーから輸入者へ送られて来る貨物到着通知がA/Nです。受領後は即座にスケジュール確認と輸入通関準備に取りかかることが鉄則となります。
A/Nが届かないというトラブルは非常に多く発生しています。そのような場合は、まず船荷証券(B/L)のNotify Party欄に記載された通知先を確認してください。
参考)Portrich
予防策として、Notify Party欄への適切な記載が重要です。輸入に関係するチームで共通のメールアドレスを作り、それをNotify Partyに記載しておくことで、A/N未着の悪夢からかなり解放されます。
参考)Arrival Noticeの受け取り:紛失予防のシンプルな…
ただし、Notify Party欄に複数の連絡先を記載すると、A/Nが「迷子」になる一つの要因となるため、おすすめできません。輸入にかかわる部署、または2か所書けるタイプのB/Lであれば、乙仲業者や仲介業者などの情報も含んでおいた方が安全です。
対処法として、船積み直後にShipperからB/Lの写しが届いたタイミングで、B/L番号を船会社のホームページにある「CARGO TRACKING」システムで検索し、貨物の所在地を確認しておくことも推奨されます。
Arrival Noticeの詳細な役割と実務での活用方法について、より詳しい解説が参考になります
デマレージ(滞船料)のリスクは、A/N受領後の迅速な対応で回避できます。貨物が到着すれば、すぐに輸入申告の作業にかからねばなりません。少なくとも、コンテナから貨物を搬出して、コンテナを船会社に返却する必要があります。
A/Nには到着予定日が記載されていますが、これはあくまでも予定です。実際の到着日との差異が生じる可能性を考慮し、常に船会社のトラッキングシステムで最新情報を確認することが重要です。
デマレージを回避するための具体的な対策として、A/N受領後は即座に通関業者と連携し、書類準備を完了させておく体制が必要です。コンテナの保管期間(フリータイム)を超過すると、1日あたりの滞船料が発生するため、到着予定日の数日前から準備を始めることが得策です。
事前にB/L情報を入手し、通関に必要な書類(インボイス、パッキングリスト等)を揃えておけば、A/N到着後すぐに輸入申告が可能になります。この準備期間の確保がコスト削減につながりますね。