重量証明書とは通関業務で必須となる書類作成の基礎知識

重量証明書は通関業務において海上運賃の計算や船荷証券の発行に必須の書類です。検量方法や記載内容、パッキングリストとの違いなどを正しく理解しておくと、通関遅延を防ぎ業務を円滑に進められます。あなたの現場では正確に把握できていますか?

重量証明書とは通関業務に必要な公的書類

パッキングリストの重量記入欄を埋めただけでは正式な証明になりません。


この記事で分かる3つのポイント
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重量証明書の役割

国土交通省認定の検量業者が発行する公的な証明書で、海上運賃計算やB/L発行の根拠となります

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検量方法と記載内容

総重量・純重量・容積の正確な計測方法と、SOLAS条約に基づく申告義務について解説

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他書類との違い

パッキングリストとの記載項目の差異や、実務で見落としがちな注意点を整理

重量証明書の定義と通関における位置づけ


重量証明書(Certificate and List of Measurement and/or Weight)は、CLMまたはC/Wと略称で呼ばれる公的な証明書です。国土交通省が認めた検量業者によって、輸出貨物の重量と容積が正式に計測され証明されます。


参考)重量容積証明書とは 特徴や記載内容、注意点など解説

通関業務では船荷証券(B/L)を作成する際に必須の書類となっています。B/Lは輸入者が貨物を引き取る権利を証明する重要な有価証券であり、その記載内容の正確性を担保するために重量証明書が必要になるわけです。

日本では日本海事検定や検定数日本社などの公認宣誓検量人が主要な港に配置され、専門的な検量業務を担当しています。民間の荷主が自己申告した数値ではなく、国の代表的機関が管轄する専門業者による検量結果である点が最大の特徴です。


公的な証明としての効力を発揮します。


重量証明書とパッキングリストの記載内容の違い

パッキングリスト(P/L)は輸出者が自ら作成する梱包明細書であり、商品名・個数・重量・容積・荷印などを記載します。一方、重量証明書は第三者である検量業者が公的に証明する書類という点で性質が異なります。

記載項目を比較すると、パッキングリストには正味重量(Net Weight)と総重量(Gross Weight)の両方が含まれます。正味重量は梱包材を除いた貨物そのものの重量、総重量は梱包材を含めた全体重量です。容積(Measurement)も海上運賃の計算基準や保管料・荷役料の単価基準として使用されるため必須です。


参考)Portrich


これらの数値はパッキングリストにも記載されますが、重量証明書では検定済みを証明する印や署名によって対外的な証明書としての効力が付与されます。つまり同じ数値でも法的な重みが違うということですね。

通関書類としてインボイス・パッキングリスト・船荷証券の3点セットが基本ですが、重量証明書はB/L発行の裏付けとなる位置づけです。

重量証明書発行に必要な検量方法とSOLAS条約

2016年7月1日から改正SOLAS条約(海上人命安全条約)により、すべての海上輸出コンテナについて船積み前の重量検証が義務化されました。この制度はVGM(Verified Gross Mass)制度と呼ばれ、全世界に適用されています。


参考)報道発表資料:国際海上輸出コンテナ総重量の検証を義務づける改…


重量確定方法には2つのパターンがあります。1つ目は、梱包済みコンテナ全体を計量器で実測する方法です。2つ目は、貨物の各品目と梱包材の重量を個別に計測し合算する方法です。どちらの方法でも国土交通大臣への届出または登録が必要となります。


参考)輸出貨物の重量申告義務と申告方法について(改正SOLAS条約…


荷送人を代表する特定の人物の名前が記載され、署名が入った重量証明がなければ船積みできません。適切な重量検証を行わずに梱包されたコンテナを本船に積み込むことはSOLAS違反です。


例外はありません。



参考)SOLASコンテナ重量検証要件 - アップデート - Sum…

容積の計算は、梱包した状態の縦×横×高さをメートル単位で算出します。算出された数値は容積重量(M³)と呼ばれ、運賃決定に適用されます。

重量証明書の申告誤りによるペナルティと費用

重量の誤申告によって荷崩れなどの事故が発生した場合、他人の財物の損害または身体の損害に対する賠償責任が発生します。船会社・荷役業者・他の荷主に対する責任が想定されます。

総重量通知の漏れや計測条件を満たしていないことでコンテナが船積禁止となった場合、臨時保管費用や返送費用が発生します。船舶に積載されなかったことによる遅延で代替品急送費用も必要になる可能性があります。

アジア発欧州向けの貨物では、実際の貨物重量が申告内容からプラスマイナス3トン超の誤差があった場合にコンテナ1本当たり2000ドルのペナルティが課されるケースもあります。小さな間違いかもしれませんが、上記のようなリスクが想定されているわけです。


参考)輸出するとき、重量は正しく申告しましょう! - サプライチェ…

計量証明事業として業務を行う場合、都道府県への登録が必要です。登録を受けた事業者は計量法で定められた標章を計量証明書に付すことができます。


この標章が信頼性の証になります。



重量証明書に関する実務上の注意点と対策

重量誤申告を防ぐためには、現在の計測方法に問題がないか確認することが重要です。計量器が経済産業省令の基準に合格しているか、一般計量士または主任計量者が計量管理を担当しているかをチェックしましょう。


取引または証明上の計量を前提とする場合、計量法が適用されます。計量結果が物や業務の契約条件となるとき、公的機関に向けて計量が事実である旨を示すときがこれに該当します。法定記載事項として、計量証明書である旨・発行番号および発行年月日・発行事業者の氏名または名称および住所が必須です。

重量証明書の費用は計量する重量によって異なります。ある京都府認可の計量証明事業所の料金表では、5トン未満が1500円、5.1~10トン未満が1800円、10~20トン未満が2000円、20トン以上が2500円となっています。


時間外・休日の割増し率は20%です。


事前に料金を確認しておけば予算管理がスムーズになります。


参考)https://www.nihonshigyou.co.jp/assets/images/company/doc-2211.pdf

原産地証明書検査証明書など他の貿易関連証明書と混同しないよう注意してください。原産地証明書は貨物の産地を証明し関税優遇を受けるため、検査証明書は品質基準を満たしているかを証明するためのものです。


用途が異なります。



コンテナ重量情報の船長への申告は、SOLAS条約改正により厳格化されました。日本でも特殊貨物船舶運送規則および危険物船舶運送及び貯蔵規則の改正が行われ、荷主にコンテナ重量の申告に関する責任が発生しています。


この責任を軽視しないことが大切です。





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