保険金額と保険料は通関業務で混同しやすい1文字違いの用語です。
保険金額は、保険契約において設定される「保険金支払いの限度額」を意味します。貨物に損害が発生した場合に、保険会社が支払う保険金の最大額がこれに該当します。
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輸入貨物の海上保険では、保険金額はCIF価格(船積原価+運賃+保険料)の110%で設定されるのが一般的です。この10%の上乗せは、輸入者の期待利益を含めるためです。例えば、CIF価格が100万円の貨物であれば、保険金額は110万円となります。
つまり契約金額が基本です。
FOBやCFR条件で輸入する場合、税関より海上保険料請求書(Debit Note)の提示を求められることがあります。保険金額は契約時に取り決めますが、保険期間の途中で増額や減額も可能です。
保険料は、保険契約者が保険会社に対して支払う金銭のことです。「○○料」という言葉が示すように、保険という補償を得る対価として支払うお金を指します。
保険料の計算式は「保険金額×保険料率」となります。保険料率は、保険条件、貨物の種類や性質、輸送区間、輸送方法、治安状況、契約者の過去の実績などから保険会社が設定します。例えば、保険金額110万円、保険料率0.5%であれば、保険料は5,500円となります。
保険会社によって料率は異なります。
輸入貨物の課税価格を計算する場合、輸入港に到着するまでの運送に関して実際に要した保険料は、原則として課税価格に算入する必要があります。輸入港到着後の保険料(国内運送に係る保険料など)は課税価格に含まれません。
保険金額と保険料は、保険契約において密接な関係があります。一般的に、保険金額が高ければ保険料も高くなります。これは、保険会社が負担するリスクが大きくなるためです。
例えば、500万円の保険金額と1,000万円の保険金額では、同じ保険料率であっても実際に支払う保険料は2倍になります。保険金額500万円・保険料率0.3%なら保険料は15,000円、保険金額1,000万円・保険料率0.3%なら保険料は30,000円です。
契約金額が直接掛け金を左右します。
一方で、免責金額を高く設定すると保険料は安くなります。免責金額とは、損害が発生した場合でも契約者が負担する金額のことです。リスクとコストのバランスを考慮し、適切な保険金額と保険料を設定することが重要です。
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通関業務では、保険料の取り扱いが課税価格の算定に直結します。輸入申告時に保険料の額が不明な場合、輸入者は輸入申告実績に基づき「通常要すると認められる保険料の額」として税関長が公示する額を申告できます。
これは実務上の特例措置です。
保険が付されていない輸入貨物の場合、実際に支払われていない保険料を見積もって課税価格に含める必要はありません。ただし、保険料が現実支払価格や運賃に含まれており、その額が明らかでない場合には、支払った保険料の総額を課税価格に加算する必要があります。
関税保険がある場合、実際の関税額と関税保険金額のうちいずれか低い方を採用し、貨物保険金額に加算して計算を行います。不着等で実際に関税の支払いがなされなかった分については、関税保険は適用外となります。
税関公式サイト「輸入(納税)申告時に保険料の額が不明な場合の取扱いについて」では、保険料申告の特例措置について詳しく解説されています。
保険金額と混同しやすい用語に「保険金」があります。保険金とは、実際に保険会社が被保険者に支払う金銭のことです。保険金額が「支払いの限度額」であるのに対し、保険金は「実際の支払額」という違いがあります。
実損額が鍵を握ります。
例えば、保険金額300万円の火災保険に加入している家財に火災が発生し、損害額が80万円だった場合、受け取る保険金は80万円です。保険金額300万円は上限額であり、実際の損害に応じて保険金が支払われます。
全損の場合は保険金額が支払われますが、一部損害(分損)の場合は実際の損害額に応じた保険金が支払われます。通関業務では、この違いを正確に理解することで、輸入者への適切なアドバイスや書類作成が可能になります。

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