Container Ship Fire Port of Los Angeles 通関業務への影響と危険物誤申告のリスク

ロサンゼルス港で発生したコンテナ船火災は、通関業務従事者に大きな影響を与えました。危険物の誤申告が火災の主因となり、貨物の遅延や共同海損の分担金が発生します。このような事故から身を守るにはどうすればよいのでしょうか?

Container Ship Fire Port of Los Angeles 通関業務従事者が知るべき実態

危険物の誤申告を見抜けなくても、あなたに共同海損の分担金請求が来ます。


🔥 ロサンゼルス港コンテナ船火災の3つの重要ポイント
⚠️
火災原因は電気系統と危険物

2025年11月21日、ONE Henry Hudson号で発生した火災は下層デッキの電気系統が出火元とされ、約100個のコンテナが焼損しました

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通関業務への深刻な影響

港湾施設4箇所が一時閉鎖され、貨物の通関手続きが5~10日以上遅延する事態となりました

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共同海損による金銭負担

火災により発生した救助費用や貨物損害は、船荷証券を持つ全荷主に分担金として請求される可能性があります

Container Ship Fire Los Angeles の発生状況と初期対応


2025年11月21日午後6時38分、ロサンゼルス港に停泊中のONE Henry Hudson号(8,212TEU型コンテナ船)で火災が発生しました。火災は船舶の下層デッキから始まり、複数の区画に急速に延焼しました。


参考)Electrical fire that erupted o…


現地時間午後7時58分には船体中央部で爆発が発生し、船内の照明やクレーンの電源が遮断される事態となりました。ロサンゼルス消防局は180名以上の消防士を動員し、乗組員23名全員を無事に避難させることに成功しました。


参考)https://www.nytimes.com/2025/11/22/us/cargo-ship-fire-los-angeles-port.html


火災の影響で、サンペドロおよびウィルミントン地区の住民に対して一時的な屋内退避命令が発令されました。これは焼損したコンテナの中に危険物が含まれていたためです。


参考)Port of Los Angeles container …


消防隊は防護服と自給式呼吸装置を着用し、船体外部から大量放水による消火活動を実施しました。土曜日午前3時頃、船舶は港外の停泊地へ曳航され、安全区域が設定されました。


参考)速報: 100 個以上のコンテナが損傷し、コンテナ船 ONE…


11月22日朝には火災は「実質的に鎮火」と発表され、閉鎖されていた4つのコンテナターミナルが業務を再開しました。


つまり約12時間の港湾機能停止です。



参考)Port of Los Angeles Container …


Container Ship Fire が通関業務に与えた具体的影響

ロサンゼルス港は北米最大のコンテナ港であり、年間1,900万個以上のコンテナを取り扱っています。この火災により、7つのコンテナターミナルのうち4つが金曜夜から土曜朝まで操業を停止しました。


参考)Working with Giants: A Brief O…


通関業務への影響は深刻でした。火災発生時に港に停泊中だった他のコンテナ船の貨物についても、安全確認と検査のため通常の通関手続きが遅延しました。標準的な通関処理は1~5営業日ですが、このような緊急事態では5~10営業日以上かかるケースもあります。


参考)Trace Container - One Platform…

実際、スリランカのコロンボ港では同様のコンテナ通関遅延により、2週間で30隻の船舶が入港を断念した事例も報告されています。


参考)https://www.thecolombopost.org/2025/01/30-ships-turned-away-due-to-delay-in-container-clearance/

ONE Henry Hudson号に積載されていた貨物の荷主は、さらに深刻な状況に直面しました。火災で損傷した約100個のコンテナの貨物は、保険査定と損害調査が完了するまで引き取ることができません。こうした調査には通常1週間から数ヶ月かかります。


参考)「コンテナ燃えてます」〜まさかの海上火災〜本当にあった貿易ト…

危険物を含むコンテナが関与した火災の場合、税関と海上保安庁による特別な検査が実施されるため、通関処理はさらに長期化します。


参考)LAFD and Partner Agencies Batt…

Port of Los Angeles Container Ship Fire の原因分析

ロサンゼルス消防局の公式発表によれば、火災は下層デッキでの電気系統の故障が原因とされています。しかし、火災が急速に拡大した背景には、危険物の存在が指摘されています。


焼損したコンテナの中には、リチウムイオン電池やその他の有害廃棄物が含まれていました。これらの物質は高温下で化学反応を起こし、火災を悪化させる性質があります。

コンテナ船火災の統計データは警鐘を鳴らしています。保険会社の報告によれば、コンテナ船では平均して2ヶ月に1回の頻度で火災が発生しています。2010年から2020年の期間に分析された23件の貨物区域火災では、現行の消火システムが効果的でないことが判明しました。


参考)https://www.nasemore.com/wp-content/uploads/2022/03/8.-I.-Krmek-S.-Kos-D.-Brcic.pdf


さらに深刻なのは、危険物の誤申告問題です。アリアンツ保険の調査では、検査されたコンテナの55%に何らかの不備があり、危険物を含む輸入コンテナの69%が検査不合格となりました。危険物の誤申告は全コンテナ船火災の25%の原因となっています。


参考)Why You Should Avoid Misdeclar…


具体的な誤申告の事例として、次亜塩素酸カルシウムが「有機表面剤」「塩化カルシウム」「消毒剤」「漂白剤」として誤って申告されたケースが報告されています。次亜塩素酸カルシウムは分解時に熱を発し、適切でない梱包や外部熱源により分解が加速すると爆発の危険があります。


参考)https://safety4sea.com/cargo-misdeclaration-is-the-cause-for-many-container-fires/

2020年のCosco Pacific号の火災はリチウム電池の誤申告が原因でした。2019年のYantian Express号の火災は、「ココナッツペレット」として誤申告されたココナッツ炭が原因とされています。


危険物の誤申告が基本です。



参考)https://commercial.allianz.com/news-and-insights/expert-risk-articles/shipping-2020-loss-trends-misdeclared-cargo.html

運送される全コンテナの10~12%は国際海上危険物規則(IMDG)に該当する危険物を含んでいます。つまり、あなたが扱う10個のうち1個は危険物です。


参考)Analytical Research of the Con…


Container Ship Fire 発生時の通関業務従事者への経済的影響

コンテナ船火災が発生すると、通関業務従事者は「共同海損」という海事法の原則に直面します。共同海損とは、船舶と積荷の共同の危険を回避するために意図的かつ合理的に行われた処分により生じた損害と費用を、船主と各荷主が按分負担する制度です。


参考)相次ぐコンテナ船の火災事故と共同海損 - N-avigati…

火災事故で発生する共同海損の対象費用には以下が含まれます:​

  • 延焼防止のため海に投棄された貨物の損失
  • 救助業者による救助活動および消火活動の費用
  • 避難港への入港、停泊、その他の費用
  • 消火のための放水による水濡れ損害
  • 貨物の積み下ろしと保管費用
  • 曳航に伴う費用と船体・機関の損害
  • 航海期間延長に伴う乗組員の給食などの船費

荷主への分担金は、積載されていた全貨物の価格を基準に算出されます。ONE Henry Hudson号のような大型船の場合、救助費用だけで数億円規模になることもあります。

重要なのは、共同海損分担金を支払わない限り貨物の引取りができないという点です。これにより、通関手続きが完了していても、実際の貨物受領が数週間から数ヶ月遅延する可能性があります。

共同海損の精算には専門の事務所が任命され、事故の経緯や発生費用の調整に相応の時間を要します。荷主は価格申告書(Valuation Form)と共同海損分担保証状(General Average Guarantee Letter)を提出する必要があります。

この手続きは通関業務とは別に進行するため、輸入者は二重の遅延と金銭的負担を強いられることになります。


実務面での支障も大きいですね。


加えて、火災で貨物が損傷した場合、貨物保険に加入していないと船会社への損害賠償請求も困難です。海上輸送中に発生した貨物の損傷について、船主側は火災による免責を主張することが多いためです。


参考)리스탱 마린 RISTAN MARINE : 네이버 블로그


Container Ship 危険物誤申告を防ぐための実務対応

通関業務従事者として危険物の誤申告リスクを軽減するには、書類審査の段階で異常を検知する必要があります。IEEE(電気電子技術者協会)の研究によれば、コンテナ船火災の重要リスク要因として「短絡」「不十分な実施」「危険物の隠蔽」「貨物申告エラー」が特定されています。


参考)Container Ship Fire Risk Asses…

具体的な対策として、以下のチェックポイントを設けることが推奨されます。

  • 商品名の詳細確認:「化学品」「粉末」「電池」などの一般的な記載ではなく、具体的な化学名称とCAS番号の記載を求める
  • HSコードと商品説明の整合性:申告されたHSコードが商品説明と矛盾していないか照合する
  • MSDS(安全データシート)の要求:化学品や電池類については必ずMSDSの提出を求め、危険性を確認する
  • 包装仕様の確認:危険物に該当する可能性がある貨物については、UN番号とIMDG分類の記載を確認する

大手船会社は、予約情報をスキャンして危険物の誤申告を検知するソフトウェアを導入し始めています。しかし、誤申告の多くは荷送人や輸出者の知識不足に起因しています。


参考)https://safety4sea.com/allianz-mis-declared-cargo-still-leads-cause-of-fires/

ブロックチェーン技術は、貨物情報の透明性を高め誤申告対策に有効とされています。ただし、技術的解決策だけでは限界があるのが現実です。

通関業務においては、疑わしい貨物について税関への報告と詳細検査の要請を躊躇しないことが重要です。リチウム電池や化学品を含む可能性がある申告に対しては、X線検査や開梱検査を推奨することで、火災リスクを未然に防ぐことができます。


また、荷主に対しては貨物保険の重要性を説明し、特に高額貨物や危険物に近い性質を持つ商品については保険加入を強く推奨することも、通関業務従事者の付加価値となります。


危険物輸送に関する国際規則(IMDG Code)の最新版を定期的に確認し、規制対象物質の変更に対応することも不可欠です。IMDGコードは2年ごとに改訂されるため、常に最新情報をキャッチアップする必要があります。




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