通関業務で麻薬申告を扱う際、薬剤名を瞬時に判別できないと申告漏れのリスクが生じます。
合成麻薬性鎮痛薬には、ペチジン、メサドン、フェンタニル、レミフェンタニル、タペンタドール、ヒドロモルフォンの6種類があります。通関業務では、これらの薬剤を含む貨物が医療用麻薬として申告されているか確認する必要があります。
参考)合成麻薬性鎮痛薬のゴロ(覚え方)|薬学ゴロ - 薬学部はゴロ…
最も広く使われるゴロ合わせは「ごまめっさ食べる変人ひど」です。「ごま」で合成麻薬性鎮痛薬全体を示し、「めっさ」がメサドン、「食べる」がタペンタドール、「変」がフェンタニル・レミフェンタニル、「人」がペチジン、「ひど」がヒドロモルフォンを表します。
参考)【ゴロ】合成麻薬性鎮痛薬
このゴロは薬学生の国家試験対策として開発されましたが、通関業務従事者にも有効です。つまり暗記の基本は同じということですね。
別のバリエーションとして「知人がメッサー変態でひどく困ったっぺ」もあります。「知人」がペチジン、「メッサー」がメサドン、「変態」がフェンタニル・レミフェンタニル、「ひどく」がヒドロモルフォン、「困ったっぺ」がタペンタドールです。どちらのゴロも6種類を網羅しています。YouTube
通関業務で注意すべきは、すべてのオピオイド鎮痛薬が麻薬指定されているわけではない点です。トラマドール、ペンタゾシン、ブプレノルフィンは非麻薬性鎮痛薬に分類され、輸入時の手続きが異なります。
参考)麻薬 - 脳科学辞典
合成麻薬性鎮痛薬は麻薬及び向精神薬取締法により麻薬に指定されており、個人輸入は原則禁止です。医師から処方された本人が携帯して入国する場合を除き、一般個人の輸入は処罰対象となります。
これは業務上重要な区別です。
一方、医療機関や研究機関が正規ルートで輸入する場合は、麻薬輸入業者の免許取得と都度の輸入許可申請が必須です。通関業務従事者は、インボイスや輸入許可証の有無を確認し、書類不備があれば即座に指摘する必要があります。書類確認が基本中の基本ですね。
参考)麻薬向精神薬原料輸入(輸出)手続きについて
合成麻薬性鎮痛薬は、すべてμ-オピオイド受容体に作用して鎮痛効果を発揮します。フェンタニルはモルヒネの50倍以上の鎮痛効果を持ち、医療現場で広く使用される一方、乱用時の致死リスクも高い物質です。
参考)解説コーナー ~1~ – 一般社団法人 医薬品適…
ペチジンは1939年にドイツで抗コリン薬として合成され、後に鎮痛作用が発見されました。中等度から重度の疼痛に対する鎮痛薬として使用されますが、長期服用で痙攣発作のリスクがあります。
参考)ペチジン - Wikipedia
痛いところですね。
メサドンはオピオイド依存症の治療に使用される特殊な合成麻薬で、作用時間が長いのが特徴です。通関業務では、これらの薬理作用の違いまで把握する必要はありませんが、薬剤名を正確に識別できることが申告審査の精度を左右します。薬剤名の正確な把握が条件です。
麻薬及び向精神薬取締法第65条により、麻薬をみだりに輸入した者は1年以上10年以下の懲役に処されます。営利目的の場合は無期または3年以上の懲役となり、1000万円以下の罰金が併科される場合もあります。
参考)麻薬の輸入・密輸 - 覚せい剤,大麻などの薬物で逮捕されてし…
関税法第109条では、麻薬を輸入した者に対し10年以下の懲役もしくは3000万円以下の罰金、またはその両方を科すと規定しています。つまり、麻薬取締法と関税法の両方で処罰対象となる可能性があるということです。
参考)大麻・覚醒剤などの薬物を輸入して捕まったら?弁護士が解説|春…
厳しいところですね。
通関業務従事者が申告内容を見逃した場合、輸入者だけでなく通関業者も法的責任を問われる可能性があります。該非判定は荷主側の責任ですが、通関業者も規制内容を理解し、不審な申告に気づく専門性が求められます。定期的な法令研修と最新情報の確認が必須です。
参考)該非判定の罠 - 輸出令別表2の21-3項 麻薬及び向精神薬…
実際の通関業務では、インボイスに記載された薬剤名から麻薬該当性を瞬時に判断する必要があります。英語表記ではPethidine、Methadone、Fentanyl、Remifentanil、Tapentadol、Hydromorphone と記載されます。
ゴロ合わせを活用すれば、これらの薬剤名を即座に麻薬リストと照合できます。これは使えそうです。
また、医療機関からの輸入の場合、麻薬輸入業者免許証の写しと厚生労働省の輸入許可証が必要です。書類の有効期限と輸入数量の整合性確認も重要な業務となります。書類の精査が原則です。
参考)麻薬等の携帯輸出入許可申請を行う方へ|許可申請手続き|麻薬取…
輸出入が全面禁止されているアヘン末、覚せい剤、ジアセチルモルヒネ(ヘロイン)とは異なり、合成麻薬性鎮痛薬は正規手続きを踏めば輸入可能です。この区別を理解しておけば、過度な規制適用を避けられます。区別の理解だけで十分です。
参考)輸出入が禁止されている薬物のゴロ(覚え方)|薬学ゴロ - 薬…
<参考リンク>
合成麻薬性鎮痛薬の種類と分類について詳しく解説されています:
合成麻薬性鎮痛薬のゴロ(覚え方)|薬学ゴロ
医薬品の個人輸入規制について厚生労働省の公式情報:
医薬品等の個人輸入について
麻薬輸入の手続きに関する詳細な情報:
麻薬等の携帯輸出入許可申請を行う方へ
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