D/Oレスでも手数料がかかります。
d/o fee(デリバリーオーダーフィー)は、船会社がD/O(Delivery Order:デリバリーオーダー)を発行するための手数料です。D/Oは輸入貨物を保税地域から引き取る際に必要な書類で、貨物の引き渡しを指示する重要な役割を持っています。
参考)Portrich
本来、貨物の引き取りはB/L(船荷証券)と引き換えに行われるものでした。しかし現在はB/L原本そのものではなく、B/Lの確認や船会社のチャージの支払い完了時に入手できるD/Oで引き取る仕組みになっています。つまりD/Oは現代の輸入業務における実質的な引換証です。
船会社はD/Oを発行するまでに、B/L原本の確認、支払い状況の確認、貨物の所在確認など一連の業務を行います。貨物がトラブルなく輸出者から輸入者の手に渡るように船会社が各手続きを確認する、その手数料もd/o feeには含まれています。
単なる書類発行料ではないということですね。
2014年4月1日以降、d/o feeには消費税及び地方消費税が課税されるようになりました。それまでd/o feeは国際輸送上の外国貨物取扱いに対する業務対価と認識され、消費税の課税対象ではありませんでした。
しかし大阪国税不服審判所の裁決によって課税対象となる判例が示され、各船会社が国税に確認したところ同様の判断となることが判明しました。これにより2014年4月からは「B/L Fee及びD/O Feeは消費税及び地方消費税の課税対象である」という見解が確定しています。
参考)https://www.tsuneishi-g.jp/news/topics/2014/03/1394/
現在、日本側で発生するd/o feeは課税対象項目として扱われ、消費税が上乗せされた金額が請求されます。DOC Fee(Documentation Fee)という名称で請求される場合も、内容が同じであれば同様に課税されます。
参考)これを読めば海上運賃まるわかり!(各サーチャージの解説つき)
過去分の税金は船会社が負担したので、輸入者への影響は2014年4月以降の取引に限定されています。
d/o feeの料金相場は1B/Lあたり2,000円から10,000円で、フォワーダーや船会社により大きく異なります。一般的な平均は約5,000円前後とされています。
参考)DOC Feeとは
韓国の事例では、D/O発行費用は通常2万ウォン(約2,200円)に消費税10%を加えた22,000ウォン程度で、船会社によっては33,000ウォン(約3,600円)程度まで発生するケースもあります。日本でも同様に船会社ごとの料金設定に幅があります。
参考)물품 수입중 선박 회사에서 D/O발행비용이 청구 되었습…
B/Lの種類によってもd/o費用は変わります。マスターB/L(船会社発行)の場合、DOC Feeとして約USD20程度です。一方、ハウスB/L(フォワーダー発行)の場合は約USD50のD/O費用が発生します。
参考)ハウスB/LとマスターB/Lの違いとは?メリットとデメリット…
ハウスB/Lは発行・修正が早く柔軟である反面、D/O費用が高めという特徴があります。マスターB/Lは発行・修正に時間がかかりますが、D/O費用は安めです。輸入頻度や納期の緊急性に応じて、どちらを選ぶか判断する必要があります。
フォワーダーによってD/O費用は異なるため、あまりに高額な請求をするフォワーダーには注意が必要です。
参考)マスターB/Lとは ハウスB/Lの違いとともに解説
d/o feeが発生するのは、輸入貨物が荷揚港に到着し、貨物を引き取る準備が整った段階です。具体的には、船会社またはフォワーダーからA/N(Arrival Notice:貨物到着案内)が届いた後、D/Oを入手する際に費用が請求されます。
参考)Portrich
D/Oを入手するためには、以下の2つの処理を済ませる必要があります。
B/Lの確認と船社チャージの支払いが確認できれば、船会社はD/Oを発行します。発行されたD/Oは、直接船会社からFAXやメールで入手するか、フォワーダーに委任している場合はフォワーダーが入手します。
輸入書類に「D/O Released」という文言が記載されていることがあります。これはすでにB/Lと船社チャージの入金が確認され、D/Oが発行済みという意味です。
貨物引き取りには、D/Oだけでなく輸入許可証も必要です。つまりD/Oが発行されただけでは貨物は引き取れません。
参考)D/O(Delivery Order)とは?発行の流れとD/…
通関業者に支払うD/O交換料を削減する方法があります。通常、通関業者がD/O交換を行い、船会社に費用を立て替え払いしていますが、この作業を無くすことでコスト削減が可能です。
参考)https://hero-gensanchi.com/meisai.html
具体的には、輸入者が船会社とクレジット契約を結び、1か月分の費用を後払いにする方法です。これにより「D/O LESS契約」が可能になり、D/O交換をしなくてよくなります。通関業者はD/O交換を行わないので、D/O交換料を請求されることがなくなります。
参考)https://hero-gensanchi.com/category11/meisai3.html
D/O交換料とは、貨物を引き取るために引換証であるWayBillやB/Lなどと、日本サイドで支払うべき費用等を船会社へ持っていくと、船会社がD/Oを発行する際に発生する手数料のことです。通関業者に依頼せず自社で船会社と直接契約することで、この中間コストを削減できます。
ただしクレジット契約を結ぶには、一定の信用審査や取引実績が求められる場合があります。輸入頻度が高い企業ほど、このコスト削減効果は大きくなるため、積極的に検討する価値があります。
通関業者の請求書でD/O交換料がどの項目に入っているか確認してみましょう。
輸入時にはd/o feeだけでなく、様々な船社チャージがかかります。代表的なものとして、B/L Fee、DOC Fee、THC、Demurrageなどがあります。
B/L FeeはB/L(船荷証券)を発行するための手数料です。輸入者に請求されるか輸出者に請求されるかはインコタームズによります。EXWやFCAなど輸入者が輸出地で輸出通関した場合は、輸入者に請求されます。B/L Feeは課税対象項目で、消費税が課されます。
DOC FeeはDocumentation Feeの略で、船積み書類を作成するための手数料です。船会社によっては、B/L FeeやD/O FeeをまとめてDOC Feeとして請求する場合があります。
こちらも課税対象項目で消費税が課されます。
THC(Terminal Handling Charge)はコンテナターミナルでの荷役作業費用で、保税地域で発生する料金なので免税扱いです。Demurrageはコンテナの無料保管期間を超えて置かれたままになっている場合に課される料金で、こちらも保税地域でかかるため免税です。
費用の発生する場所が保税地域か国内かによって、課税・非課税に分かれることがポイントです。
D/O Feeとは?輸入時にかかる船社チャージを解説!
このリンク先では、d/o feeを含む輸入時の船社チャージについて、課税・非課税の区分を含めて詳しく解説されています。