AEO認証を受けていない日本の輸入者でも、相互承認のベネフィットを受けられます。
C-TPAT(Customs-Trade Partnership Against Terrorism)は、米国税関・国境警備局(CBP)が主導する米国版のAEO制度です。日本語では「テロ防止のための税関産業界提携プログラム」と訳されます。一方、AEO(Authorized Economic Operator:認定事業者)制度は、世界税関機構(WCO)が推進する国際的な枠組みで、セキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された貿易関連事業者を税関が認定し、通関を円滑にする制度です。
参考)CTPAT(米国AEO)と強制労働|Tradewin Jap…
現在、世界90以上の国・地域でAEO制度が導入されています。
参考)https://www.semanticscholar.org/paper/85856ddc9d881b5407e5b8d95dbfbb0b58625e7a
C-TPATには「セキュリティー(Security)」と「貿易法令遵守(Trade Compliance)」の2つのプログラムがあります。貿易法令遵守プログラムに参加するには、セキュリティーへの参加メンバーであることが要件です。認証を受けた企業は、輸入時の検査率が減じられ、検査が優先的に実施されるなどのメリットが与えられます。
参考)米国におけるテロ対策
相互承認とは、AEO制度を導入している2国間で、それぞれのAEO制度およびAEO事業者を相互に承認し、互いに税関手続上のベネフィットを与えることを認め合うものです。日本と米国は2009年6月にC-TPATと日本のAEO制度の相互承認に合意しました。
参考)https://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_noda/usa_120429/gscs_gai.html
2022年4月時点で、日本は米国、EU、中国、韓国、香港、台湾、シンガポール、マレーシア、タイ、カナダ、英国、豪州、ニュージーランドの13の国・地域とAEO相互承認を実施しています。世界全体では110近い相互承認の取決めが結ばれています。
相互承認により、日本のAEO事業者の貨物は相手国での税関手続においても審査・検査が軽減されます。また、取引相手が相互承認相手国のAEO事業者である場合、自社がAEO認証を受けていなくても、日本における税関手続でリスクに応じた書類審査・検査の軽減というベネフィットを受けられます。
これが原則です。
参考)財務省関税局より「税関手続の緩和措置(相互承認に係るメリット…
日本でAEO輸出者の承認を受けると、輸出する貨物に対し日本での輸出手続において審査・検査が軽減されます。相互承認の相手国・地域への輸出である場合、このAEO輸出者としての資格を相手国の輸入者が輸入手続において利用することで、日本だけでなく相手国税関による審査・検査も軽減されます。
具体的な数字として、AEO認証を取得する企業には税関検査率が低くなる、手続き書類の簡素化、貨物の優先処理などの優遇措置が与えられます。例えば、書類審査や検査の軽減、優先的な通関処理、検査が必要な場合も優先的に実施されるといったメリットがあります。
参考)【AEO認定とは?】安全・信頼・効率を高める国際貿易の新基準…
どういうことでしょうか?
相互承認相手国のAEO輸出者とAEO輸入者の両方が関与する取引では、双方の国での輸出入手続において取引相手の資格もリスク評価に反映され、更なる通関手続の円滑化が期待されます。つまり、サプライチェーン全体でAEO事業者が連携すると、最大限のベネフィットを享受できるということです。
相互承認のベネフィットを受けるには、取引相手が保有している相互承認用コード(5~17桁)を確認する必要があります。このコードをNACCSで輸出入申告を行う際、海外仕出人(輸入の場合)または仕向人(輸出の場合)の欄に入力します。
国によってコード変換規則が異なります。例えば中国の場合、「AEO」を削除してそのまま使用します。台湾は「AEO」を削除して「A」を挿入します。韓国は「KRAEO」を削除し、「A」及び「KR00(ゼロゼロ)」を挿入します。米国のC-TPAT事業者から12桁の相互承認用コードを聞き取った場合は、そのままNACCSで使用できます。
取引相手が相互承認相手国・地域のAEO事業者かどうかを調べる方法は2つあります。取引相手に直接聞くか、相手国税関のウェブサイトで照会する方法です。例えば中国では海関総署のウェブサイトで「企业管理类别」が「AA」の企業が日本との相互承認でAEOと認められる企業です。
米国との相互承認では、米国税関・国境取締局が米国AEO事業者(C-TPATメンバー)の海外取引企業をバリデーション(検証)する場合、当該企業が相互承認相手国のAEO企業であるときはその資格を受け入れるとされています。日本のAEO事業者に対して米国税関からバリデーション(検証)に関する連絡があった場合は、日本税関のAEO部門に連絡すれば対応してもらえます。
厳しいところですね。
中国との相互承認では、連絡窓口が設置されており、日本のAEO輸出入者の貨物が中国の通関時に理由もなく長期間輸出入の許可が受けられない等のトラブルが生じた場合、日本税関のAEO部門に一報すれば中国海関総署に対処を求めてもらえます。また、検査を受けることになった場合に迅速な検査が行われる、物流の混乱が生じた場合にライフライン復旧後可能な限り迅速な通関が供与されるといった独自のベネフィットもあります。
通関業者も、通関業務の依頼者がAEO輸出入者であるか否かにかかわらず、依頼者の貨物にかかる取引相手が相互承認相手国のAEO輸出入者である場合、依頼者の了解の下でそのAEOとしての資格を日本の輸出入手続において利用でき、間接的に相互承認のベネフィットを得られます。つまり、AEO認証を受けていない中小企業でも、AEO事業者と取引することで通関の優遇措置を受けられる可能性があるということです。
税関のAEO相互承認活用マニュアル(PDF)には、相互承認コードの変換規則や各国での申告方法の詳細が記載されています
財務省のAEO制度ページでは、最新の相互承認締結状況や認証申請手続きの情報を確認できます

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