通関業務で輸入される危険物を扱う際、乙4資格は実務上必須です。
危険物取扱者乙4の試験申込には、インターネット申請と書面申請の2種類があります。意外と知られていないのが、この2つの申込方法で受付期間が異なる点です。
参考)【2025年】危険物取扱者乙4試験の申込み方法は?試験日など…
書面申請のほうが3日ほど遅く締切が設定されています。インターネット申請の場合、受付開始日は午前9時から、受付最終日は午後5時で締め切られます。一方、書面申請は試験日の45日前が締切目安となり、インターネット申込は30日前が目安です。
参考)乙4危険物取扱者試験の試験日・会場一覧|締切・費用まとめ -…
つまり書面のほうが締切が早いということですね。
受付期間は10日程度と短いため、事前の準備が欠かせません。通関業務で多忙な方は、インターネット申請のほうが時間的余裕があるといえます。電子申請では支払方法も選べるため、クレジットカード、コンビニ決済、ペイジーから自分に合った方法を選択できます。
乙4試験は各都道府県で年間5〜15回程度開催されますが、地域によって開催頻度に大きな差があります。東京都では月2〜3回の高頻度で実施され、2025年4月から2026年3月までの1年間でほぼ毎月複数回の試験日が設定されています。
具体的には、2025年4月は5日、22日、27日の3回、5月は10日、17日、24日、31日の4回開催されています。これは年間で約30回以上の受験機会があることを意味します。一方、地方では年6回程度と少ない県もあり、鳥取県は年4〜6回、高知県は年5回前後の開催です。
地域差が大きいですね。
通関業務に従事する方が地方の港や空港近辺に勤務している場合、受験機会が限られるため早めの計画が必要です。また、試験日によって会場が変わる都道府県もあるため、出願前に必ず確認しておきましょう。お住まいの都道府県以外の会場でも受験できるため、複数の都道府県の試験日を比較検討するのも有効です。
消防試験研究センター公式サイトでは、全国の試験日程を確認できます。
危険物取扱者乙4の受験料は4,500円(税込)です。ただし、これは試験手数料のみの金額であり、申込方法によって追加費用が発生します。
書面申請の場合、願書の入手や発送の費用がかかります。具体的には、郵便局の貯金窓口またはゆうちょ銀行での払込時に203円の払込手数料が必要です。さらに願書を特定記録郵便で送る際の郵送料も自己負担となります。願書を郵送で請求する場合は、返信用封筒に140円切手(2部の場合は250円切手)を貼る必要があります。
合計すると数百円の追加負担です。
インターネット申請では、これらの郵送関連費用は不要ですが、コンビニ決済やペイジーを選ぶ場合、決済手数料が発生することがあります。通関業務の経費として処理する場合、これらの追加費用も含めた総額を把握しておくことが重要です。パソコンをお持ちの方は、電子申請が楽でお得といえます。
試験当日に受験票がないと受験できないため、準備方法を正しく理解しておく必要があります。申込方法によって受験票の入手方法が異なる点に注意してください。
インターネット申請の場合、受験票は郵送されません。試験日の10日前になったら、消防試験研究センターのWebサイトから自分で印刷する必要があります。印刷はA4サイズの白色普通紙を使用し、カラーでも白黒でも構いません。自宅にプリンターがない場合は、コンビニエンスストアのコピー機でも印刷できます。
印刷を忘れると受験不可です。
書面申請の場合は、試験日の1週間前までに受験票が郵送で届きます。万が一届かない場合は、試験前日(土休日の場合は直前の営業日)までに中央試験センターへ連絡してください。受験票には証明写真の貼付が必須で、貼っていないと受験できません。写真は6ヶ月以内に撮影した背景無地のものを用意し、のり付けする必要があります(セロハンテープ不可)。
その他の持ち物として、写真付き本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)、黒のボールペンまたはシャープペン、腕時計(スマホ時計は使用不可)が必要です。通関業務で使う電卓は試験では使用できないため注意しましょう。
通関業務に従事する方にとって、危険物取扱者乙4は単なる資格以上の実務的価値があります。輸入される貨物の中には、ガソリン、灯油、軽油、重油などの引火性液体が含まれることが多く、これらは乙4で取り扱える第4類危険物に該当します。
参考)危険物取扱者 乙4が必要な職種は? - STUDYing
保税倉庫での危険物保管業務に直接携わる場合、この資格が必須となります。また、危険物を含む貨物の検査立会いや、通関書類の審査時に危険物の性質を正しく理解していることは、ミスを防ぐ上で重要です。
実務知識として役立ちます。
化学系メーカーや石油関連企業との取引が多い通関業者では、乙4保有者が優遇される傾向があります。周囲からの評価と信頼が高まり、無資格では任せられない重要業務を頼まれる機会も増えるでしょう。タンクローリーでの輸送に関わる通関業務では、乙4資格が必要となるケースもあります。
転職市場でも、通関士資格と乙4を両方持っていると、危険物を扱う物流企業からの需要が高まります。乙4種を取得すれば全危険物の大半をカバーできるため、キャリアの選択肢が広がるといえます。
乙4試験の合格基準は、全体の60%以上の正答率、かつ各科目40%以上の正答率が必要です。出題数は35問で、3科目(法令、物理・化学、性質と消火)から出題されます。
例年の乙4合格率は30〜40%程度であり、決して簡単な試験ではありません。しかし、しっかり対策すれば十分合格可能です。試験はすべてマークシート形式で、所要時間は約2時間です。
しっかり勉強すれば大丈夫です。
既に乙種の他の類に合格している方は、科目免除を受けられます。この場合「性質消火」だけの受験で済むため、試験時間と負担が大幅に軽減されます。科目免除を受けるには、事前に危険物取扱者免状を準備し、申込時に所定の手続きをとってください。
通関業務で化学物質の知識がある方は、物理・化学の科目で有利に働く可能性があります。特に引火点や発火点が低い危険度の高い物質に関連する問題が出題されやすいため、実務経験を試験対策に活かせます。受験回数に制限はなく、不合格でも何度でも受験可能です。
参考)危険物乙4のよく出る問題集【2024年版】