x線検査 服装 女性 通関業務 注意点

通関業務でx線検査を扱う女性職員の服装には、健康を守るための重要なルールがあります。金属やプラスチック製の衣服が被ばく管理に影響を与えることをご存じでしょうか?

x線検査 服装 女性 通関業務

プラスチック製のブラアジャスターは被ばく線量測定を妨げます。


この記事の3つのポイント
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金属・プラスチック不可

x線検査業務では、ブラジャーの金具やボタン付き衣服が個人線量計の正確な測定を妨げ、法令違反のリスクにつながる

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防護エプロンと健康管理

通関業務従事者は年2回の電離放射線健康診断が法定義務で、適切な防護具着用と被ばく線量記録の保管が必須

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生理周期への配慮

女性職員は生理前の乳腺発達期に防護エプロンの圧迫で不快感が増すため、業務シフト調整が推奨される

x線検査業務で避けるべき女性の服装アイテム


通関業務でx線検査装置を扱う女性職員は、金属やプラスチック製の装飾がついた衣服を避ける必要があります。ブラジャーのホックやアジャスター、ワイヤーが放射線遮蔽に影響し、個人線量計(ガラスバッジ)の測定精度を下げる可能性があるからです。


参考)健康診断当日の服装を男女別に解説、検査別の最適解&女性のバス…


つまり測定精度の低下です。


税関職員は電離放射線障害防止規則に基づき、外部被ばくによる線量を正確に測定する義務があります。胸部に装着する個人線量計の上に金属製ブラジャーを着用すると、x線が遮蔽されて実際より低い線量が記録され、健康管理に支障が出ます。


参考)放射線業務従事者等の健康管理等の徹底について(電離放射線健康…


ボタンやファスナー付きのシャツ、ベルト付きスカートも検査装置の周囲で作業する際は不適切です。プリントやラメ、スパンコール、刺繍が盛り上がった衣服も放射線の散乱を引き起こすため禁止されています。


参考)https://health.hiroshima-u.ac.jp/xfuku.pdf


これは必須ルールです。


無地で薄手の綿やポリエステル製Tシャツが最適とされ、下着はノンワイヤーのブラトップやスポーツブラが推奨されます。ただしカップの厚みがあるタイプはx線検査画像に影響する場合があるため、薄手のものを選ぶと安心です。


参考)健康診断の時の服装は?男性・女性それぞれ解説-神戸で健康診断…


x線検査装置周辺での女性職員の防護対策

通関業務でx線検査装置を操作する女性職員には、放射線防護エプロンの着用が法令で義務付けられています。防護エプロンは鉛またはタングステンを含む素材で作られ、散乱x線から胸部や腹部を守る役割を果たします。


参考)https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-25-k230919-2.pdf


防護エプロンが基本です。


税関のx線検査業務は放射線業務に分類され、事業者は従事者の外部被ばく線量を測定し、3か月ごと、1年ごと、5年間の累積線量を管理する義務があります。女性職員の場合、妊娠の可能性がある期間は腹部への被ばくに特に注意が必要で、妊娠が判明した場合は内部被ばく限度が1mSv/妊娠期間全体に制限されます。


参考)腹部のX線検査を受けた後、妊娠している事が分かったのですが、…


防護具の選択では、天井吊り下げ式放射線防護板や放射線防護カーテンを併用することで、頭頸部や全身への散乱線を2分の1から10分の1に減らせます。検査室内では患者体内からの散乱x線が主な被ばく源となるため、装置との距離を保つことも重要です。


参考)生殖腺防護エプロンは使った方がいいですか


これは有効な対策です。


ただし生殖腺防護エプロンについては、医療放射線防護の専門家から「小児の股関節撮影など特殊な場合を除き、通常の検査では実質的な効果が限定的」との見解があります。通関業務のx線検査では、コンテナや貨物の透視が目的なので、職員が直接照射野に入ることはありません。


参考)https://www.customs.go.jp/saiyou/pdf/2020/ippan/2020all.pdf


業務の特性を理解する必要があります。


女性職員向けの健康管理と被ばく記録の保管義務

通関業務でx線検査に従事する女性職員は、電離放射線健康診断を雇入れ時、配置替え時、その後6か月ごとに受診する法定義務があります。この健康診断では、被ばく歴の調査、白血球数や白血球百分率の検査、赤血球数や血色素量の検査、白内障の有無などが確認されます。


6か月ごとの健診が義務です。


事業者は健康診断の結果を30年間保存し、対象者が従事者でなくなった場合は本人または指定した者に記録を引き渡す必要があります。被ばく線量の測定記録も同様に30年間保管され、退職時には本人に渡されます。


参考)https://www.rea.or.jp/chutou/hikiwatashi.htm


税関職員の場合、大型x線検査装置を使用したコンテナ検査業務が主な被ばくリスクとなります。画像解析や貨物検査を日勤で担当する職員は、装置の操作室と検査室を行き来するため、散乱線への曝露機会が増えます。


参考)https://www.customs.go.jp/tokyo/syo/saiyo_faq_2023.pdf


線量記録の管理は必須です。


国際的な放射線作業者の雇用流動化に対応するため、個人ごとの放射線モニタリング記録の発行が推奨されています。海外の税関や検査機関で勤務経験がある女性職員は、前職での被ばく線量を現在の雇用主に報告することで、累積線量の一元管理が可能になります。


参考)https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-t99-1.pdf

職業被ばくの線量限度は年間50mSv、5年間で100mSvと定められており、これを超えないよう作業環境管理と個人の線量測定が行われます。


参考)職業被ばくの線量限度と実態 │ 令和4年度労災疾病臨床研究事…


生理周期と防護エプロン着用の注意点

女性職員がx線検査業務で防護エプロンを着用する際、生理周期による体調変化に配慮が必要です。排卵から生理前までの黄体期には、プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響で乳腺が発達し、乳房の張りや痛みを感じやすくなります。


参考)乳がん検診は生理前・生理中でも大丈夫? 生理による影響と受診…

黄体期は約14日間続きます。


この時期に重さ約2~3kg(小型のボウリング球1個分程度)の鉛入り防護エプロンを長時間着用すると、胸部への圧迫感が増して不快感が強まります。生理周期が28日間の場合、生理開始から14日目までの卵胞期が乳房の張りが少ない時期とされ、この期間に重作業を配置する配慮が推奨されます。


参考)医療現場での放射線防護の原則 │ 令和4年度労災疾病臨床研究…


卵胞期が適した時期です。


通関業務では、大型x線検査装置によるコンテナ検査が1件あたり10~15分程度かかり、全量取出し検査に進むと1時間以上立ち続けることもあります。防護エプロンを着用したまま長時間の立ち作業を行う場合、生理前の体調不良と重なると業務効率が低下します。


参考)なぜ検査をするの?検査の目的は? ~ 税関検査の話 ~

シフト調整が有効です。


乳腺症の症状は生理周期と連動し、生理前にしこりや痛みが増大して生理後に縮小する特徴があります。女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが大きく関連しており、これらの症状がある職員は産業医や放射線取扱主任者に相談することで、業務配置の調整が可能です。


放射線作業者に対する健康管理では、作業環境管理、作業管理、個人の被ばく線量測定、健康診断、教育訓練の5つが柱となっています。生理周期による体調変化は作業管理の一環として扱われ、職場環境の改善に活かされます。

x線検査装置と女性職員の被ばくリスクに関する意外な事実

通関業務のx線検査装置は、空港の手荷物検査で使われる小型装置とは構造が大きく異なります。税関が使用する大型x線検査装置は、20フィートや40フィートのコンテナ全体を透視できる高出力タイプで、装置の照射室に人が入ることは絶対に禁止されています。


参考)税関検査に当たりやすい人・貨物の特徴と回避方法!リスクを減ら…


高出力装置は危険です。


2021年に報告された産業事故では、作業員2名が照射室のシャッターを閉じたつもりで入室したものの、実際にはシャッターが開いたままx線が照射されており、被ばくする事故が発生しました。通関業務でも同様のリスクがあるため、装置の安全インターロック機能が正常に作動しているか定期点検が必須です。


参考)https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001280685.pdf

中国の駅では、貴重品の盗難を恐れた女性がx線検査装置のコンベアに自ら乗り込み、モニターに全身がくっきり映る珍事が報告されています。この行為は違法であり、不必要な全身被ばくを引き起こすため、絶対に真似してはいけません。


参考)https://news.livedoor.com/article/detail/14296164/

違法行為は厳禁です。


税関職員がx線検査装置を操作する際、画像解析室と検査室を頻繁に行き来する勤務形態が一般的です。画像解析室は遮蔽された安全な場所ですが、検査室での貨物取り扱い時に残留散乱線に曝露する可能性があります。

女性職員の妊娠期間中の被ばく管理については、胎児への影響を考慮した特別な基準が設けられています。受精から15日以内の流産リスクのしきい線量は100mGy、受精後2~8週の奇形リスクも100mGy、受精後8~15週の精神発達遅延は100~200mGyとされています。

妊娠判明後は配置転換が原則です。


通常の胸部x線検査による胎児の被ばく線量は0.01mGy未満、腹部x線検査でも1.4mGy程度であり、しきい線量を大きく下回ります。しかし通関業務の大型x線検査装置は出力が高いため、妊娠が判明した女性職員は書類審査や事務作業への配置転換が推奨されます。


財務省税関の採用情報では、女性職員の勤務形態や健康管理体制について詳細が掲載されています
日本学術会議の報告書「医療従事者の職業被ばくに係る放射線管理の改善に向けて」では、放射線作業者の健康診断や教育訓練の重要性が解説されています




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