統計品目番号とHSコードの違い・申告ミスで過少申告加算税

統計品目番号とHSコードは同じものと思っていませんか?実は桁数や使用国によって細分が異なり、誤った申告は追徴課税や通関遅延の原因となります。両者の違いを正しく理解していますか?

統計品目番号とHSコードの違い

海外メーカーが提示したHSコードをそのまま日本の申告に使うと、違法申告扱いになることがあります。​

3ポイントで理解する統計品目番号とHSコード
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世界共通のHSコード

6桁までは国際統一の品目分類コード。HS条約に基づき全世界で同じルールを使用

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日本独自の統計品目番号

HSコード6桁に3桁の国内細分を追加した9桁の番号。輸出入申告で使用

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申告ミスのリスク

誤申告は増加税額の5~15%の過少申告加算税と追加関税が発生

統計品目番号は9桁、HSコードは6桁の国際基準

HSコードは「商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約」に基づく6桁の品目分類コードです。
参考)https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/imtsukan/1201_jr.htm

類(2桁)、項(4桁)、号(6桁)という階層構造で商品を段階的に絞り込む仕組みになっています。例えば85類なら「電子機器及びその部分品」から始まり、項・号と進むにつれて具体的な製品カテゴリが特定されていきます。
参考)品目コード/HS CODEについて - SANKYU-物流情…


つまり6桁が国際ルールです。​
一方で統計品目番号は、このHSコード6桁に国内細分3桁を加えた9桁の番号です。日本では輸入申告時に必ずこの9桁の統計品目番号を使用しなければなりません。7桁目以降の国内細分は輸出と輸入で異なる分類体系を採用しているため、同じ商品でも輸出時と輸入時で番号が変わることがあります。
参考)https://www.customs.go.jp/toukei/sankou/howto/hs.htm


なお、アメリカでは10桁のHTSコード、他国でも7~10桁の独自分類を採用しているため、HSコード6桁だけでは不十分です。通関業務では必ず輸入国の国内細分まで含めた完全な品目番号を把握する必要があります。
参考)https://www.fedex.com/ja-jp/small-business/getting-started/customs-101-hs-code.html

国によって細分の桁数や内容が異なるということですね。
参考)HSコード

統計品目番号の誤りで増加税額の5~15%が追徴

統計品目番号を誤って申告すると、関税率の適用ミスが発生し、過少申告加算税が課されます。​
税関から調査通知を受けた後、更正予知前に修正申告を行った場合は増加税額の5%に相当する金額が過少申告加算税として課されます。更正予知後の修正申告や税関による増額更正の場合は10%に引き上げられます。さらに増加税額が当初申告税額と50万円のいずれか多い金額を超える場合、超過分に追加で5%の加算税が上乗せされます。​
例として、本来8%の関税率を適用すべき商品を3%で誤申告し、輸入価格が1000万円だった場合を考えましょう。差額の5%(50万円)が増加税額となり、これに対して5~15%の過少申告加算税(2.5万~7.5万円)が科されます。さらに50万円の追徴関税も納付しなければなりません。
追徴関税と加算税が二重に発生するということです。
海外取引先が提供したHSコードをそのまま日本の申告に使うのは危険です。各国の税関が独自に分類判定を行うため、同じ商品でも国によって異なる統計品目番号が割り当てられることがあります。誤分類は罰金や貨物遅延、さらには貿易協定の利益喪失につながる可能性があるため、日本の輸入統計品目表で必ず確認する必要があります。
税関の品目分類キーワード検索システムを活用すれば、商品名から該当する統計品目番号を調べられます。
参考)品目分類キーワード検索画面 : 税関 J…

税関の品目分類キーワード検索
統計品目番号を調べる際の公式ツール。キーワードや税番から該当品目を検索可能。

統計品目番号の判定に事前教示制度を活用

新規商品の輸入や複雑な製品では、統計品目番号の判定に迷うケースが頻発します。
参考)https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/imtsukan/1202_jr.htm

事前教示制度を利用すれば、輸入前に税関へ文書で照会し、正式な統計品目番号と関税率の回答を得られます。この制度の最大のメリットは、原価計算の確実性向上と通関手続きの迅速化です。事前に税率が確定するため正確なコスト見積もりが可能になり、輸入申告時に回答書を添付することで税関審査がスムーズに進みます。
参考)https://www.customs.go.jp/tokyo/zei/jizenkyoji.htm


例えばヒーター付ネックウォーマーのように、衣類と電気製品の両方の性質を持つ商品は分類判断が困難です。こうした境界線上の製品について事前教示を受けておけば、申告ミスによる追徴課税や通関遅延のリスクを大幅に低減できます。
参考)通関士をも救う!?事前教示制度の概要と利用方法を徹底解説! …


コンプライアンス確保にも直結しますね。
参考)【事前相談で安心】税関の「事前教示制度」の活用方法と申請書類…

設計変更や部品変更が頻繁に起きる現場では、都度最新の統計品目番号を確認する運用体制が必要です。申告ズレが蓄積すると、数年分さかのぼった追徴課税や信頼性低下による検査強化といった予期せぬペナルティを招きます。
参考)不正確なHSコード申告が輸出入通関を遅延させるサプライヤー問…

事前教示は原則として文書による照会と回答で行われ、税関の公式見解として後の事後調査で指摘を受けるリスクを低減できます。​
税関の事前教示制度
品目分類の事前教示について、制度概要と利用方法を解説した税関公式ページ。

HSコードと統計品目番号の具体的な使い分け

国際取引の各段階で、HSコードと統計品目番号を正しく使い分ける必要があります。
輸出国でのインボイス作成時には6桁のHSコードを記載するのが一般的です。これは世界共通の分類として国際的に認識されているためです。しかし日本への輸入申告では、必ず9桁の統計品目番号を使用しなければなりません。
6桁だけでは申告できません。
同じ革製バッグでも、素材の種類や用途によって該当する統計品目番号が変わり、それに応じて関税率も異なります。例えばハンドバッグと旅行用バッグでは統計品目番号の下3桁が異なり、関税率に数パーセントの差が生じることがあります。この違いが申告価格や通関手続きに大きく影響するため、正確な分類判定が不可欠です。​
誤った統計品目番号での申告はアンダーバリューとみなされ、脱税のリスクを伴います。​
類似品目の輸入実績がある場合でも、わずかな仕様変更で分類が変わる可能性があるため、新規商品や仕様変更品については必ず最新の輸入統計品目表で確認するか、事前教示制度を利用することを推奨します。​
税関の輸入統計品目表は定期的に改訂されるため、過去の申告実績だけに頼るのは危険です。
参考)https://www.customs.go.jp/yusyutu/2022_01_01/index.htm

統計品目番号の誤申告による通関遅延の実態

統計品目番号の誤申告は、通関遅延とサプライチェーン全体への波及リスクを引き起こします。
大型機械部品を不適切な分類で申告した場合、税関での書類審査と現物検査が発生し、通常数日の通関が1週間から2週間遅延することは珍しくありません。この遅延がサプライチェーン全体の納期遅延や生産停止に直結し、現場担当者やバイヤーに強いプレッシャーがかかります。​
厳しいところですね。
申告ミスが国税当局に把握された場合、過去数年分さかのぼった関税・消費税追徴、過少申告加算税に加えて、今後の輸入時の検査強化といった信頼性低下によるペナルティも科されます。特にOEMサプライヤーでは、発行したインボイスのHSコードが違ったことで商流の上下を問わず責任追及されるリスクがあります。​
HSコードの誤りを未然に防ぐには、輸入する商品に適用される統計品目番号を税関の輸入統計品目表や通関業者を通じて確認する必要があります。​
事前確認が基本です。
中国では申告漏れの場合、納付漏れの税金の30%以上2倍以下の罰金が科される可能性があり、決済金額約40百万円(約250万元)で関税・増値税の申告漏れが約60万元の場合、18万元から120万元の罰金リスクがあります。国によって罰則規定が異なるため、各国の税関規則を正確に把握することが重要です。​
HSコードの誤りで発生する通関トラブルと対策
HSコード誤申告による通関遅延の具体的事例と、未然防止のための実践的対策を解説。


それでは、ご指定いただいた内容に従って、通関業務従事者向けのブログ記事を作成いたします。