潤滑油も危険物扱いで申告が必要です
通関業務では石油製品の取り扱いが頻繁に発生しますが、その分類は非常に複雑です。石油製品はHSコード第27類に分類され、原油、揮発油、灯油、軽油、重油、潤滑油など多岐にわたります。
参考)石炭、石油、ガスのHSコード第27類 - FFTAコンサルテ…
引火点の違いによって消防法上の危険物分類も異なるため、通関時には正確な品目特定が求められます。
参考)石油類の分類 - 引火点で決まる石油類の危険性
HSコード第27類は鉱物性燃料及び鉱物油を扱う類で、石油製品の大部分がここに分類されます。
具体的な分類は以下の通りです。
主要な石油製品と対応するHSコード:
第27.10項はさらに細分化されており、揮発油、ホワイトスピリッツ、灯油、軽油、燃料油、潤滑油、白灯油などが含まれます。つまり石油製品の多くはこの項に集約されるということですね。
2710.12号には軽質油及びその調製品が、2710.19号にはその他のものが分類されます。
参考)https://www.customs.go.jp/tariff/kaisetu/data/27r.pdf
この細分の中で、自動車用揮発油、航空用揮発油、ナフサ、NGL(天然ガソリン)などがさらに区分されています。
参考)https://blog.naver.com/PostView.naver?isHttpsRedirect=trueamp;blogId=soocutamp;logNo=10001124281
通関時には石油製品の用途(自動車燃料用、船舶燃料用、屋内燃焼燃料用など)によっても届出要件が異なるため、単にHSコードだけでなく最終用途の確認も必須です。
参考)https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/sekiyu_jigyo/yunyu_todokede.html
石油製品は消防法により第四類危険物(引火性液体)に指定されており、引火点の違いで第1石油類から第4石油類まで分類されます。
参考)潤滑油は危険物なのか?危険性と適切な管理・取り扱いを徹底解説…
この分類は通関業務において保管や輸送の安全管理に直結します。
引火点による分類基準:
各分類には指定数量が定められています。第2石油類の非水溶性は1,000L、水溶性は2,000Lです。
指定数量を超える場合は消防法上の届出や設備基準の遵守が必要になります。
意外なことに、多くの通関業務従事者が見落としがちなのが潤滑油の危険物該当性です。潤滑油は第3石油類に分類され、非水溶性の指定数量は2,000Lとなっています。これは使えそうです。
参考)石油製品の消防法基礎、高引火点タイプの潤滑油とは?
特定の石油製品を輸入する場合、経済産業省への届出が法律で義務付けられています。
対象となるのは揮発油(自動車燃料用)、軽油(自動車燃料用)、灯油(屋内燃焼燃料用)、重油(船舶燃料用または海底掘削等施設燃料用)です。
通関の日後7日を超えない日までに輸入届出書を提出する必要があります。そのままでは販売できない製品を輸入する場合は、どこでどのように販売可能な製品にするかの計画も記載しなければなりません。
重油については船舶燃料または海底掘削等施設燃料以外の目的で輸入した場合でも、輸入後にこれらの用途として使用することになった場合は、あらかじめ輸入届が必要です。輸入後の用途変更も把握しておく必要があるということですね。
石油備蓄法に基づき、石油の輸入業を行う者は経済産業大臣の登録を受けることが必要です。
参考)https://www.customs.go.jp/kaisei/zeikantsutatsu/kobetsu/TU-H28k0405.pdf
通関時には別途、石油備蓄法に関する書類の提出が求められます。
HSコードの誤りは通関業務において深刻なトラブルを引き起こします。
参考)HSコードの間違いを発見した場合
特に石油製品は関税率の差異が大きいため、誤申告による影響は甚大です。
HSコード誤申告による主なリスク:
意図的に税率の低いコードを適用しようとしたと見なされると、重加算税を課せられる可能性があります。これは痛いですね。
初めて輸入する品目や類似品目では分類ミスが起こりやすいのが実情です。
対策としては、海外の取引先が提供するHSコードをそのまま使用せず、必ず日本の税関で確認することが重要です。万が一HSコードの誤りを発見した場合は、速やかに修正申告をする必要があります。
税関には事前教示制度があり、輸入前に正式な品目分類を確認できます。初めて扱う石油製品については、この制度を活用して事前にHSコードを確定させておくと安全です。輸入許可後のトラブルを回避するため、不明な点は必ず事前照会で解決しましょう。
石油製品の中には、他の物質と混合された調製品も多数存在します。
これらの分類判断は通関業務で特に注意が必要な領域です。
第27.10項に分類されるためには、石油又は歴青油の含有量が全重量の70%以上で、かつ石油又は歴青油が基礎的な成分を成すものという条件があります。この条件を満たさない場合、他の類(第29類の炭化水素や第38類の調製品)に分類される可能性があります。
バイオディーゼルを含有する石油製品は2710.20号に分類されます。
近年、環境対応燃料としてバイオディーゼルやエタノール混合ガソリンの輸入が増加しており、これらは通常の石油製品とは異なる細分が適用されます。バイオディーゼルは第38.26項に分類される場合もあるため、成分比率の確認が不可欠です。
参考)燃料や石油製品の輸入許可取得手続きを変更、新たな許可証は12…
メキシコでは2023年に石油製品の輸入規制が強化され、HS27類だけでなくHS29類の石油を原料とする有機化学品、第38.26項のバイオディーゼルなども事前許可対象に追加されました。これは各国で規制が異なる一例です。
石油又は歴青油以外の物品を加えたもので、その物品の重量が全重量の5%未満のものは石油及び歴青油に含まれます。つまり微量の添加剤は分類に影響しないということですね。
潤滑油については、トランス油、液圧ブレーキオイルなどの各種調製品も第27.10項に分類されます。
ただし引火点が250℃を超える高引火点タイプの潤滑油は、消防法上の危険物に該当しない場合もあるため、用途に応じた確認が必要です。安全管理の観点から、保管施設の要件が異なることを理解しておきましょう。
<参考リンク>
税関の石油製品分類に関する詳細な解説はこちらで確認できます。
https://www.customs.go.jp/tariff/kaisetu/data/27r.pdf
石油製品の輸入届出手続きの詳細はこちらで確認できます。
https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/sekiyu_jigyo/yunyu_todokede.html
上記の検索結果をもとに、通関業務従事者向けの「破産手続開始の決定」に関する記事を作成します。

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