11型パレットを5列積めるはずが4列しか入らない
リーファーコンテナは温度管理機能を持つ特殊なコンテナで、通常のドライコンテナと比較して内部空間が制限されています。この違いは冷凍機ユニットと断熱材が原因です。
具体的には、20フィートリーファーコンテナの内寸長さは約545cm、ドライコンテナは約589cmで、その差は44cmにもなります。幅も約7cm、高さも約12cm狭くなっています。
東京ディズニーランドのシンデレラ城の高さが約51mですが、44cmというのはその約1/100に相当します。
つまり44cmが原因です。
この内寸の差により、貨物の積載計画に大きな影響が出ます。特にパレット梱包(パレッタイズ)で積載する場合、計算ミスが起こりやすくなります。
ドライコンテナと同じ感覚で積載計画を立てると、現場で入らないトラブルが発生するリスクがあります。通関業務に携わる方は、この内寸差を正確に把握しておく必要があります。
リーファーコンテナの主要サイズは20フィートと40フィートの2種類です。それぞれの内寸を正確に理解することが積載計画の第一歩となります。
参考)コンテナの種類はこんなにある!大きさや機能によって最適なコン…
20フィートリーファーコンテナの内寸は、長さ約545cm×幅約229cm×高さ約227cmです。40フィートリーファーコンテナの内寸は、長さ約1,158cm×幅約229cm×高さ約225cmとなっています。
参考)海上コンテナ【リーファーコンテナ】 - N-avigatio…
床面積を比較すると、20フィートは約12.5㎡、40フィートは約26.5㎡です。40フィートは20フィートのちょうど2倍ではなく、若干の誤差があります。
内容積は20フィートが約28.4㎥、40フィートが約59.8㎥です。テニスコート1面が約260㎡なので、20フィートの床面積はテニスコートの約1/21に相当します。
参考)https://www.ef-international.com/container_size/
40フィート背高(ハイキューブ)タイプも存在し、内寸高さが約255cmと標準タイプより約30cm高くなっています。これにより内容積は約67.9㎥まで増加します。
参考)種類とサイズ
各サイズの選択は貨物量と輸送コストのバランスで決まります。小ロット輸送なら20フィート、大量輸送なら40フィートが基本です。
コンテナ基礎知識 種類とサイズ
こちらのページでは、リーファーコンテナを含む各種コンテナの詳細な寸法表が掲載されており、積載計画の参考資料として活用できます。
リーファーコンテナは温度管理が可能な冷凍・冷蔵輸送用コンテナです。設定可能な温度範囲を理解することで、輸送可能な貨物の種類が判断できます。
参考)リーファーコンテナの特徴と種類—温度を保ち輸送する仕組み -…
一般的なリーファーコンテナの温度設定範囲は-30℃~+30℃です。0.1℃単位での細かい温度調整が可能となっています。
マグナムリーファーと呼ばれる特殊タイプでは-35℃~+30℃まで対応します。さらに超低温仕様のスーパーフリーザーでは-60℃~-10℃の範囲で設定できます。
参考)https://www.ef-international.com/reefer-container/
リーファーコンテナは3相400Vの電源で冷却装置を稼働させます。これは国際輸送で広く使用される標準電源規格です。
冷媒ガスと熱交換器(エバポレーター)を利用して庫内に冷気を送り込み、一定温度に保つ仕組みです。
冷蔵庫と同じ原理ですね。
コンテナ壁の内部には断熱材が入っており、外側に冷気が逃げにくい構造になっています。床部にはレールが取り付けられ、空気循環を促進する設計です。
日本国内で主流の11型パレット(110cm四方)を積載する際、リーファーコンテナの内寸が大きく影響します。この計算を誤ると現場で積み込み不可能になるトラブルが発生します。
20フィートリーファーコンテナの内寸長さは約545cmです。110cm×5列=550cmとなり、一見5列入りそうに見えますが、実際には4列しか入りません。
計算上は5列入るはずですが、コンテナ壁面の凹凸や荷物の固定スペースを考慮すると、実質的には4列が限界となります。
つまり4列が原則です。
40フィートリーファーコンテナの内寸長さは約1,158cmです。110cm×10列=1,100cmとなり、こちらは10列積載が可能です。
参考)https://www.rhinos.jp/specification/
ドライコンテナの内寸長さ約589cmなら110cm×5列=550cmで5列積載できます。リーファーとの44cmの差がパレット積載数に直結するということですね。
高さ方向も注意が必要です。20フィートリーファーコンテナの内寸高さは約226cmで、ドライコンテナより約13cm低くなっています。
パレット積載の計画時は、必ずリーファーコンテナの実測内寸を使用して計算してください。ドライコンテナの数値で計算すると、確実に積載できない事態になります。
リーファーコンテナの温度管理で最も重要なのが、庫内の空気循環を確保することです。適切な空気循環がないと、設定温度を維持していても貨物の品質劣化が起こります。
参考)リーファーコンテナの温度管理トラブルと防止策
貨物を過密に積載すると、冷気の流れが滞り、一部の貨物が適切な温度を保てなくなります。実際に冷凍肉の輸入で過密積載により腐敗が発生した事例があります。
輸送中の振動で貨物が移動し、通気口(エアフローシステム)を塞いでしまうケースもあります。医薬品輸送で通気口が塞がれ、一部製品が品質基準を満たさず破棄された事例も報告されています。
通気口の遮断により、一部の貨物が凍結しすぎたり、逆に温度が上がりすぎたりする不均一が生じます。
冷気が均一に行き渡ることが必須です。
対策としては、貨物を壁面から適切な距離を保って積載し、空気の流れ道を確保することです。固定方法を工夫し、輸送中の貨物移動を防ぐ措置も必要となります。
パレット積載する場合、パレット同士の間隔を確保し、棒積み(同じ向きで積み重ねること)を避けることで横方向の力に強くなります。重い貨物を下段に、軽い貨物を上段に積むのが基本ですね。
リーファーコンテナの温度管理トラブルと防止策
こちらでは、温度管理トラブルの具体的な事例と、空気循環を確保するための詳細な対策が解説されています。積載計画を立てる際の実務参考資料として有効です。