登録料を1日でも滞納すると、即座に育成者権が取り消されます。
育成者権は品種登録日から一定期間のみ効力を持つ権利です。一般的な植物の場合は25年、果樹や材木、鑑賞樹などの木本植物なら30年継続されます。
参考)育成者権とは何かがわかる記事 - 行政書士法人シフトアップ
この期間が満了すれば育成者権の効力は失われます。つまり、誰でも自由に利用できるようになるわけです。
参考)品種登録における育成者権の存続期間とは?取り消されるケースも…
登録品種として保護されている間は、育成者の許諾なしに種苗を増殖したり販売したりすることはできません。通関業務に従事する方は、輸入植物の品種登録状況を確認する際に、この存続期間を把握しておく必要があります。
参考)そのタネ、ほんとに大丈夫?~育成者権侵害について~:農林水産…
期間満了後の品種は、自家増殖や譲渡、販売する場合でも育成者からの許諾を得る必要はなくなります。これは通関手続き上の判断にも影響する重要なポイントです。
育成者権を維持するためには定められた登録料を納付期限までに納付しなければなりません。納付期限は、1年目は品種登録公表後30日以内、2年目以降は各年の登録日までです。
参考)Q&A(よくある質問):農林水産省
納付期限までに登録料が納付されない場合、育成者権が取り消されます。これは即座に権利が消滅することを意味します。
参考)出願料・登録料・手数料一覧:農林水産省
ただし、2年目以降は納付期限後6ヶ月以内に登録料に加え同額の割増料を追納すれば、登録を維持することができます。割増料金が必要ですね。
通関業務で植物の輸入申告を扱う際、登録品種かどうかの確認と同時に、登録料が適切に納付されているかの状況も把握しておく必要があります。未納により権利が取り消されたケースも実際に発生しているため、注意が必要です。
参考)https://ameblo.jp/gut-expert/entry-12523089709.html
育成者権を故意に侵害した場合には、10年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金、又はその両方が科せられます。これは特許法や商標法などと同様の厳しい罰則です。
参考)育成者権の侵害には注意
法人の場合は3億円以下の罰金が科せられます。通関業者が関与する輸入案件で育成者権侵害物品を取り扱った場合、法人としての責任が問われる可能性があります。
参考)登録品種は適正に利用しましょう - 埼玉県
育成者権侵害は親告罪なので、著作権侵害などと同じく、育成者が告訴しなければ警察は動きません。しかし、告訴された場合の処罰は重いです。
登録品種の種苗を自ら増殖した上で販売したい場合は、育成者権者の許諾が必要になります。輸入植物の国内での取扱いについても、この点を理解しておく必要があります。
出願から登録までにかかる期間は、2〜3年程度です。登録を待つ期間中は育成者権が適用されないため、種苗を無断で増殖されたり、譲渡されたりするリスクが高まります。
そのような事態を避けるために、出願公表から登録までの間、出願者と新品種を保護する制度(仮保護)が与えられます。この仮保護期間中の取扱いも重要です。
通関業務において、まだ登録前の出願中品種を扱う際には、仮保護の対象となっている可能性を考慮する必要があります。出願公表されているかどうかの確認が求められます。
仮保護期間中に無断で種苗を利用した場合でも、後に登録された際に補償金請求の対象となる可能性があります。つまり、登録前だからといって自由に扱えるわけではありません。
通関業務で植物や種苗を扱う際には、農林水産省の品種登録データベースで登録状況を確認する必要があります。このデータベースでは、品種登録日と育成者権の状態が確認できます。
登録日から25年または30年が経過しているかを計算することで、育成者権が存続しているかを判断できます。例えば、2000年1月10日に登録された一般植物なら、2025年1月10日で権利が消滅します。
木本植物かどうかの判断は、果樹、林木、観賞樹等が該当するかで行います。この分類によって30年の保護期間が適用されるかが決まります。
参考)http://www.jipa.or.jp/kaiin/kikansi/honbun/2014_06_936.pdf
登録料の納付状況については、権利者側の管理事項ですが、通関手続き上のトラブルを避けるため、疑義がある場合は農林水産省への照会も検討すべきです。知的財産権侵害物品の水際取締りの対象として、育成者権侵害物品も含まれています。
参考)https://www.semanticscholar.org/paper/62dc104b6336d80cbea301a93a6fd35fb5e13462
従属品種とは、既に品種登録されている親品種を使用し、遺伝子組み換えなどを行って育成された品種のことです。従属品種には親品種の育成者としての権利が及ぶことが種苗法で定められています。
参考)従属品種と交雑品種の違いとその育成方法・利用方法 - 行政書…
他人が従属品種を利用する場合は、登録品種の育成者の許諾が必要となります。この権利は親品種の育成者権が存続する間は守られます。
従属品種が品種登録された場合、元の登録品種の育成者権が存続する間は、従属品種を利用するには従属品種の育成者権者の許諾に加え、元の登録品種の育成者権者の許諾も必要です。つまり二重の許諾が必要ですね。
参考)種苗管理センター:答え
通関業務において、輸入植物が従属品種に該当する可能性がある場合は、親品種の育成者権の存続期間も確認する必要があります。従属品種にあたるかどうかの判断には一律の基準がないため、個々のケースごとに慎重な検討が求められます。
農林水産省の出願料・登録料・手数料一覧ページでは、登録料の納付期限や金額について詳しい情報が掲載されています。
農林水産省の育成者権侵害に関する解説ページでは、具体的な侵害行為の事例や罰則について確認できます。

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