食品輸入業は営業許可も届出も不要です。
食品衛生法では、公衆衛生に与える影響が少ない営業について、営業許可も届出も不要とする制度があります。令和3年6月の法改正により、営業許可制度が見直され、リスクに応じた3つの区分が明確化されました。
参考)営業許可のいらない食品とは?具体的な品目や食品販売に関する届…
営業許可も届出も不要な業種は、食品衛生上のリスクが極めて低いと判断された以下の6つです。
参考)食品営業の許可・届出
この区分に該当すれば、保健所への手続きは一切不要です。
通関業務従事者が最も関係する食品輸入業は、営業許可も届出も不要な業種に分類されています。これは国際通念として食品等の輸入が原則自由貿易とされているためです。
参考)【コラム】新営業許可と届出制度について | 一般社団法人食品…
ただし、輸入した食品を販売目的で使用する場合は、検疫所への輸入届出が必要になります。食品衛生法第27条により、販売用や営業に使用する食品等を輸入する場合は輸入届出を行う義務があるからです。輸入届出を行わない食品等については、販売または営業上使用することはできません。
つまり、食品輸入業そのものに営業許可は不要ですが、輸入した食品を市場に流通させるには検疫所での輸入届出が別途必要ということです。両者は異なる手続きです。
輸入届出が不要な場合、税関へ輸入申告する際に「確認願」という書類の提出を求められることがあります。これは食品衛生法の輸入届出に該当しない貨物である旨の証明書類です。
参考)https://www.mipro.or.jp/Document/hti0re0000000vi2-att/shokuhinyunyu.pdf
食品衛生法では、食品衛生上のリスクが高い32業種について営業許可が必要とされています。主な業種は以下のとおりです。
参考)営業許可制度の見直しと営業届出制度の創設について~改正食品衛…
これらの業種で営業許可を取らずに営業すると、2年以下の懲役または200万円以下の罰金に処されます。営業許可には期限があり、更新が必要です。
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営業許可を得るには「資格」「施設整備」「HACCPによる衛生管理」の3つの要素で定められた基準を満たす必要があります。食品衛生責任者の資格を持ち、基準を満たした営業施設を整備し、HACCPに沿った衛生管理を実施することが条件です。
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小分け業については、乳、乳製品(固形物を除く)、清涼飲料水、液卵、酒類の小分けを行う際は製造業と同等の設備が必要なため、各製造業の許可取得が求められます。食中毒のリスクが高いためです。
営業許可が不要で届出のみで営業可能な業種は29業種あります。これらは食品衛生上のリスクが低いと判断された業種です。
参考)届出だけで営業可能?今さら聞けない食品衛生法改正ポイント -…
主な届出対象業種は以下のとおりです。
参考)千葉市:食品衛生法改正後の食品営業の届出制度について
届出制度は令和3年6月1日に新設されました。それ以前は許可が不要だった業種も、リスクに応じて届出が必要になったケースがあります。
参考)https://www.mhlw.go.jp/content/11131500/000739154.pdf
届出のみで済む業種であっても、HACCPに沿った衛生管理の実施は求められます。届出を行う際には、必要な衛生基準を満たしていることを証明する必要があります。
調理機能を有する自動販売機のうち、自動洗浄装置等の危害防止機能がある屋内設置の機種は、例外的に営業届出の対象となります。一方、そうした高度な機能を有していない機種や屋外設置の機種は営業許可の対象です。
通関業務従事者が食品輸入を扱う際、営業許可は不要ですが、検疫所での輸入届出と税関での輸入申告は別の手続きとして必要です。混同しないよう注意してください。
参考)https://www.digima-japan.com/knowhow/world/16811.php
輸入届出の流れは以下のとおりです。
参考)はじめての食品輸入マニュアル【手続きやルールを徹底解説】
加工食品等で初めて輸入されるものは、製造者名の記載された商品説明、または輸入者が確認の上作成した書類が必要です。準備しておきましょう。
輸入届出が不要なケースでも、税関へ輸入申告する際に「確認願」を提出するよう求められる場合があります。これは食品衛生法の輸入届出に該当しない貨物である旨を証明するためです。
また、輸入業は営業許可不要ですが、輸入した食品を国内で販売する際は別途、販売業としての許可や届出が必要になる場合があります。常温長期保存の包装食品の販売なら不要ですが、温度管理が必要な包装食品の販売は届出対象です。販売形態によって要件が変わることを覚えておけばOKです。
厚生労働省「食品等輸入手続について」では、輸入届出の詳細な手順や必要書類が確認できます
厚生労働省「営業届出が必要になる場合があります!」では、令和3年6月の法改正後の許可・届出制度の全体像が図解されています