あなたのFRAX評価、実は最大2倍も骨折見逃します
FRAXはWHOが開発した骨折リスク評価ツールで、10年間の骨折確率を算出します。年齢、性別、BMI、既存骨折、喫煙歴など12項目を用います。ここが基本です。
例えば70歳女性で既存骨折ありの場合、主要骨折リスクは20%前後になることがあります。これは「10人中2人が骨折する確率」に相当します。つまり高リスクです。
BMDを入力すると精度は向上しますが、未入力でも算出可能です。ここが特徴です。
臨床では外来で1分以内に計算できるため、スクリーニング用途として広く使われています。FRAXはあくまで入口です。
FRAXは便利ですが、重要なリスクを含んでいません。例えば2型糖尿病、転倒歴、サルコペニアは未評価です。ここが盲点です。
実際、糖尿病患者は非糖尿病に比べて骨折リスクが約1.3〜1.7倍と報告されていますが、FRAXには反映されません。意外ですね。
さらに、椎体骨折の既往があっても「1回」として処理されるため、多発骨折の重み付けが不十分です。これは危険です。
FRAX単独で判断すると過小評価が起こりやすいということですね。
参考:FRAXの計算とリスク評価の詳細
https://www.sheffield.ac.uk/FRAX/tool.aspx?country=Japan
日本では主要骨折リスク15%以上が治療開始の目安とされることが多いです。ここが基準です。
一方、米国では20%以上、または大腿骨近位部骨折3%以上が基準です。国で違います。
例えばFRAXで14%の患者は、日本では経過観察になりがちですが、実際には転倒歴があれば治療対象となるケースもあります。ここが判断の分かれ目です。
ガイドラインだけでなく個別リスクの補正が重要ということですね。
外来でFRAXを使う場合、「誰に使うか」が重要です。50歳以上が対象です。
例えばDEXA未実施の患者にFRAXを使うと、初期評価として有用です。しかし低BMI(18.5未満)では過大評価の傾向もあります。注意が必要です。
また、ステロイド使用は「現在使用」のみ入力可能ですが、実際は累積量が影響します。ここが問題です。
過信せず補正する運用が安全です。
FRAX結果を電子カルテにテンプレ化しておくと、評価漏れ防止につながります。これは使えそうです。
骨折は「骨の強さ」と「転びやすさ」で決まります。ここが本質です。
FRAXは前者のみ評価しますが、実臨床では後者の影響が非常に大きいです。例えば転倒歴がある高齢者は、骨密度が正常でも骨折率が約2倍に上がります。これは重要です。
そのため、FRAX10%未満でも転倒リスクが高ければ介入対象となります。逆転現象です。
このリスクを見逃す場面では、狙いは転倒予防です。候補は「TUGテストを1回測定する」です。これだけで判断精度が上がります。
FRAX+転倒評価が実践的ということですね。