あなた、Child-Pughだけで治療判断すると死亡率2倍です
Child-Pugh分類は、肝硬変の重症度を評価するために広く使われているスコアリングシステムです。評価項目は5つです。血清ビリルビン、アルブミン、PT(またはINR)、腹水、肝性脳症です。つまり5項目評価です。
各項目は1〜3点で評価され、合計5〜15点で分類されます。5〜6点がA、7〜9点がB、10点以上がCです。結論は3段階分類です。
例えば、ビリルビンが3 mg/dL以上、アルブミン2.8 g/dL未満、腹水ありの場合は一気にスコアが上がります。これは進行例です。
ただし腹水と脳症は主観評価です。ここが落とし穴です。施設や医師によって評価がズレるため、同じ患者でも分類が変わるケースがあります。評価のブレに注意すれば大丈夫です。
Child-Pugh分類は予後予測にも使われます。1年生存率の目安があります。Aは約100%、Bは約80%、Cは約45%とされています。数字で見ると明確です。
例えばC分類の患者は、半数以上が1年以内に死亡する可能性があります。厳しいところですね。
ただしこれはあくまで平均値です。個別患者では大きくズレます。つまり参考値です。
近年はMELDスコアの方が移植優先度では重視されます。これは血清クレアチニンを含むため、より客観的です。併用が基本です。
移植適応の判断ではMELD優先です。Child-Pughだけでは不十分です。
治療選択にも大きく関わります。例えば肝切除は原則Child-Pugh Aが対象です。B以上は慎重適応です。これが原則です。
抗がん剤治療でも同様です。多くの臨床試験はChild-Pugh Aが対象です。つまりエビデンス外になります。
例えばソラフェニブやレンバチニブもAが基本対象です。Bでは副作用リスクが上昇します。痛いですね。
ここでのリスクは過小評価です。Child-Pugh BやCにAと同じ治療をすると、肝不全悪化のリスクが高まります。治療関連死亡の増加につながります。
この場面の対策は、肝機能を補助的に評価すること→精度向上→ALBIスコア確認です。1回計算するだけです。
Child-Pughの最大の問題は主観項目です。腹水と脳症は評価者依存です。ここが弱点です。
一方、MELDスコアは完全に数値のみです。ビリルビン、INR、クレアチニンで計算されます。つまり客観評価です。
ALBIスコアも有用です。アルブミンとビリルビンのみで算出されます。簡便です。
例えばALBIはグレード1〜3に分類され、肝予備能をより細かく評価できます。特にHCC治療では重要です。これは使えそうです。
最近のガイドラインでは併用が推奨されています。単独評価は不十分です。
現場では「とりあえずChild-Pugh」という使い方が多いです。しかしこれがリスクになります。過信は危険です。
例えば腹水コントロールが利尿薬で改善している場合、評価をどうするかでスコアが変わります。ここは曖昧です。どういうことでしょうか?
さらにアルブミンは輸液で変動します。短期間でスコアが変わることもあります。つまり動的評価です。
このズレが治療判断に影響します。誤った分類は治療選択ミスにつながります。損失が大きいです。
この場面の対策は、評価タイミング統一→誤差低減→入院時基準で記録です。これだけ覚えておけばOKです。
日本肝臓学会の肝硬変診療ガイドラインでは、複数指標での評価が推奨されています
https://www.jsh.or.jp/medical/guidelines/jsh_guidelines/