以前に造影剤副作用がなかった患者でも、次回検査で重篤なアレルギーショックを起こす可能性が約0.001%あります。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000057089.pdf)
アンジオグラフィー(Angiography / AG)とは、血管内にカテーテルを挿入して造影剤を注入し、X線透視撮影によって血管の走行・形状・血流状態を詳細に観察する検査法です。 英語の "angio"(血管)と "graphy"(記録・描写)を組み合わせた言葉で、日本語では「血管造影検査」と呼ばれます。 kobe-kishida-clinic(https://kobe-kishida-clinic.com/medical-device/angiography-ag/)
手首・肘・足の付け根(大腿動脈)などから、直径1〜2mm程度のストロー状のカテーテルを目的部位まで挿入します。 このカテーテルの太さは、鉛筆の芯(約2mm)と同等の極細径です。そこから造影剤を注入しながらX線をリアルタイムで照射することで、血管の輪郭が浮かび上がります。 seirei.or(https://www.seirei.or.jp/hamamatsu/about/inspection/radiographic_inspection/angiographic-examination/)
単純X線撮影では血管は描出されません。これが基本です。 造影剤なしでは血管は「透明」なままで、狭窄や動脈瘤を見落とすリスクが高まります。 kyotominami.or(http://www.kyotominami.or.jp/shinryoka/houshasenka/new-angiography.html)
アンジオグラフィーは大きく3種類に分類されます。
| 種類 | 方法 | 造影剤 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| DSA(デジタルサブトラクション血管造影) | カテーテル+X線 | ヨード造影剤(動脈注入) | 最高解像度・ゴールドスタンダード |
| CTA(CT血管造影) | CT+静脈注射 | ヨード造影剤(静脈注入) | 外来可・骨との位置関係も把握可能 |
| MRA(MR血管造影) | MRI | 基本不要(一部Gd使用) | 被ばくなし・軟部組織評価に優れる |
kimura4bestoperation(https://www.kimura4bestoperation.com/post/ct-mriforaneurysm)
DSAは従来型の血管造影であり、動脈瘤・血管狭窄・動静脈奇形などの血管病変評価における伝統的なゴールドスタンダードです。 骨を「引き算」する処理(サブトラクション)により血管だけを鮮明に描出できる点が最大の特長です。 msdmanuals(https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/24-%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E3%81%AE%E3%83%88%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E5%AD%A6%E7%9A%84%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%89%87/%E8%A1%80%E7%AE%A1%E9%80%A0%E5%BD%B1)
一方でCTAは静脈からの造影剤投与が可能なため外来検査として実施できます。これは使えそうです。 DSAよりも造影剤使用量は多くなりますが、動脈瘤の拍動まで描出できる応用技術も報告されています。 kimura4bestoperation(https://www.kimura4bestoperation.com/post/ct-mriforaneurysm)
また、3DRA(3Dローテーションアンジオグラフィー)やCBCT(コーンビームCT)も近年の血管撮影装置に搭載されており、立体的な血管構造の把握が可能になっています。 seirei.or(https://www.seirei.or.jp/yokohama/section/department/radiation-division/angio/index.html)
標準的なアンジオグラフィーはセルジンガー法(Seldinger法)を用いた「経皮的カテーテル法」が主流です。 手技の流れは以下の通りです。 fujita-hu.ac(http://www.fujita-hu.ac.jp/~gacha/angio/intro.htm)
セルジンガー法の最大の利点は、皮膚を大きく切開せず血管を露出させないまま操作できる点です。 このため低侵襲でありながら、脳・心臓・腹部・四肢末梢など全身の血管にアプローチが可能です。 fujita-hu.ac(http://www.fujita-hu.ac.jp/~gacha/angio/intro.htm)
カテーテルを目的部位に近づけることで、より詳細な局所の血管像を得られます。 造影剤の注入速度(flow rate)は検査部位によって調整が必要で、例えば腎動脈では造影過多を避けるため3.5〜5ml/s程度が目安とされています。 tokyo-mc.hosp.go(https://tokyo-mc.hosp.go.jp/section/bumon_radiology/radiation_diagnosis/radiation_diagnosis7.html)
アンジオグラフィーは比較的安全な検査ですが、侵襲を伴うため合併症リスクは常に存在します。 合併症は大きく「造影剤関連」と「カテーテル操作関連」に分かれます。 j-depo(https://j-depo.com/news/angeion.html)
mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000057089.pdf)
j-depo(https://j-depo.com/news/angeion.html)
j-depo(https://j-depo.com/news/angeion.html)
j-depo(https://j-depo.com/news/angeion.html)
j-depo(https://j-depo.com/news/angeion.html)
造影剤アレルギー対策が原則です。 検査前には必ず喘息・腎障害・心障害の有無を確認し、ヨードアレルギー既往歴も詳細に聴取してください。 禁忌に該当する場合は検査の見直しが求められます。 j-depo(https://j-depo.com/news/angeion.html)
看護師は検査中・検査後の患者観察が最重要です。 カテーテル法では血管損傷などの合併症リスクが高く、速やかに対処できる体制の整備が不可欠です。 j-depo(https://j-depo.com/news/angeion.html)
放射線科の参考リンク(看護師向けアンジオ検査の合併症・副作用解説)。
アンギオ検査(血管造影法)の手順や合併症・副作用への理解|j-depo.com
アンジオグラフィーは単なる診断検査にとどまらず、IVR(Interventional Radiology=血管内治療)の基盤技術として広く応用されています。 IVRでは血管内にカテーテルを留置したまま治療を完結できるため、外科手術に比べて身体的負担が格段に少ない点が特徴です。 tokyo-mc.hosp.go(https://tokyo-mc.hosp.go.jp/section/bumon_radiology/radiation_diagnosis/radiation_diagnosis7.html)
IVRの代表的な治療手技は以下の通りです。
karatsu.jrc.or(https://www.karatsu.jrc.or.jp/departments/bumon/iryougijutubu/hosha/angio.html)
karatsu.jrc.or(https://www.karatsu.jrc.or.jp/departments/bumon/iryougijutubu/hosha/angio.html)
kyotominami.or(http://www.kyotominami.or.jp/shinryoka/houshasenka/new-angiography.html)
tokyo-mc.hosp.go(https://tokyo-mc.hosp.go.jp/section/bumon_radiology/radiation_diagnosis/radiation_diagnosis7.html)
生活習慣病の増加と高齢化に伴い、心筋梗塞・脳動脈瘤といった血管疾患が増加する中で、IVRは低侵襲治療として急速に普及が進んでいます。 jp.medical(https://jp.medical.canon/general/What_is_Angiography)
つまり、アンジオグラフィーは「見るだけ」の検査ではありません。 診断と治療を一連のカテーテル操作で完結できる点が、現代医療においての最大の強みです。
IVRにおける放射線被ばくについても注意が必要です。 一部のIVR手技では、患者の皮膚線量ががん放射線治療の分割照射線量に匹敵するレベルに達することがあり、放射線皮膚障害(早期一過性紅斑の閾値:2Gy)のリスクを医療従事者は常に把握しておく必要があります。 icrp(https://www.icrp.org/docs/P85_Japanese.pdf)
IVR時の放射線防護に関する詳細なガイドラインは日本IVR学会の資料が参考になります。
DSA装置と放射線防護|日本IVR学会
また、IVRの被ばく管理に関するICRPの勧告。
IVRにおける放射線傷害の回避(ICRP Publication 85 日本語版)
被ばく線量低減のための実践的なポイントは下記の通りです。
ncchd.go(https://www.ncchd.go.jp/center/activity/pijon/inspection/ivr.html)
agmc.hyogo(https://agmc.hyogo.jp/department/support-department/radiation/performance-angio/)
兵庫県立尼崎総合医療センターでは「被ばく線量低減推進施設」として認定を受けており、組織的な線量管理の取り組みが先進事例として注目されています。 厳しいところですね。 agmc.hyogo(https://agmc.hyogo.jp/department/support-department/radiation/performance-angio/)
多職種連携の観点では、看護師が「造影剤投与後の観察」、放射線技師が「装置操作と被ばく最適化」、医師が「手技判断」を分担することが、安全なアンジオグラフィー運用の基盤となります。 チーム全体での知識共有が条件です。
血管造影検査全般の基礎知識は日本放射線技術学会の市民向け資料も参考になります。
血管造影検査|公益社団法人 日本放射線技術学会