アメパロモカプセル(一般名:パロモマイシン硫酸塩)は、腸管アメーバ症の治療に用いられる抗原虫剤です。主に腸内のアメーバやそのシスト(嚢子)に対してタンパク質合成を阻害し、殺菌作用を発揮します。腸管内での原虫感染症に対して高い効果を示し、腸管外アメーバ症には効果がありません。
通常、成人には1日1500mg(力価)を3回に分けて10日間、食後に経口投与します。消化管からの吸収はほとんどなく、主に腸管内で作用します[1][2][3][4]。
アメパロモカプセルはアミノグリコシド系抗生物質に分類され、他の同系統薬剤(カナマイシン、ゲンタマイシン、コリスチンなど)やフロセミドなどの利尿剤、麻酔剤、筋弛緩剤(ツボクラリン、パンクロニウム臭化物、A型ボツリヌス毒素など)と併用すると、聴器障害や腎機能障害、神経筋遮断作用による呼吸抑制が増強される可能性があります。
特に聴力障害は高周波音から始まり、低周波音に波及するため、定期的な聴力検査(8kHzでの検査)が推奨されます[2][3]。
アメパロモカプセルは消化管からほとんど吸収されませんが、腸病変や腎機能障害があると微量に吸収され、血中濃度が上昇することがあります。健康成人10例に4g経口投与した場合、2時間後に平均最高血清中濃度1.48μg/mLに達し、12時間後には定量限界付近まで減少します。
また、長期投与や高用量投与でビタミンKやB群の欠乏が生じやすい点は、他の抗原虫剤にはあまり見られない特徴です。患者の栄養状態や併用薬にも注意が必要です[5]。
腸管アメーバ症治療薬の詳細な用法・用量や副作用一覧については、
腸管アメーバ症治療剤の添付文書(JAPIC)に詳しく記載されています。
JAPIC添付文書(副作用・禁忌・薬物動態の詳細)
アメパロモカプセルの薬理作用や臨床的注意点については、
ケアネットの医薬品情報ページも参考になります。
ケアネット:アメパロモカプセル250mgの効能・副作用
本剤の薬物動態や吸収性、血中濃度推移については、
「今日の臨床サポート」でも解説されています。